2020年2月中旬、今回は飯盛山を散策してきました!
近畿周辺に”飯盛山”と名前の付く山はいくつかありますが、今回向かったのは生駒山地の北端に位置する標高314mの小さな山。
低山ではありますが、その歴史は古く、南北朝時代に楠木正行と高師直の戦い「四條畷の戦い」の古戦場であったことで知られ、山頂には楠木正行の銅像が建っています。
また、戦国時代の名武将「三好長慶」の居城”飯盛山城”として栄えたことでも有名な山で、城跡からは大阪市街の展望広がる曲輪跡が多く残ります。
東麓に広がる”むろいけ園地”の湿生花園や西麓にある桜の名所”慈眼寺”など、四季折々の自然にも恵まれた名所の多いハイキングスポット!
今回はそんな歴史ロマンと自然・展望に恵まれた”飯盛山”へハイキングに出かけました!
標高:314.3m
場所:大阪府四條畷市・大東市(生駒山地)
2万5000分の1図:生駒山
『生駒山地』の登山コースについてまとめました↓
飯盛山の登山コース
代表的なルート
西側から
- 滝谷楠水の場コース(四條畷神社)
- 飯盛山展望コース(四條畷神社)
- 北条神社コース(北条神社)
- 絵日傘コース(慈眼寺)
- 南尾根コース(慈眼寺)
- 学校道コース(野崎駅)
東側から
- 蟹ヶ坂コース(むろいけ園地)
- 権現の滝コース(むろいけ園地)
※()は登山口
などのコースがあります。
飯盛山は小さな山ですが、大阪の市街地からマイカー・公共交通機関でのアクセスが非常に良い山なので、ハイキングコースがたくさん整備されています!
特に西側の四條畷市・大東市からはルートが豊富で、JRの駅からそのままスタートできるのが魅力です!
また東側も「むろいけ園地」の駐車場を利用することができ、マイカーでのアクセスも便利です!
飯盛山は生駒山のすぐ北に位置しているので”生駒山地”の縦走も組み合わせればとってもバリエーションに富んだハイキングが楽しめます♪
今回のプラン
今回は西側の「府民の森 むろいけ園地」から飯盛山に登りました!
むろいけ園地から登りは「蟹ヶ坂コース」を辿り、南北朝・戦国時代の城跡が残る飯盛山へ。山頂から大阪の街並みを眺めてのんびり休憩。
帰りは「権現の滝コース」を下り、滝や室池の湿地花園を周りながらスタート地点に戻りました!
このプランでの標準コースタイムは3時間30分!
休憩込みで4時間で計画しました!
今回のプラン!
- 蟹ヶ坂:むろいけ園地(9:16)→林道出合(9:42)→山頂(10:07)
- 権現の滝:山頂(10:30)→権現の滝(10:54)→むろいけ園地(11:36)
天候:晴れ
活動時間:2時間19分
距離:7.4km
登山口の駐車場とアクセス
むろいけ園地駐車場
マイカーの場合は「むろいけ園地」の駐車場が便利です!
園内の駐車場を無料で利用でき、トイレや自動販売機なども駐車場近くにあるのでハイキングで利用しやすいと思います♪
注意点としては利用時間が9:00~なので早朝からの利用ができないこと。
ですが飯盛山のハイキングコースは、比較的コースタイムが短く、高低差も少ないので早朝スタートじゃなくても大丈夫だと思います。
また休園日の火曜日は駐車場が利用できないので注意してください。
場所:大阪府四條畷市大字逢阪466 Google Mapへ!
Google Mapコード:34.729521, 135.668959
料金:無料
休園日:火曜日※入園は自由ですが駐車場は利用できません。
利用時間:9:00~17:00
アクセス
マイカーの場合
- ナビの設定は「むろいけ園地」にセット!
- 「阪奈道路」沿いの「信貴生駒スカイライン」入口付近から北へ5分!
公共交通機関の場合
- JR片町線「四條畷駅」or「野崎駅」から各登山口へ!
飯盛山に登山
蟹ヶ坂ハイキングコースで山頂へ
〈9:16〉それではむろいけ園地駐車場すぐゲートから登山スタート!
駐車場すぐのトイレ。むろいけ園地内はウォーキングコースも整備されいて、朝の散歩を楽しまれている方がたくさんおられました。
むろいけ園地のマップ。かなり広い公園だから、園内散策だけでもけっこう楽しめそう♪
公園内はネイチャートレイルってコースが整備されています。
まずはそのネイチャートレイルを辿って、四條畷駅方面へ進みます。
公園内の道標は豊富ですが、”飯盛山”への案内は意外にも少なく、公園内のコースだけ案内されています。
ネイチャートレイルの外回りコースを辿って四條畷駅方面に進めばOKです!
道なりにしばらく進むと分岐があります。帰りは左から戻ってくる予定です。
蟹ヶ坂コースはこのまま真っ直ぐ。
そのすぐ先の分岐を右に下っていきます。
ここからが飯盛山への「蟹ヶ坂コース」になります!
いいお天気♪天気予報では”雪”の予報になってたんだけど…^^;
本当は別の山に登りに行く予定だったのですが、ちょうどこの日は近畿地方全域に寒波が到来して、予報でも雪マークばっかりになり、急遽、天候問わず登りやすい飯盛山に変更しました。
でもめっちゃ晴れている!笑
しかも気温高い…。雪の予報はなんやったん?
しばらく道なりに下っていくと、またまた分岐。
ここでネイチャートレイルを離れ右側の道を下っていきます。
登山道というより林道のような道。
途中、沢沿いに下ります。
実は、むろいけ園地の駐車場と飯盛山の山頂はほぼ同じ標高。スタートから下って、飯盛山に向かって登り返すようなコースです。
帰りは逆に飯盛山から下って、むろいけ園地に登り返す感じです。
どんどん下っていく。
沢沿いに小屋がありました。なんだろう?
少し先で沢へ降りてみるとお地蔵さんの小屋と滝でした♪
自然林に囲まれちょっといい雰囲気♪公園内もそうですがコース内の自然が豊かで気持ちのいい朝の散策に癒やされました!
その先の施設?があるところで舗装路に変わり、
〈9:42〉そして林道に突き当たりました。
ここで四條畷駅からの「滝谷楠水の場コース」と合流します。
突き当りを右へ下ると四條畷駅。飯盛山へは左に進みます。
やや上りの林道を進む。
しばらくすると舗装路から砂利道に変わります。
途中、ベンチがあるところで道が分岐。山頂はまっすぐ。
左のコースが「権現の滝コース」。帰りはここからそっちに進みます。
分岐を見送り5分ほど進むと、水場があります。
この水場が「滝谷楠水(たきだになんすい)の場」。
一口いただいてみると、意外にもあまり冷たくない!おいしいお水でした♪
水場にはベンチやテーブルが並んでいます。少し休憩。ちなみにここをまっすぐ南に進むと生駒山方面です。
休憩していると色んな方向からハイカーさんが何組も登ってこられました。お互いに顔見知りのようで、ここのテーブルで楽しそうにおしゃべりされていました。日課のように歩きに来られている方も多いみたい。
この水場が憩いのスポットなんですね。中には大きなペットボトルを持参して、水くみに来られている方もおられました。
水場から山頂へ登っていきます。
デコレーションがいっぱい!地元の方に愛されている山なんですね♪
ここまでキツイ登りはありませんでしたが、山頂手前だけ少し急登!でも距離は短いです。
建物が見えてくると急登も終わり。突き当りを左に曲がると、
楠木正行ゆかりの「楠公寺」に到着です!
吉野山如意輪寺の山門に矢尻で辞世の句を残して、敗戦必至の戦いに挑み戦死した正行公に思いを馳せながらお参りしました。
楠公寺の前に見るからにきつい階段。
看板には「八大龍王 白龍大明神」の参道と書かれていたので、せっかくだし登ってみます。
登ってみるとこちらにも神社が。こちらもお参り。
もう一つの参道を下り、
水場から登ってきた合流地点に戻りました。いよいよ飯盛山の山頂へ!
途中で交差点がありますが、山頂はまっすぐ木の階段を登っていきます。
階段をのぼると展望台が見えてきました。景色の前にまずは山頂へ。
〈10:07〉ということで楠木正行公の銅像がある飯盛山に到着です!
でも逆光でお顔が写らない。飯盛城跡の石碑が建っていました。
314mなりー♪
飯盛山城のマップ。ここが本丸ですね!
ん~なんとかお顔を写せないものか…。
凛々しい背中は写せるけど、どうしても正面からきれいに撮影はできませんでしたorz
楠木正行といえば、河内国(河内長野)を統治していた父「楠木正成」も名高い武将ですよね。
「千早城の戦い」で鎌倉幕府の打倒に貢献した天才武将。南北朝・戦国・江戸時代を通じて日本の歴史上で最大の”知将”として知られています。
居城ある千早城は現在の金剛山にあります。以前、千早城跡を散策するルートを歩いてきました!
飯盛山城からの景色
それにしても、ホント天気予報なんだったんだろう。めちゃめちゃいい天気だし、気温が春のように暖かい。
低山だけど、かなり寒い日だと予想して冬用のジャケット着てきたけど、暑すぎました。
楠木正行公の古戦場だけでなく、この飯盛山城は「三好長慶」の居城跡としても知られています。
三好長慶は戦国時代の武将に比べれば、あまり知られていないですが、実は信長よりも先に天下人になった武将ですよね。つまり戦国時代最初の天下人。
現在(2020年現在)放送中のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」に絶賛登場中ですよ!!
ではでは展望台の登ってお待ちかねの景色を眺めましょう♪
大阪市街のこの絶景!!天気予報外れて本当に良かった(*´∀`*)
眺望図と照らし合わせながら景色を楽しみます♪
あの丸い建物が”なみはやドーム”だから、横の道が近畿自動車道。その向こうに鶴見緑地があるから、奥のビル群が大阪駅あたりだと思います。
遠くにうっすらみえる六甲山脈。久しぶりに登りに行こうかな~。有馬温泉行きたい!!
一際高い、あべのハルカス。あべのハルカスの高さが約300mだからここと同じぐらい?
麓に深北緑地。寝屋川のあたりですね。
それにしても低山なのにこの絶景はすごい!気軽に登れる山なのにこの景色と、歴史名所と、豊かな自然林。さらに滝もあるから、実はあまり期待していなかったけど、予想より全然楽しい山だな~という印象です♪
今回は室池からだけど、桜の名所「慈眼寺」には「お染久松」の野崎観音があるし、四條畷神社や北条神社など、魅力的な名所の多い西側からも登ってみたいです!
ちなみに反対側(東側)はあまり展望がありません。木々の隙間から見えるピークは交野山だと思います。
展望台下の休憩スペースには大東市・四條畷市の情報が貼り出されている掲示板などがあります。三好長慶公!大河ドラマおめでとうございます!!
権現の滝コースで下山
〈10:30〉十二分に景色が楽しめたので、そろそろ下山開始です!
まずは水場へ下り、来た道を戻って「権現の滝コース」の分岐へ。
10分ほどで分岐に戻ってきました。滝を見に行きましょう♪
権現の滝までの沢沿いの道にも小さな滝がたくさんあります。
10分ほどで「権現の滝」への分岐があります。もちろん立ち寄り♪
鳥居を潜って、
〈10:54〉水量のある「権現の滝」に到着!!
落差もそこそこあって、祠などの神聖な雰囲気が漂う滝でした!
しばらく滝を眺めてコースに復帰。するとすぐ先にまた分岐があります。
左右どちらでも駐車場へコースが続いています。左に行くと近道。
まだスタートから2時間も経っておらず、かなり余裕があるのでブログ主は右側の道を進みます。30分ほどコースが長めです。
分岐のすぐ先。権現の滝を真上から。
それにしてもめっちゃ気持ちのいいコース。散策にはもってこいです。近所にこんな山があるといいのにな~。地元の方々羨ましいです。
のんびり散策していると室池へ抜けてきました。
室池。ここはたぶん古池堤(西堤)のあたりだと思う。
ここからは池に沿って進みます。
池沿いにある湿地帯。
ここは室池の湿性花園。湿地に咲く花がたくさん見られるスポットです!
残念ながら冬なので花はありませんでした。
お!ここにもサギソウが咲くんですね(゚∀゚)!サギソウは夏のお花。真っ白な”鷺(サギ)”という鳥が羽ばたいているかのように咲く珍しいお花です。
昨年、滋賀県の湖南アルプスの湿地でサギソウを見てきました!!
沢沿いを進んでいると公園内に戻ってきました。ここを左に進み公園内を散策して駐車場に戻ります。
右の道は生駒山方面へ続いています。
池の間を歩いていく。ここは室池の中堤です。
春のトレッキングみたいに気持ちのいい日差し。池に映る空も真っ青です♪
中堤から駐車場に戻る順路は色々あるので、道案内を頼りに適当に散策して戻ります。
ところどころにこんな木道があったりして公園内散策も楽しい♪
〈11:36〉ということでスタート地点に戻ってきました!
一周、7km以上あるコースだったけど、距離の割にかかった時間は2時間ちょっと。標高差もなかったのでアップダウンも少なくのんびり散策できました♪
見どころも多くて、考えていた以上に楽しいハイキングでしたー!
まとめ
ということで生駒山地の飯盛山への登山でした!
飯盛山は標高が300mほどと小さな山ですが、歴史名所や豊かな自然に恵まれた山でした!
アクセスも便利だし、訪れるハイカーさんが多いのも納得です!コースも多彩なので何度登っても楽しめる山だと思いますし、生駒山との組み合わせも考えれば、充実感もさらにアップすると思います。
全体的によく整備されていて、体力的にも優しいコースだったので、初めての山登りにもオススメです!
山頂から大阪市街を見渡すご褒美のような展望もあり、四季折々の草花が出迎え、一年中楽しめるハイキングスポットだと思いました!