曽爾村は奈良県の東北端に位置する自然豊かな地域。古きよき時代の日本の原風景を残し、どこか懐かしさを感じる山村です!
曽爾村の大部分は室生火山群の火山活動によって形成された山々に囲まれ、村の西側は国の天然記念物に指定されている兜岳・鎧岳、屏風岩などの岩肌が露出する柱状節理の美しい景観が広がります。
東側には曽爾村の最高峰の倶留尊山を中心に亀山、古光山となだらかな山並みが続き、その麓にはススキの名所として有名な「曽爾高原」。
観光資源も豊富で京阪神からのアクセスもよく、気軽に足を運べる高原リゾートとして人気の地域です!
今回はそんな曽爾村の魅力を感じながら山登りできる4つの登山コースをご紹介!登山コースの難易度、下山後のお立ち寄り情報などもまとめてみました!
曽爾村の4つの登山コース!
ススキの名所「曽爾高原」から倶留尊山へ登る!
まずは1つ目、曽爾高原から倶留尊山への登山コースです!曽爾村周辺の登山コースの中でも最も人気があるコースになります!
曽爾高原は関西きってのススキの名所、シーズンには登山者、観光客だけでなくプロアマ問わず多くのカメラマンが訪れます。すり鉢状の地形一帯にススキが生え、夏は緑一色に、秋は黄金色に輝く美しい高原です。冬は雪で真っ白!
倶留尊山は曽爾村の最高峰。日本三百名山の一つに数えられます!曽爾高原散策だけでも楽しめますが、北方にそびえる倶留尊山への登山を併せて楽しむのがオススメです。
難易度★ 体力★★ ※倶留尊山ピストンは体力★
オススメプラン!
- 周回(CT240分):曽爾高原→亀山峠→二本ボソ→倶留尊山→三ツ岩→西浦峠→亀山峠→曽爾高原
- ピストン(CT150分):曽爾高原→亀山峠→二本ボソ→倶留尊山
※CT=コースタイム 休憩時間なしのタイムになります。
曽爾高原、倶留尊山への山行記事↓
ススキが広がる曽爾高原。夕方になれば穂が黄金色に染まってとっても美しい。
二本ボソ付近から倶留尊山。山麓の曽爾村から見るとおだやかな山に見えますが、東側(三重県側)から見ると、荒々しさを感じる岩壁が目立ちます。
曽爾高原のすり鉢状の斜面を登ると亀山峠。ここからすり鉢の縁に沿って倶留尊山を目指して登っていく。周回ルートの場合は東海自然歩道を登り再びここへ戻ってくる。
住塚山・国見山!屏風岩公苑からの2山を巡る!
2つ目は屏風岩、住塚山、国見山を巡る登山コースです!
屏風岩は室生火山群を代表する柱状節理の岩壁です。その名の通りまるで屏風を立てたように屹立する様子は迫力満点です!
屏風岩の麓にある公苑では、春には山桜が咲き、秋には紅葉が美しい。新緑の季節も含め、一年を通して変化する岩壁とのコントラストが曽爾村の四季を彩ります。
屏風岩の麓にある”屏風岩公苑”から住塚山、国見山と2つの1000m級の山を巡り、屏風岩の切り立った岩壁上を縦走して屏風岩公苑へ戻る周回ルートがオススメです。
標高:屏風岩936m、住塚山1009m、国見山1016m
難易度★ 体力★★
オススメプラン!
- 周回コース(CT210分):屏風岩公苑→住塚山→国見山→クマタワ→若宮峠→一ノ峰(屏風岩縦走)→屏風岩公苑
住塚山、国見山、屏風岩への山行記事↓
柱状節理の岩肌が美しい屏風岩を屏風岩公苑から見上げる。写真は新緑の季節。特に人気の季節は春のサクラと秋の紅葉の時期。
住塚山・国見山と1000m級の山を巡る。この日はガスで景色はあまり良くなかったが、どちらの山も晴れていれば景色がいい。
屏風岩の岩壁上から麓を覗き見る。垂直に切れ落ちているので高度感がある。すぐ真下には起点となる自然豊かな屏風岩公苑が見渡せる。
兜岳・鎧岳!特徴的な奇峰を縦走!
3つ目はひときわ存在感のある2つの奇峰、兜岳、鎧岳を縦走するコースです!
曽爾村を訪れると、まず最初に目に入るのが、兜岳と鎧岳の2つの特徴的な山が並ぶ景観です。中国の離江流域「桂林」のような絶壁が印象的です。
オススメは兜岳→鎧岳の順で縦走し、2峰の中間にある峰坂峠から金強神社へ下山するプラン!兜岳への登り下りがかなり急ですが、コースの変化が楽しいプランになります。
鎧岳から東側へ新宅本店を目指しそのまま下山してもいいですが、金強神社から少し下った所にあるヒダリマキガヤの群生地へ立ち寄るプランがオススメです!
標高:兜岳920m 鎧岳893m
難易度★★ 体力★★
オススメプラン!
- 兜岳→鎧岳(CT210分):目無地蔵→兜岳→峰坂峠→鎧岳→峰坂峠→金強神社→ヒダリマキガヤ群生地→葛バス停
兜岳、鎧岳への山行記事↓
兜岳への登り下りは、急勾配の斜面を進む。ロープが張られているが足元に注意!
金強神社から下ってくるとヒダリマキガヤの群生地がある。杉林の中にぽっかり空いた群生地には、12本のヒダリマキガヤの大木が群生します。奈良県の天然記念物。ジブリのような幻想的な雰囲気でした。
ヒダリマキガヤの群生地から麓の集落に降りて見上げると、鎧岳の特徴的な姿。まるで中国の桂林を想わせるような柱状節理の独特の岩肌が美しい。
古光山・後古光山!スリリングな岩峰を巡る!
最後はスリリングな岩峰を並べる古光山・後古光山を巡るコースです!
古光山・後古光山は曽爾高原の南隣にそびえる2山です。このコースは曽爾村の登山コースの中で最も難易度が高いコースになります!
古光山の南峰~山頂まで短い間隔で岩峰のピークが連続するヤセ尾根。全体を通してアップダウンが激しく、距離は短いながら体力は必要なコースです。
ですがその反面、岩場のピークは展望良く、スリリングではありますが達成感のある山旅になると思います♪
標高:古光山952m 後古光山892m
難易度★★★ 体力★★
オススメプラン!
- 周回(CT210分):大峠(ふきあげ斎場)→南峰→古光山→後古光山→長尾峠→みつえ高原牧場→大峠
- ピストン(CT200分):曽爾高原→亀山→長尾峠→後古光山→古光山
古光山、後古光山への山行記事↓
南峰~古光山山頂までの道幅狭い稜線沿いは岩場のアップダウンが連続する。
古光山~後古光山の間にある岩場。ロープが何本も垂れ下がっている。登りやすい順路を探しながら登っていく。
岩峰のピークは展望が良いが、古光山の山頂は木々に覆われ展望はなし。ですが後古光山の山頂は景色が良く、歩いてきた南峰~古光山まで稜線上に5つのピークが連なる様子がよく見渡せます。
山と高原地図 53大台ヶ原 高見山・倶留尊山
登山・ハイキング用の「昭文社 山と高原地図」
登山のプランニングから実際の山行時に役に立つ情報が満載の登山地図です!登山道の情報は毎年更新されているので安心♪水に濡れても大丈夫な破れにくい紙で作られているので、悪天候でも問題なく使えます。
今回紹介した曽爾村周辺の該当地図は53「大台ヶ原 高見山・倶留尊山」になります!
下山後のお立ち寄り情報!
曽爾高原温泉「お亀の湯」
山を歩き、曽爾村の登山コースの魅力を堪能した後は、温泉でさっぱりしましょう!曽爾高原から5分ほどの距離にある曽爾高原温泉「お亀の湯」がオススメです!
お亀の湯は高台にある温泉で、広々とした開放的な露天風呂のロケーションは抜群!兜岳・鎧岳を眺めながらゆったり温泉に浸かることができます。
浴室は2種類あり、「木の浴室」と「石の浴室」が男女交代の週替りで楽しめます。”お亀の湯”の名前の由来は、曽爾高原の亀山とお亀池に由来するそうです。
住所:奈良県宇陀郡曽爾村大字太良路830番地 Google Mapへ!
TEL:0745-98-2615
営業時間
- 4月~11月:11:00~21:00(最終受付20:00)
- 12月~3月:11:00~20:30(最終受付19:30)
定休日:毎週水曜日(祝日営業)、年末年始
入浴料金(大人→中学生以上 子供→3歳~小学生)
- 平日:大人650円/子供400円
- 休日:大人750円/子供450円
また、隣接する曽爾村ファームガーデンでは、レストランやお土産コーナー、農産物の直売所のほか、地ビール工場や米粉のパン工房などもあるので、温泉と併せて立ち寄りたいですね♪
済浄坊渓谷「済浄坊の滝」
済浄坊渓谷は横輪川にできた渓谷です。かつて「済浄坊」というお寺があり、修験者が行水をして身を清めたとされるのが「済浄坊の滝」です!
落差はあまり大きくありませんが、静かに流れる穏やかな滝と、エメラルドグリーンの美しい滝壺に癒やされるスポットです!
済浄坊渓谷には遊歩道が整備されているので、登山と併せて散策するのにピッタリです♪済浄坊の滝の他にも渓谷内には大小たくさんの滝があります!
遊歩道は少し滑りやすい箇所もあるので、サンダルなどではなくしっかりとした運動靴で訪れるようにしましょう!
済浄の滝周辺には駐車場はありませんが、済浄坊渓谷の入り口付近の路肩にスペースがあります。2~3台ほど駐車できます。詳しくは「住塚山・国見山に登山!」の記事で紹介しているので、そちらの記事をご覧ください。
まとめ
今回は「曽爾村の魅力に迫る4つの登山コース!」の紹介でした!
曽爾村は山岳景観の優れた、自然豊かな地域。火山帯独特の岩峰が形成する面白い山がたくさんあって、とっても魅力的な地域です。
山それぞれに特徴があって、一年を通して変化する自然を楽しみながら山登りを満喫することができます!ぜひ登山に出かけてみてはいかがですか?
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた(^_^)/~