熊野古道「中辺路」|おすすめコースを難易度別に紹介!

山域まとめ
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熊野三山に至る参詣道「熊野古道」!

中辺路は本宮、新宮、那智の3つの聖地を直接結ぶ古道。数ある熊野古道の中で古くから最も多くの参詣者が利用してきたルートです!

石畳の美しい古道は往時の面影を色濃く残し、九十九王子や史跡が並ぶ人気コース「中辺路」!

今回はそんな中辺路の概要や見どころ、多数あるコースの中からおすすめコースを難易度別にご紹介します!

熊野古道「中辺路」とは?

中辺路とは、熊野三山(本宮大社・速玉大社・那智大社)を直接結ぶ、熊野古道のメインルートです

熊野三山に至る熊野参詣道のうち、熊野の玄関口として「口熊野」と呼ばれた”田辺”から山中を東へ進み、本宮・新宮・那智の3つの聖地を結びます!

平安時代から鎌倉時代にかけて皇族・貴族が熊野へお参りした「熊野御幸(くまのごこう)」では、この中辺路が公式の参詣道(御幸道)として述べ100回以上も繰り返し利用されました。

貴族だけでなく、参詣者が列をなして「蟻の熊野詣」と例えられたほど庶民にまで人気を博したコースです。

「熊野古道」とは広義には小辺路、大辺路、紀伊路、伊勢路、大峯奥駈道と熊野に至る長大な参詣道を含みますが、一般的に観光スポットや史跡に関する”熊野古道”はこの「中辺路」の区間を指します。

そのため、美しい石畳の古道沿いに格式高い「九十九王子」や史跡が集中して数多く並んでいます!現代の熊野古道ウォーキングでも一番人気のコース!

2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一部として「世界遺産」にも登録され、国内のみならず海外からも注目される古道となりました!!

ユネスコ世界遺産:「紀伊山地の霊場と参詣道」

中辺路の全体図・総距離

〈中辺路 概要〉

  • 起点:田辺 終点:熊野三山(本宮・那智・新宮)
  • 総距離:84km(21里)※

※田辺市から本宮→那智→新宮までの距離。派生ルートも多いため、実際の距離はそれ以上あります。

中辺路は和歌山県の田辺市からはじまり、聖域の入口とされた「滝尻王子」から熊野の山中を東に進み、熊野本宮大社・那智大社・速玉大社を繋ぐ山岳路です。

現代の熊野古道中辺路ハイクでは「滝尻王子」を出発点に設定するのが一般的です。

「熊野御幸」の公式参詣道であっただけに、中辺路は道標を含めてよく整備されているコースが非常に多い印象です。

それでいて大部分は古道らしさが残る山道で、九十九王子を辿りながら熊野三山を巡る魅力的なルート!

また派生ルートも多く、一度で踏破するよりも、何度も何度も時間を掛けて「熊野詣」を楽しめるコースだと思います♪

中辺路の見どころ

旧社地「大斎原」の大鳥居

中辺路の魅力はなんと言っても、熊野三山を直接つなぐルートだという点!

熊野古道・熊野三山やその関連の史跡などは「世界遺産」に登録されているので、世界遺産から世界遺産のコースで世界遺産を目指すという、なんとも贅沢すぎるコースだと思います♪

那智大滝をご神体とする「飛瀧神社」境内

熊野古道の道中には、史跡・観光スポットが非常に多く、旅の見どころが満載です♪

那智山にある「那智大滝」は落差日本一の名瀑!!落差もすごいですが、水量も多くて迫力があり、何より美しく神秘的!「日本三名瀑」に選ばれています!

先程の旧社地「大斎原」の大鳥居も、日本一の大きさです!!

舗装路や集落内の生活道路を通る箇所もありますが、中辺路には古道本来の面影を残す山道を歩く場面が多く、熊野古道を象徴するような”石畳”が随所に見られます。

中世期に日本最大の霊場として栄えた”熊野信仰”のために1000年以上も利用されてきた熊野古道は、まさに日本を代表する「信仰の道」

石畳の美しさや深い紀伊半島の山々、熊野の歴史に触れながら旅をできるのが最大の見所だと思います!

ちなみに、「道」が世界遺産に登録されたのはスペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」に次いで2番目の事例です!

今や日本国内のみならず、世界中から注目される古道となりました!!

挑戦する際の服装・装備について

〈基本装備〉雨具は必須!

  • 初級コース:ウォーキングの服装・装備
  • 中級コース:日帰りハイキングの装備
  • 経験者向き・峠越コース:登山装備

〈シューズ〉

  • 初級:ウォーキングシューズ~軽登山靴
  • 中級:軽登山靴・トレランシューズ
  • 経験者向き・峠越え:登山靴(バックパッキング)

中辺路は、一部峠を越える険しいルートがあるものの、ほとんどは整備の行き届いた歩きやすいコースです!

道路や集落内の舗装路を歩く場面も多いため、初級コースの場合、ランニングシューズやウォーキングシューズで歩けるコースも多いです。

難易度に応じてシューズを使い分けるのがおすすめです!

また中辺路のコースは、集落へ通じるものが多いため、水分・食料を補給しながら歩くことができます!ゲストハウス・民宿も豊富!

コースに並走するように道路も通じているので、バス停・駅もあり体力や経験に合わせてコースを選択することができます!

 

例外として、テント泊でロングコースや”峠越え”に挑戦される場合は、しっかりとした登山装備が必要となります!

中辺路のコース内には”キャンプ場”が数箇所あるため、テント泊装備で挑戦される方も多いと思います。

その場合は、ソールのしっかりしたバックパッキング用シューズで挑戦しましょう!

ブログ主が実際にテント泊で歩いた際の装備は別記事で紹介しています↓

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計画の参考になるコースマップ

中辺路に挑戦するにあたって、計画段階から当日の熊野古道旅にとっても参考になる登山地図・コースマップの紹介です!

熊野古道を歩く際は、常時「3種類の地図」を活用しています!!

  1. 昭文社:「山と高原地図」
  2. 登山用GPSアプリ
  3. わかやま観光情報:「熊野古道 中辺路 街道マップ」

昭文社の「山と高原地図」は登山ではド定番の地図です!実踏調査に基づいて作成され、コースタイムや危険箇所、見どころなどの情報が非常に多い登山地図です。

登山用のGPSアプリは、行動中に現在地の確認が瞬時にできるため道迷いのリスクが軽減します!行動後もログを保存できるので、スマホにインストールしておくと非常に便利です♪

 

わかやま観光情報のHPで配布されている「街道マップ」は、より詳細にコースに関する情報がまとめられているので、”熊野古道”を歩く際に非常に参考になります!

コースタイムや見どころの説明などの情報だけでなく、トイレや自動販売機の位置から、順路をイラストで事細かに説明されていたりと、痒いところに手が届くコースマップです!

「わかやま観光情報」のHPでPDFがダウンロードできます!印刷してぜひご参考に!

中辺路の難易度別おすすめコース!

  1. 初級コース:4選!
  2. 中級コース:3選!
  3. 経験者向きコース:2選!

中辺路のコースの中から、オススメコースを難易度別にご紹介します!

コースの難易度・体力度は★5段階で評価し、コースタイムや距離などの情報をまとめました!

難易度・体力度などはブログ主個人の感想です。コースの状態を保証するものではありません。

はじめての熊野古道~初級コース:4選!

①発心門王子コース:発心門王子~熊野本宮大社

滝尻王子~熊野本宮大社は熊野御幸のメインルートです!

その熊野御幸ルートの最終盤、発心門王子から本宮大社までのハイライトコースは中辺路の中で特に人気のコースとなります!!

発心門王子は格式高い五体王子の一つとされ、かつては王子名の由来にもなった大きな鳥居が立ち、本宮の神域の入口とされていました。「発心門=悟りの心を開く入口」

熊野詣の旅人は発心門の鳥居を潜ることに大きな意義を見出していたといいます。

発心門王子からの約7kmの道のりは、本宮まで道幅の広い緩やかな下りとなるため、非常に歩きやすく、景色は変化に富んでいます♪

また石畳や史跡などの見どころも多く古道感がたっぷり詰まったコースです!茶畑が美しい集落の景色やコース内から見渡す熊野川・大斎原などなど展望ポイントも豊富です♪

〈コース概要〉

発心門王子コース

  • 起点:発心門王子 終点:熊野本宮大社
  • 距離:7.0km
  • コースタイム:約2時間
  • 難易度★/体力度★
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発心門王子コースは景色も楽しめるコースです。棚田が広がる里から熊野の山々が見渡せます。

伏拝集落付近からは里山越しに”果無山脈”が遠望できます♪

祓殿王子への下りはこのコースのハイライト!平安期の道幅で石畳の古道が続いています!

個人的に初めて熊野古道を歩くならこのコースが一番オススメです!本宮大社前のバス停から容易にアクセスできるのも嬉しいポイント!

②大日越:熊野本宮大社~湯の峰温泉

本宮側の「大日越」登り口

「大日越」は熊野本宮大社と”湯の峰温泉”の間にそびえる大日山を越える古道です。

湯の峰温泉”は古来より、熊野詣の疲れを癒やす場、または「湯垢離(ゆごり)場」であり、この大日越コースも古くから利用されてきました。

距離は非常に短いコースとなりますが、石階段や江戸期の石畳道、山の地道と変化が楽しいコースとなります。

本宮側の登り口からしばらくの間だけ急登となりますが、全体的によく整備されており、コースタイムも短いため、本宮・大斎原への参拝や温泉での入浴と併せて、熊野古道歩きが楽しめる魅力的なコースです!

〈コース概要〉

大日越コース

  • 起点:熊野本宮大社 終点:湯の峰温泉
  • 距離:3.4km
  • コースタイム:約1時間30分
  • 難易度★/体力度★★

大日越登山口バス停からスタートすることもできますが、熊野本宮大社から大斎原を経由しても+10分ほどなので、本宮大社へ参拝してからスタートするほうがオススメです!

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本宮側からスタートすると最初は急登!石階段の登りが少しキツめですが、月見ヶ丘神社を過ぎると、ほぼ平坦な道になります。

熊野古道の本格的な山道を思わせるような、苔むす石階段。古道の面影を感じながらゆっくりゆっくり登っていきましょう!

大日山を越えて下ってくると、湯の峰温泉の「つぼ湯」の目の前に抜けてきます!

つぼ湯は温泉としては唯一の「世界遺産」!湯の峰温泉の歴史は古く、開湯1800年の”日本最古の湯”としても知られています!

湯の峰温泉の情報はこちらの記事を御覧ください↓

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③大門坂:大門坂入口~熊野那智大社

「大門坂」は熊野詣の最後の聖地「那智山」へ通じるコースです!

中辺路の中では特に”石畳”が美しく残るコースとして知られています!しかもこのコースは距離が非常に短くて、熊野古道の入門にピッタリのコースです♪

距離はたったの約670m!267段の石畳の階段が那智山の入口へと繋がっています。

参道入口には樹齢800年とされる”夫婦杉”が迎え、参道の両脇には古くから参詣者を見守ってきた杉並木。石畳の参道脇に九十九王子の最後の社「多富気王子」があります。

距離は短いながら、”熊野古道らしさ”を最も体感できるコースの1つだと思います!!

〈コース概要〉

大門坂コース

  • 起点:大門坂駐車場 終点:熊野那智大社
  • 距離:約670m(石段267段)
  • コースタイム:約30分
  • 難易度★/体力度★

那智駅からスタートする場合

  • 距離:7.4km
  • コースタイム:約2時間30分
  • 難易度★/体力度★★
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参道入口にならぶ「夫婦杉」。樹齢800年にもなる大樹。

那智山・青岸渡寺三重塔と那智大滝

大門坂は非常に短いコースです。那智山に到着後は山内や那智大滝への散策がオススメです!

落差日本一の那智大滝!この滝をご神体として祀る”飛瀧神社”の境内から見上げると迫力満点です!

大門坂だけでは歩き足りないという方は、那智駅からスタートするのがオススメです!!

那智駅すぐには九十九王子「浜の宮王子」と世界遺産「補陀洛山寺」が並んでいます。

那智駅~大門坂入口までのコースはこちらの記事を御覧ください↓

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④高野坂:熊野速玉大社~三輪崎駅

「高野坂」は熊野速玉大社から熊野那智大社をつなぐ海岸ルートの一部です!

昔の巡礼者は熊野本宮大社から熊野川を船で下り、新宮の速玉大社へ参拝。その後、熊野灘に沿い那智大社へ向かいました。

中辺路のルートは鬱蒼とした山中を歩くコースがほとんどですが、この新宮~那智の区間は海岸沿いを歩くコースとなります!

現在の海岸沿いの区間はほとんどが舗装路となっていますが、「高野坂」は古道らしい面影を残し、古道から眺める熊野灘の眺めに癒やされる魅力的なコースです!!

こちらのコースにも石畳がしっかり残り、木々の隙間からは時折大海原がひろがり、特にこの地がかつて鯨漁で栄えた名残である”鯨山見跡”からの眺めは絶景!

古道歩きの入門コースとしてとってもオススメのコースです♪

〈コース概要〉

高野坂コース

  • 起点:熊野速玉大社 終点:三輪崎駅
  • 距離:6.5km
  • コースタイム:約3時間
  • 難易度★/体力度★★

サブコース①「神倉神社」経由(マップ赤線

サブコース②那智駅まで(マップ青線)←中級コース

このマップは熊野速玉大社~那智駅までのコースマップです!

那智駅まで歩く場合は距離が長くなってしまうので、体力面で中級コースとなります。

初級コースとして「高野坂」を歩く場合は、”三輪崎駅”をゴールに設定するのがオススメです!

また高野坂入口への道順には、「阿須賀神社・浜王子」を経由するメインルートと「神倉神社」を経由するサブコースがあります!

詳しくはこちらの記事でご確認ください↓

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高野坂の入り口。”坂”と名前がついているものの、高野坂の標高差はたったの50mほど。アップダウンがほとんどない緩やかなコースとなります。

高野坂から見渡す「王子ヶ浜」

高野坂からは時折、海が見渡せるポイントがあります♪中辺路のコースは紀伊半島の山中を進むコースがほとんどですが、このコースは熊野灘の眺めが美しい!!

サブコースとして、「神倉神社」を経由して高野坂入口へ向かうコースもオススメです!

神倉神社は熊野の神々が降臨した”熊野信仰”の発祥地。権現山の中腹に鎮座し、538段の急峻な石段を登って社殿へ参拝します。

日本書紀で”天磐盾(あまのいわたて)”と記された「ゴトビキ岩」をご神体としてお祀りしています。ゴトビキ岩の社殿から眺める景色はまさに絶景!

詳しくは、別記事にて「熊野市の観光」についてまとめています↓

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中級コース:3選!

①滝尻王子~近露王子

箸折峠付近にある「牛馬童子像」

滝尻王子~熊野本宮大社は熊野御幸のメインルート!

初級コースでご紹介した「発心門王子コース」は本宮へのハイライトコースですが、滝尻王子~近露王子までの区間は前半部分にあたるコースです!

滝尻王子はかつて聖地「熊野」の入口とされた場所。現代の中辺路ではここをスタート地点とする場合が多いです。また発心門王子と同じく格式高い「五体王子」の1つとされています。

このコースは道標を含めて非常に良く整備されており、また参詣者の数も多いコースです。それでいて大部分は古道らしい石畳が残る山道となっております♪

本宮へ至る熊野御幸のメインルートであっただけに、見どころも非常に多く、九十九王子を辿りながら熊野古道の魅力に触れられる魅力的なコースです!

上記の箸折峠付近にある「牛馬童子像」は中辺路のシンボル!花山法皇の熊野参詣の旅姿を写したものです。ちなみに右の像は山岳修験の祖「役の行者像」

〈コース概要〉

滝尻王子~近露王子

  • 起点:滝尻王子 終点:近露王子
  • 距離:13km
  • コースタイム:約6時間
  • 難易度★★/体力度★★★

中辺路でも人気の高いコースですが、滝尻王子から最初の登り約500mが難関となります。

展望台のある飯盛山付近まで登ると、それ以降は尾根道や山腹を巻く比較的平坦なコースが続きます。

距離は長めですが、最初の急登をクリアしてしまえば近露王子までのんびりと歩くことができます。

滝尻王子~近露王子までは下記の記事の前半部分で紹介しています↓

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熊野の聖域の入口とされた「滝尻王子」の社

滝尻王子の前には”世界遺産の石碑”や休憩所「滝尻茶屋」があります。

また滝尻王子の近く、富田川沿いには「熊野古道館」があります。

熊野古道館は休憩所を兼ねた中辺路の拠点施設。滝尻王子社の収蔵品や「中右記」「熊野参詣日記」など熊野古道の平安期の記録などが展示されています。

熊野古道の情報を集めておくとより古道歩きが楽しくなると思います!またマップなどの配布もされています。

最初の急登を終えて、飯盛山の展望台から下ると「高原霧の里休憩所」があります。

この休憩所からは熊野の山々と棚田が広がるのどかな景色。美しい田園風景を眺めながら、ほっと一息。

国道311号線・牛馬童子口バス停前にある道の駅「熊野古道中辺路」

このコースは途中で食料・飲料の補給ができます。こちらの道の駅ではお弁当や軽食コーナーもあり!

牛馬童子口バス停をゴールにしてもいいですが、ここから近露王子までは残り30分ほどです。途中の箸折峠で「牛馬童子像」を見て、のんびり近露まで歩くと良いでしょう!

②赤木越:(発心門王子)~湯の峰温泉

コース内にある「湯の峰温泉」を指差す道標

熊野古道「赤木越」とは、中辺路の船玉神社付近にある”赤木越分岐~湯の峰温泉”をつなぐ古道です!

中辺路の熊野御幸メインルートである滝尻王子~本宮大社から派生したルートになります。

三越峠から音無川へ下ったところで、発心門王子を経由して本宮へ至る本ルート湯の峰温泉を経由して本宮へ至るルートに分岐します。

その日本最古の温泉「湯の峰温泉」に至るルートが「赤木越」となります!

中辺路のハイライトである「発心門王子コース」に比べて、”石畳”や史跡などは多くありませんが、ほとんどが地道の山岳路となるため、普段ハイキングや登山を楽しまれている方には特にオススメのコースだと思います。

このコースの特徴として、他のコースとの組み合わせが計画しやすいという特徴があります。

「赤木越」自体は初級コースとして紹介しても良いぐらい歩きやすいコースなのですが、組み合わせた場合の体力面を考慮して中級コースとしました!

〈コース概要〉※通行止め箇所は2020年8月現在の情報です

赤木越コース

  • 起点:赤木越分岐(発心門王子)終点:湯の峰温泉
  • 距離:6.7km
  • 所要時間:約3時間
  • 難易度★/体力度★★

組み合わせにオススメのコース

  • 発心門王子コース
  • 大日越コース

3コースとも組み合わせた場合

  • 距離:約18.2km
  • コースタイム:約7時間
  • 難易度★★/体力度★★★
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派生ルートである赤木越は、ほとんどが山岳路となります。石畳などの熊野古道らしさは少なめですが、非常に穏やかなコースでハイキング気分で歩くことができます♪

ゴールは「湯の峰温泉」!ゴールが温泉っていいですよね~♪

湯の峰温泉の温泉でゆったりしたり、”湯筒”でゆで卵を作ったりがオススメです!

③小雲取越:小口~請川バス停(本宮大社)

熊野三山「那智大社」と「本宮大社」を結ぶ山岳路は、雲の中を進むかのような「雲取越」と呼ばれる中辺路の難所です。

経験者向きコースとして後にご紹介する「大雲取越」は中辺路最大の難所とされる厳しいアップダウンが続く山岳コースですが、それに比べて「小雲取越」は非常に緩やかな山岳路となります!

登り始めはやや急ですが、コース内の最高点”桜峠”を越えれば、ほぼ緩やかな尾根道となり快適なハイキングコースとなります♪

コース内には、所々で展望ポイントがあり、距離は長めですが熊野周辺の山々の眺望を楽しみながら古道歩きができる魅力的なルートだという印象です!

最大の見所は「百間ぐら」から見渡す絶景!熊野の山々を見渡すことができます!

〈コース概要〉

小雲取越コース

  • 起点:小口(小和瀬バス停)終点:請川バス停
  • 距離:13km(本宮大社までは15.7km)
  • コースタイム:約4時間30分
  • 難易度★★/体力度★★★

”雲取越”のコースを繋ぐために起点を小口集落にしています。

小雲取越コースを単体で歩く場合は小和瀬渡し場跡がある「小和瀬バス停」を起点に設定するとコースタイムを少し短縮することができます。

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小和瀬橋を渡り民家の脇から山内に入り、登り口から桜峠まで急登が続きます。

最高点の桜峠を過ぎると緩やかな尾根道となり、古道沿いに並ぶ”歌碑”や旅人の憩いの場であった”茶屋跡”を巡りながら山内を進みます。

コース最大の展望ポイント”百間ぐら”

百間ぐらからは果無山脈や大塔山脈などの熊野の山々が見渡せ、ゴールの本宮方面には熊野川なども眺められます!せり出した岩壁からの眺めはまさに絶景です!

百間ぐらからは熊野川へ向けて緩やかな下りとなり、熊野川沿いの”請川”へと下ります。

請川バス停から本宮まではバス移動がおすすめです。徒歩の場合は、+1時間ほど(距離3~4km)かかります。

経験者向きコース:2選!

①滝尻王子~熊野本宮大社(1泊2日~)

滝尻王子~熊野本宮大社は熊野御幸のメインルート!

初級コースでは「発心門王子コース」、中級コースでは「滝尻王子~近露王子」を紹介しましたが、このコースはそれらを合わせて熊野本宮大社まで踏破するプランになります!

滝尻王子から本宮大社までは距離が約40kmもあり、よっぽどの健脚でなければ日帰りでの踏破は難しいと思います。

途中にある集落で、民宿やキャンプ場を利用しての1泊2日~2泊3日での踏破がオススメです!

〈コース概要〉※通行止め区間は2019年8月当時の情報

滝尻王子~本宮大社

  • 起点:滝尻王子 終点:熊野本宮大社
  • 距離:37.8km
  • コースタイム:13時間30分※休憩・食事時間含まず
  • 難易度★★★/体力度★★★★

ブログ主はテントを担いでの1泊2日の日程で踏破しました!

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箸折峠を過ぎたあたりから望む”近露”の街並み

”近露”の町は、田辺と本宮のほぼ中間地点に位置し、熊野詣の中継点・宿泊地として栄えてきました。

平安時代には上皇らの仮御所や供奉者の宿が設けられ、近世になってからも多くの旅籠が軒を連ねていたそうです。

現在も数軒の旅館や民宿があり、キャンプ場や温泉施設もある熊野古道歩きの憩いの場となっています!本宮まで歩く場合の宿泊地としてオススメです!

近露王子を過ぎると小広王子(小広峠)までは旧国道沿いの舗装路歩きが多い区間となります。

舗装路を長い距離歩くのはなかなか辛いですが、集落内の道は展望が開けているので、疲れを忘れて軽快に歩き続けることができます♪

途中の継桜王子には、「野中の清水」という湧き水があります。喉を潤して、お社に立つ「野中一方杉」という一方向にしか枝がないという不思議な大木群を眺めながら一息つくといいでしょう!

湯川王子の社

小広峠を過ぎてからは再び山内に入り、いくつか峠を越えながら林の中を進みます。湯川王子を過ぎると最後の峠「三越峠」への登り。

三越峠を過ぎて音無川へ下れば、赤木越の分岐を見送り発心門王子に到着。あとは本宮まで発心門王子コースをたどるだけです!!

②大雲取越:熊野那智大社~小口

船見茶屋跡付近から眺める熊野灘

「大雲取越」は数多い中辺路のコースの中でも最難関とされるコースです!

小雲取越と同じく那智大社と本宮大社を繋ぐ山岳路”雲取越”のコースですが、標高も中辺路内で最も高く、アップダウンが激しいコースとなります!

熊野三山詣でを終えた参詣者は、背後にそびえる那智・妙法の山へと登り、まさに”雲の中”を進むかのような山道を歩いて熊野本宮大社を目指したそうです。

非常に体力的にも厳しいコースですが、その反面、道路や舗装路が少なく、ほとんどが自然豊かな地道を歩くコースでもあるので、個人的には中辺路のベストコースだと思います!!

〈コース概要〉通行止めは2020年4月当時の情報

大雲取越コース

  • 起点:熊野那智大社(青岸渡寺)終点:小口
  • 距離:14.5km(迂回路経由15.9km)
  • コースタイム:約7時間
  • 難易度★★★★/体力度★★★★

雲取越〈大雲取越+小雲取越〉:那智大社~本宮大社(1泊2日)

  • 距離:31.6km
  • コースタイム:約13時間
  • 難易度★★★★★/体力度★★★★★

大雲取越ルートは那智山の青岸渡寺の裏手にある登り口から始まり、厳しい登りを経て熊野灘が一望できる”舟見峠”へと登った後、石倉峠・越前峠へと”ダル”という死者の妖怪が赴くといわれる熊野の山塊を進みます。

標高差800m以上もある「胴切坂」など巌しい難所が続くルートですが、道中には旅籠跡や茶屋跡がたくさん点在し、熊野三山の神々が談笑した場所といわれる「円座石」など非常に見どころの多いルートです!

ゴールは清流「赤木川」沿いの集落”小口”。大雲取と小雲取の中継点として賑わった集落で、現在も民宿やキャンプ場などがあります。

熊野古道「大雲取越」|中辺路 那智→本宮 1泊2日②
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大雲取越の起点は那智山の西国三十三所第一番札所「青岸渡寺」の境内脇から始まります!

初っ端から辛い登りとなり、那智高原公園を経て”舟見峠”に登るまではひたすら急登となります。

厳しい山岳路ではあるものの、その分、豊かな自然と美しい石畳が多く残るコース!

大雲取越のコース内には、その厳しさ故に妖怪伝説やちょっぴり怖い伝承が残っていたりします。熊野の妖怪「ダル」で有名な”亡者の出会い”と呼ばれる下り坂があります。

ちなみにダルは田辺市のゆるキャラ「だるだる」のモチーフになっています!笑

船見峠からアップダウンを何度も繰り返し、地蔵茶屋跡の休憩小屋を過ぎると、再び登り返して中辺路全体の最高点「越前峠」に到着します。

そこから小口集落まで標高差約800mのキツーーい下り坂!この長い下り坂は「胴切坂」と呼ばれ、大雲取越で最大の難所となります。

長ーい胴切坂を下っていくと、小口集落まであと少しのところに熊野三山の神々が談笑したとされる「円座石(わろうだいし)」があります。

雲取越の山中でも一際、神聖な雰囲気が漂うスポットです♪

そして赤木川沿いの小口集落へ下ってきます。

小口集落は大雲取越と小雲取越の中間地点にある集落。「雲取越」で疲れた旅人を癒やすとっても静かな休息地です!

特に廃校を利用して運営されている「小口自然の家」は熊野古道の宿泊地として大人気のお宿です。日本のみならず海外からの旅人にも親しまれています。

翌日、小雲取越で本宮大社を目指す場合は、ぜひお立ち寄りください!

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まとめ

ということで今回は熊野古道「中辺路」のおすすめコースの紹介でした!

熊野古道のメインルートとして多くの参詣者で賑わう「中辺路」!美しい石畳が多く残り、熊野三山を繋ぐ魅力的なコースです!

初心者から歩きやすいコースが多い一方で、歩きごたえがあるアップダウンが激しい峠を越えるコースもあり、非常にバリエーションが豊かです!

世界遺産に登録されてからは、熊野三山や各スポット、熊野古道の拠点へのアクセスが非常に便利になり、ゲストハウスやキャンプ場も充実していて、まさに”旅”にうってつけのコースだと思います!

実は派生ルートを含めると、踏破しきれていないコースがまだまだあります。今後、実際に歩いた上で、この記事に情報を追加してければと思います!!

熊野古道「小辺路」についてはこちらの記事にまとめています↓

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