今回は長年使用してきたテントのメンテナンスのお話!
7年間、登山やバックパックキャンプなどで愛用してきた山岳テント。山岳テントは非常に耐久性があり、今までガシガシ使ってきましたが、それでもまだまだ現役で活躍してくれています。
ですが、フライシートなどの”縫い目”に施される「シームテープ(シーリングテープ)」は、経年劣化により、剥がれや割れが起こります。
すると縫い目から雨水が浸水しやすくなり、せっかくの防水性能が低下してしまいます。
そこで今回はシームテープを貼り替えにチャレンジしてみました!!
「防水液の塗り方」はこちら↓
準備する物
まずはシームテープ交換の準備!上記の画像が今回の交換作業に使用した物一覧です!
- テント(今回はソロ用山岳テント)
- シーリングテープ(シームテープ)
- アイロンセット:アイロン・アイロン台・当て布
- アルコールウェットシート
- はさみ
それぞれご紹介します!
テント
今回は長年愛用しているポリエステル製山岳テントのシームテープを貼り替えます!
ブログ主が愛用している山岳テントは「プロモンテVL25」!一応、2名用のテントですが、ソロでテン泊するのにピッタリのサイズ感で、超軽量のテントです!
約7年前に購入して、50~60泊ほど登山やキャンプで使用してきました!
現行モデル↓
トラブルがほとんどなく、本当に頼れるテントですが、流石に7年も経つとシームテープの剥がれが目立つようになってしまいました。
シームテープの交換や防水性の復活には、メーカーさん・修理業者さんに依頼するのがもちろん確実です!
でも。修理料金を見てみると、けっこうなお値段…^^;
しかしネットショップなどで調べてみると”シームテープ”自体はけっこう安い(゚∀゚)!
ということで、初めてのシームテープ貼り替えに挑戦です!!
シームテープ・シーリングテープ
今回は老舗テントメーカー「Ogawa(小川キャンバル)」のシーリングテープを選択しました!
シームテープは様々なメーカーさんが販売されていますが、やっぱり安心と信頼の老舗テントメーカー”Ogawa”!!
他メーカーより少し割高ではありましたが、メーカー名を見て即決しました!
このシーリングテープは1巻「幅25mm×長さ10m」となり、他のテープよりも少し幅広になります。初心者のブログ主にも作業が楽そうという予想もありました!
10mという長さは、ソロテントのフライシートに丁度いい長さでした!
ファミリーテント・タープなどの場合は、2~3つほど用意するといいでしょう!テントの説明書で寸法を確認して、テープの長さを計算しておくのがオススメです!
また、今回の交換と同じ作業で、GORE-TEXなどの”レインウェア”のシームテープも交換が可能です!
ですが注意点!
シームテープは”テント用”や”ウェア・ギア用”など用途によって種類が異なります!
商品説明をしっかり読み、適応しているシームテープを用意しましょう!!
ウェア用シームテープ↓
アイロンセット:アイロン・アイロン台・当て布
シームテープの接着には、”アイロン”が必要です!
今回は家庭用のアイロンで作業しますが、スキーなどが趣味の方はベースワックスに使うような小さなアイロンだと作業がしやすいかもです!
アイロン台はなければ、バスタオルを数枚重ねたものでも代用OK!
今回はポリエステルテントを防水処理するので、アイロンの熱がどれぐらい生地に影響するのわかりませんでした。そこで念の為に”当て布”を用意して作業することにしました!!ハンカチなどでOK!
アルコールウェットシート
シームテープは接着面に”汚れ”などがあると、うまく接着しません!特に今回は古いシームテープを剥がすので、テープの切れ端などが残るかもしれません。
そこで”アルコールウェットシート”できれいにしてから貼り替えることにしました!
アルコールシートがなければ、濡れたタオルなどでもOKです!
はさみ
普通のはさみ。よく切れるやつ。
シームテープを交換する
まずはザックリとした交換手順をご紹介します!
- STEP1古いシームテープを剥がす
縫い目・生地にダメージを与えないように慎重に!
- STEP2汚れを拭き取る
古いシームテープのカス・汚れ・ホコリなどを除去!
- STEP3新しいシームテープに交換
アイロンで縫い目にシームテープを貼っていく!
- STEP4完成!
貼り忘れ・剥がれが無いか確認して完成!
という手順になります!
それでは実際の作業していきましょう!
古くなったシームテープを剥がす
まずは古くなったシームテープを剥がしていきましょう!!
剥がれている箇所や割れている箇所から取っ掛かりを作って、
ビーッと剥がしていきます。
このとき、縫い目や生地にダメージを与えないように、慎重に行ってください!!
全部剥がしました!
幸い今回は”剥がれ”はありましたが、”割れ”はなかったのでスムーズに剥がれました。
加水分解・乾燥によりパリパリになってしまっている場合は、取り残しがないかしっかり確認しましょう!
汚れを拭き取る
古いシームテープが剥がせたら、汚れ・ホコリを取り除きます。
パリパリに割れているタイプだと、小さな切れ端が残る場合があるので、その場合はカーペットなどに使うコロコロやガムテープなどで取り除きましょう!
ウェットシートで拭いた後は、しっかり乾燥させてから次の作業に移ってください!
新しいシームテープに交換
それでは本題の新しいシームテープの貼り替え作業!!
まずは、シームテープのパッケージに記載されている説明を確認しましょう!
小川のシーリングテープは、アイロンの設定温度を120℃以下に設定!!
アイロンの機能にもよりますが、アイロンの設定は最弱の「低」から始めて様子を見つつ作業を進めましょう!
「ポリエステル/レーヨン」などの指定モードがあれば、そちらに設定!!
アイロン台にフライシートを広げます!
シームテープは、テントの内側(裏側)の縫い目に沿って貼り付けていきます!表裏を間違えないように注意!!
縫い目を中心に沿ってテープを置きます。
こちらも裏表を間違えないように!巻いてある内側を縫い目に当てます。
シームテープやテントはあまり引っ張らず、かるく置くだけにしましょう!引っ張って貼ると、貼り付けた後にシワができてしまい、雨漏りの原因になります。
当て布をして、アイロンを上から押し付ける。体重をかけてしっかり押し付けます!
こすらずに、上からプレスするように圧着させます!
ある程度、貼り付けられたら、縫い目の両端をアイロンのエッジを使って貼り付けます。このとき、アイロンでの作業が難しかったら、暖かいうちに指で押さえてもOK!
しっかり圧着できれば、半透明だったシームテープが透明になります!くっついた証!!
白っぽい部分が残っていたら、再びアイロンでプレスしましょう!
それでも接着できない場合は、アイロンの温度を少しずつ上げて調整してください!
ここからは同じ要領で、シームテープの圧着を繰り返していきます!
一気に進むよりも、都度確認しながら20~30cmずつ進めていきましょう!
また、細かい部分は後回しにして、大まかな部分から先に進めていきましょう!
シームテープは枚数を重ねるより、できるだけ長い1本で貼り付けたほうがいいです!
大まかな部分が終わったら、細かく・複雑な部分へ!
複雑にテープが貼られている箇所は、フライシートとインナーテントを接続するバックルや紐の部分・ベンチレーション部分など。
古いテープを剥がすときに元の貼り方を記憶しておくのがオススメ!!
ブログ主は剥がす前にスマホで撮影しておいて、画面を観て確認しながら作業しました!
複雑な部分が終われば、新しいシームテープの貼り替え作業は終了です!
全体をもう一度見直して、貼り忘れや接着不足がないか確認しましょう!
完成!!
ということで完成です!
今回、初めての作業だったので、最初はアイロンの温度設定など少し手間取りましたが、少しずつ慣れてきて後半はスムーズに作業できました!
テント生地にダメージがないか心配でしたが、確認してみると大丈夫そう!当て布を用意して正解だったかも!
シームテープの長さが必要分に足りるかの心配もありましたが、ちょうどでした♪
テントのメンテナンスはプロに頼むのがやっぱりベストですが、自分で貼り替えればお財布にも優しい!!
一度、経験しておけば、今後トラブルがあっても対応できるようになるので、多少面倒ではありますが、これもアウトドア活動の楽しみの1つでもあります♪
またテントへの愛着もさらに深まりますよねー!!
まとめ
ということで今回はテントのメンテナンス「シームテープの貼り替え」でした
今回は初めての作業ということもあり、多少難しさも感じながらで、実際に少しシワができたりの失敗もありました。
作業時間1時間30分ほどかかって、少し疲れましたが、それ以上に楽しさがあって、作業後はメンテナンスしたテントへの愛着がさらに深まったように感じます♪
シームテープは一度貼り替えてしまえば、数年はしっかり雨水を防いでくれるので、長くテントを愛用するなら必須の作業だと思います!