飯道山に登山!甲賀の地にそびえる山岳信仰の山へ!

登山・トレッキング

2019年12月上旬、今回は飯道山に登ってきました

飯道山は”忍者の里”として有名な滋賀県甲賀市にある標高664mの山。山中に行場が数多くあった山岳信仰の霊山で、古くは「近江の大峰山」とも呼ばれて栄えました!

明治時代の廃仏毀釈によって衰退しましたが、現在でも”飯道神社”の朱塗りの本殿や”飯道寺”の石垣や堂宇跡などが残り、当時の霊山の繁栄と衰退が垣間見えます!

最近、登山で電車を利用する楽しみに目覚めたブログ主。飯道山の麓には山間を走る鉄道”信楽高原鐵道”があります!

たぬきの焼き物で有名な”信楽焼の街”へ繋がるローカル線!今回、飯道山に登ることを決めたのはこの鉄道に乗りたかったのが理由だったりします!笑

ということで、山岳信仰で栄えた”飯道山”の山旅と”信楽高原鐵道”の電車旅の様子をご紹介します♪

飯道山

 

標高:664m

場所:滋賀県甲賀市

2万5000分の1図:水口、三雲

スポンサーリンク

飯道山の登山コース!

代表的なルート!

飯道山の代表的な登山ルートは、

  1. 紫香楽宮跡駅→飯道神社→飯道山
  2. 貴生川駅→三大寺登山口→杖の権現→飯道山
  3. 小野登山口→堀越林道→飯道山

などのルートがあります!

メインルートは紫香楽宮跡駅から飯道山を目指す西側のルート!山岳霊場として栄えた”飯道神社”の参道を辿るルートで、林道途中の参道入口に駐車場もあることから比較的登山者が多いルートになります。ピストンされる方が多い!

ピストンだけでは歩き足りないという方は、飯道山から東(水口側)に進み”貴生川駅”まで下るルートがオススメです!同じ路線の駅から駅を繋ぐルートになります。

帰りは”信楽高原鐵道”に乗って、貴生川駅→紫香楽宮跡駅へ!

今回のプラン!

飯道神社の参道入口の駐車場を起点に飯道山へ登りました

駐車場から参道を登り”飯道神社”へ参拝。飯道神社の境内跡を巡り飯道山の山頂を目指します!飯道山からは東に進み三大寺登山口方面へ下ります。

下山後は貴生川駅から”信楽高原鐵道”に乗って紫香楽宮跡駅へ。駅からの帰りは紫香楽宮跡に立ち寄り、駐車場まで車道を戻りました!

このプランでの標準コースタイムは約4時間30分!!

休憩時間を考慮して5時間30分で計画しました!

今回のプラン!

  1. 駐車場(9:32)→飯道神社(9:52)→飯道山(10:19)
  2. 杖の権現(10:33)→岩壺不動尊(10:48)→三大寺登山口(11:27)
  3. 信楽高原鐵道:貴生川駅(12:09)→紫香楽宮跡駅(12:40)
  4. 紫香楽宮跡(12:49)→駐車場(13:36)
山行データ!

 

天候:晴れ 時々 くもり

距離:11.6km

行動時間:3時間31分 ※電車の時間除く

飯道山の駐車場とアクセス!

飯道神社参道入口に「登山者用駐車場」あり!

飯道神社側(西側)の登山口には駐車場があります

飯道山へマイカーで訪れる場合は、基本的にこちらの駐車場を利用するのが一般的。この駐車場は飯道山の中腹あたりにあり、ここから飯道神社までは約30分!

飯道山登山者用駐車場

 

場所:滋賀県甲賀市信楽町宮町 Google Mapへ!

GoogleMapコード:34.937748, 136.100584

台数:約10台

料金:無料

県道53号線沿いにある、この”飯道神社鳥居”を目印にゴルフ場横の林道を登って行けば飯道神社の登山者用駐車場に到着です!

登山口へのアクセス!

 

マイカーの場合

  • 名神高速道路「信楽I.C」から約10分!
  • 県道53号線経由

公共交通機関利用の場合

  • 信楽高原鐵道:貴生川駅→紫香楽宮跡駅 410円
  • 紫香楽宮跡駅から飯道神社鳥居まで徒歩で約1時間

飯道山に登山!

駐車場→飯道神社→飯道山

〈9:32〉それでは駐車場から登山スタート!!

駐車場から鳥居を潜り、まずは飯道神社を目指します!

駐車場にあった看板。忍者だー(゚∀゚)!!

駐車場からしばらくは石段ですが、すぐに登山道らしい山道になります。参道である登山道には丁石が並んでいます。飯道神社は七丁目。

樹林帯の登山道。

しばらく緩やかに登っていくと、”休憩所”と示された分岐がありました。

でも休憩所までこの下り道。これは登り返しで余計に疲れそう^^;休憩所はスルー。

休憩所から少し進むと石垣が現れました。石垣の間の参道を登っていくと、

〈9:52〉飯道神社に到着!

鳥居の向こう側には大きな岩!!

この迫力のある大岩は”鏡の大岩”っていうみたいだけど、説明板の文字が消えかけていました。

鏡の大岩の前はこの展望!いいお天気でポカポカ気持ちいい♪

7丁目に到着!

飯道神社の境内マップ前に飯道神社のパンフレットがあったので一部いただきました。裏面は詳細なハイキングマップになっています。

飯道神社は古くは「近江の大峰山」とも呼ばれた山岳霊場として栄えた神社。明治時代初期の”廃仏毀釈運動”により衰退し、現存するのは本殿のみ。

信仰の中心であった”飯道寺”の石垣がまるで山城跡のように数多く残ります。

こちらが拝殿。この拝殿の奥にはあるのが、

飯道神社の本殿。こちらの鮮やかな朱色の本殿は江戸時代の頃の建物で、国の重要文化財にも指定されています!

本堂の脇に小道があったので奥に進んでみる。

すると”東ののぞき”という行場がありました!飯道神社・飯道寺が「近江の大峰山」と呼ばれるのも行場が数多くあったことが理由だったそうです。

山上ヶ岳(大峰山)にも”西の覗き”や”東の覗き”という行場がありますよね!

東ののぞきの岩場からの展望。

飯道神社の鳥居へ戻り、石垣が多く残る遺跡を巡ります。

かなり広く石垣が残っているので本当に城跡みたい。これだけの規模なら当時は建物がたくさん並んでいたんでしょうね。

こちらは木喰応基上人入定屈。木喰応基上人は織田信長の焼き討ちから寺院を救った安土桃山時代の高僧。

遺跡を巡り林道に降りてきました。

飯道山周辺のマップ。

飯道山に向かって林道を少し進み、左側の山道から再度、登山道に入ります。

ここから飯道山までは約800m。だいたい10分ぐらい。

笹に覆われた登山道をしばらく登れば、

〈10:19〉飯道山の山頂に到着です!

飯道山の山頂にはテーブルもあって休憩に良さそうですが、景色はそれほど開けていなかったので、ここでは休憩せずに「杖の権現」にある休憩所に向かいました!

杖の権現→三大寺登山口→貴生川駅

杖の権現休憩所に向かって下り始めたところで、東側の展望がありました!遠くに見える山脈は鈴鹿山脈。

たぶんあのトンガリ頭は”鎌ヶ岳”ですね(゚∀゚)!

飯道山から杖の権現まではやや急な下り。途中にフィックスロープが張られている箇所もあります。

お!小屋が見えてきた!

〈10:33〉この小屋が”杖の権現”の休憩所です!休憩所の奥には祠があります。

ちなみに杖の権現休憩所の前の林道は飯道神社の前を通っていた林道です。

プリントだけど御朱印?がありました。1枚もらっとこ♪

杖の権現休憩所でおやつタイム♪しばらくゆっくり休憩しました!

ザックを背負い直して行動再開!貴生川駅まで5.5kmと結構距離があるけれど、ここからの行程の約半分は林道や麓の舗装路です!

貴生川駅を目指して東(水口方面)へ下っていきます!杖の権現からの下り始めは”垢離坂(ごりさか)”という坂道。

このあたりは足元が少し流れのある沢のようになっていました。

そこから大きな岩や石垣の砂防?があるゴツゴツした坂道を下ってきました。振り返った写真。

このあたりは”左羅坂(ざらさか)”という名前のようですね。

しばらく坂を下って足元が落ち着き、小さな沢沿いのなだらかな道を進むと、

林道と合流しました!

左側の林道はここから杖の権現→飯道神社へと繋がる林道ですが、落石が多いらしく通行止めのロープが張られていました。

ここからしばらくは舗装された林道を下っていきます。

林道脇にパワースポット(*´∀`*)!看板上の顔が気になる…。

林道に沿って流れる沢に小さな滝がいっぱいありました♪

〈10:48〉林道を10分ほど下っていくと休憩所があります。こちらの休憩所にはトイレも有りました。

休憩所の前には岩壺不動尊。階段がきつそうなので荷物を休憩所に置いて登ってみる。

こちらが岩壺不動尊。

休憩所から林道を下ると分岐。貴生川駅は左へ進みます。

分岐を左に進むと、再び山道。なだらかで歩きやすい♪

道脇に神社?お寺?の跡地がありましたが、文字が読めませんでした。

この分岐を右へ進むと、

害獣よけのゲート。

ゲートを過ぎれば麓の道へ降りてきました!

〈11:27〉ここが”三大寺登山口”。

あとは鳥居の建つ道を進み貴生川駅へ!

信楽高原鐵道:貴生川駅→紫香楽宮跡駅

のどかな風景。もう冬だけどなぜか夏休みを連想する田園風景。なんか”ぼくのなつやすみ”ってゲームに出てきそうな風景でした。

飯道山の登山口から貴生川駅までは道標が非常に豊富。道順はわかりやすかったです。

途中の日吉神社。こちらの境内で少し休憩させていただきました♪

日吉神社の横には飯道寺。

飯道寺はもともとはここまで歩いてきた飯道山の山中にありましたが、明治維新後にいったん廃寺となりました。その後、ここ三大寺にあった天台宗本覚院が”飯道寺”の寺号と法灯を受け継ぎ、現在の飯道寺になりました。

麓から飯道山を振り返る!

街中に降りて、杣川を渡り、

〈12:09〉貴生川駅に到着!予定では貴生川駅似到着するのが13時ごろになると思っていたけど、まだお昼過ぎ。スタートから2時間30分ほどでした。

駅構内にも忍者♪この電車は信楽高原鐵道かな?たぬきもいるし!

実は今回はこっちがメイン!楽しみにしてた信楽高原鐵道の旅♪

こちらが料金表と時刻表。切符どこで買うんだ?券売機を探すも見つからず、駅員さんに尋ねると、

信楽高原鐵道は電車内で料金を支払うので切符は買わずに”乗車駅証明書”を持って、そのままホームに入るみたい!

料金は電車内で両替して運転手さんに渡すシステム!バスと同じシステムです!

注意点として信楽高原鐵道は交通系ICカードでの精算はできない路線なのでご注意を。

駅のホーム。紫香楽宮跡(しがらきぐうし)駅まで1駅だけど、貴生川駅→信楽駅の乗車時間25分間の内、最初の「紫香楽宮跡駅」まで15分もあります♪

残り10分間で4駅停まるから、紫香楽宮跡駅までで路線の半分以上進むんですね!

お!

キター(*´∀`*)!!

忍者のたぬきが可愛い♪信楽高原鐵道はワンマン路線。この電車が山間を行ったり来たりしてゆっくり進みます。

電車が出発!電車の一番前から景色を眺めながら帰ります♪真正面に飯道山(*´∀`*)!

山間をのんびり走る鉄道♪もう今年は終わりだけど、紅葉の時期は特に良さそうな風景♪

〈12:40〉紫香楽宮跡駅に到着!あ~楽しかったー(*´ω`*)

ほとんどの人は終点の信楽駅まで乗車するので、この駅で降りたのはブログ主だけ。みんな信楽焼のたぬきを見に行くんだね。

信楽高原鐵道の途中駅はほとんどが無人の駅です!料金は電車内で払うもんね。

時間は短かったけど、すごく楽しい電車旅でした♪このまま信楽駅まで乗ってみたかったなー。

紫香楽宮跡→駐車場

駅から飯道山の駐車場へ戻ります。帰りは紫香楽宮跡へ寄り道。

〈12:49〉駅から10分ほどで紫香楽宮跡の入り口到着!住宅街を抜けるので道順がちょっとわかりにくかった。

落ち葉の絨毯がきれいな紫香楽宮跡内。

紫香楽宮跡は奈良時代に聖武天皇が紫香楽宮を営まれたとされる遺跡群。

駅から一番近いこの”内裏野地区(だいりのちく)”の遺跡は総国分寺として造営が計画された甲賀寺などの寺院跡を主とする遺跡です。

この並んだ石が建物の土台かな?

遺跡の中心だったここは”金堂”という本尊を安置する建物があったようですね。

いっぱい並んでる。当時はどんな姿だったのかな?

紫香楽宮跡を奥まで進むと県道に合流できました。

あとはその県道53号線を進んで帰るだけ。新名神高速道路の高架を潜る。

駅からかなり遠い^^;やっと飯道山が見えてきました!

飯道神社鳥居から林道を登る。

この林道がこの日で一番つらかった…(´・ω・`)

横にはゴルフ場。林道にはボールがたくさん落ちていました。OB!

〈13:36〉そして駐車場に戻ってきました!

紫香楽宮跡駅から1時間ぐらい掛かりました。

帰りに信楽焼きのたぬきを見に来ました(*´∀`*)!!大小様々なたぬきさん達!

最近のたぬきさんは表情も可愛らしい子が多いね!!個人的にはあのなんとも言えない表情で見つめてるたぬきさんのイメージが強いけど、色んな表情があって見ていて楽しめました!

まとめ

ということで今回は甲賀の霊場”飯道山”への登山でした!

山岳霊場として栄えた飯道寺・飯道神社のまるで山城跡のような石垣と朱塗りの本殿や行場、明治維新により衰退しても、当時の姿を想像させる姿は時代の移り変わりが垣間見えました!

関西の山は手つかずの大自然は少ないけれど、時代時代に紡いできた歴史を感じるスポットが多く改めて魅力に気付かされる山旅でした。

今回のルートでは、全体の半分ぐらいが林道や舗装路で、道迷いや危険所などはなく非常に歩きやすいルートでした。ソールの硬い登山口よりはトレランシューズなどのクッション性の高いシューズのほうが歩きやすいかもです!

下山後に乗った”信楽高原鐵道”は車窓から眺める飯道山や山間の風景が美しく、めっちゃ楽しい電車旅でした♪信楽駅まで乗って”信楽焼の街”の散策もオススメです!

タイトルとURLをコピーしました