2021年7月上旬、今回は熊野古道「伊勢路」に挑戦!
前回の梅ヶ谷駅~紀伊長島駅の区間には「荷坂峠」「ツヅラト峠」の2つの峠越えの道がありました!それぞれ特色の違うコースを歩き、いよいよ伊勢路は熊野灘の海に到達しました!
今回のパート⑧では、「一石峠・三浦峠(熊ヶ谷道)」紀伊長島駅~三野瀬駅の区間を歩きます!
今回から伊勢路は海沿いを進むコースとなります!この区間には、小さな峠道・海沿いの地道が短い区間で連続し、海の景色を眺めながら進んでいく変化が楽しいコースとなります♪
伊勢路1回目「伊勢神宮・伊勢市駅~田丸駅」はこちら↓
前回の梅ヶ谷駅~紀伊長島駅区間のルートA「荷坂峠」編↓
ルートB「ツヅラト峠」編↓
次回の「始神峠」三野瀬駅~相賀駅アップしました!
『伊勢路』のオススメコースについてまとめました↓
今回の熊野古道「伊勢路」プラン!
8回目は「一石峠・三浦峠(熊ヶ谷道)」紀伊長島駅~三野瀬駅
今回は「一石峠・三浦峠(熊ヶ谷道)」紀伊長島駅~三野瀬駅の区間を歩きます!
一石峠・平方峠:紀伊長島駅からスタート!駅前から旧道を進み長島神社に参拝。国道へ出て一石峠の登り口へ。登り口から山中を進むと一石峠に到着。平方峠へと進むと車道に合流して、古里温泉がある古里の集落へ。
佐甫道:古里海水浴場に立ち寄り行動再開。国道へ出て古里トンネルの脇から佐甫道へ入ります。海を眺める展望台で少し休憩。佐甫道を下ると若宮神社があります。
三浦峠(熊ヶ谷道):若宮神社からそのまま海岸の堤防沿いを進むと、三浦峠の登り口。少し急な坂を登ると、切り通しの三浦峠です。峠からは緩やかに下って熊ヶ谷橋を渡ると、麓の集落に抜けて三野瀬駅に到着です!
このコースの総距離は約10.5km!
標準コースタイムは約4時間です!
今回のプラン・山行データ
- 一石峠:紀伊長島駅(4:41)→一石峠(5:43)→平方峠(5:55)→古里(6:03)
- 佐甫道:海水浴場(6:11-21)→展望台(6:31)→若宮神社(6:46)
- 三浦峠 熊ヶ谷道:登り口(6:59)→三浦峠(7:10)→熊ヶ谷橋(7:25)→三野瀬駅(7:37)
駐車場とアクセス
マイカーの場合の駐車場
マイカーの場合は、スタート地点の「紀伊長島駅」前に駐車場があります!
アクセス
〈マイカーでのアクセス〉
- 紀伊長島駅:紀勢自動車道「紀伊長島IC」から約5分
〈公共交通機関でのアクセス〉
- 松坂駅から:松坂→多気→紀伊長島〈1170円〉
- 新宮駅から:新宮→紀伊長島〈1520円〉
〈帰り〉:JR紀勢本線
- 三野瀬駅→紀伊長島駅〈200円〉
熊野古道「伊勢路」⑧紀伊長島駅~三野瀬駅
一石峠:紀伊長島駅→一石峠・平方峠→古里温泉
〈4:41〉それでは熊野古道旅リスタート!!
今回はそのまま次の区間の「始神峠」コースも歩くので早朝スタートです!
夏だから熱中症対策で涼しい時間帯に歩いていきます♪
駅から正面へ進んで突き当りで熊野古道に合流!左折して西へと進んでいきましょう!
駅前の旧道を抜けて、
”ふみきりや”さんの前で踏切を渡ると、
赤羽川に架かる長島橋があります。
長島橋から明け方の海(゚∀゚)!!
ブログ主は朝焼けの海が一番キレイだと思う。
橋を渡って正面の旧道へ。交差点にカーブミラーの下には、
熊野古道の石道標があります!
道幅の狭い旧道を進んでいきます!
しばらく進むと交差点。ここで右折します。
交差点の角には、
石道標!
「北 右くまの道 是より那智山二十四里」「西 左いせ道」と刻まれています。安政4年(1857)の銘あり!
〈5:02〉交差点を曲がるとすぐに”長島神社”があります!
長島神社の本殿!
長島神社は江戸時代から続く”船だんじり”で有名な神社です!
境内には樹齢推定800年とされる大楠の木(゚∀゚)!!
樹高は約28mもある大きな木です!県の天然記念物に指定されています。
長島神社から出て進んでいきます。
国道に合流する1つ手前の交差点。ここはそのまま正面へ進み国道へ出ますが、
ここで右手を見ると、長島歩道トンネルの入口があります。
このトンネルは、国道の長島トンネルが歩行者や自転車にとって、危険だったために建造されたトンネル。全長が573mもある長ーい歩行者用トンネルです!!
国道に出てきました!ここから一石峠の登り口までは国道沿いを進んでいきます!
少し進むと熊野古道商工会があります。ブログ主が参考にしているガイドマップでは、こちらも駐車場として利用できると紹介されていました。
まだまだ朝焼けの長島湾!
紀伊長島駅から新宮へ向けて、始発列車も出発!!
しばらく国道沿いを進み、加田教会前バス停を通り過ぎると、
ひもの屋さんがあります。
〈5:32〉ひもの屋さんのすぐ先に左手に小道が現れます。ここが一石峠の登り口です!
駅から結構距離があったので、先程の加田教会前バス停からのスタートならショートカットできていい感じ!
ではこの日最初の峠、一石峠・平方峠へ向かいましょう!
踏切を渡って、
草に埋もれた道を抜ける。夏の風物詩!!
ソーラーパネルの間を真っ直ぐ進むと、
舗装路が地道に変わります。
舗装路・地道の境界あたりに、お地蔵さんが旅人を見守っておられます。
お顔がまんまるで可愛い(*´ω`*)
真っ直ぐ登っていくと、林道と交差。交差点には一石峠の説明板があります。ここも正面へ。
樹林帯に入り、山道を登っていく!
また林道に突き当たり、合流して右手へ!
道がなだらかになってくると、
切り通しの峠に到着!
〈5:43〉ここが一石峠です!!
一石峠は熊野街道のなかでも名のある峠として、江戸時代に刊行された多くの古地図・旅日記・旅行案内書の中に出ている峠です。
江戸時代に、神戸由左衛門が記した『道中日記帳』にも「長島渡し船、賃六文、一石坂という峠、三浦へ」との記述があります。
またこの峠は、海野浦へ下る道の分岐点でもあり、この地域の人々にとって古くは”生活道路”としても親しまれていた道でした。
峠にも石道標(゚∀゚)!
次の平方峠へは林道のような緩やかな道が続きます。
林道から海!!やっぱり海が見える古道はいいですね~♪
地道だけどガードレールがある道!
〈5:55〉そのまま道なりに進めば道路に突き当たります。
ここが平方峠ですが、道路が通っているので古道感はないですね。
平方峠から右手に下る。
下っていくと”古里温泉”の標識があるT字路!ここで左へ!
この古里温泉周辺は、海水浴場やキャンプ場があるエリア!!
特に夏レジャーで賑わう集落です!
T字路すぐの歩道から小道を下っていく!
〈6:03〉古里の集落を抜けていきます!
佐甫道:海水浴場→展望台→若宮神社
古里の集落には、民宿や旅館がたくさんあります!
夏レジャーももちろんですが、熊野古道の旅のお宿にオススメのエリアです♪
集落内の交差点。熊野古道はここを右折しますが、
海水浴場がすぐ近くにあるので、少し寄り道♪
〈6:11〉古里海水浴場!!ここで少し休憩♪
こちらの海水浴場は、キャンプ場もありました!!
いいなーキャンプしたい!!今年はコロナの影響で、全然キャンプに行けてないから、そろそろキャンプしたい欲が爆発しそう。
伊勢路を歩き終えたら、いっぱいキャンプしたいなー。
そろそろ海開きだから、夏休みには賑やかになるんでしょうね~♪
〈6:20〉交差点に戻って、行動再開!
この先で踏切を渡りますが、正面は行き止まりなので、ここを右へ進んで迂回するように進みます。
踏切を渡ると国道に合流です。
国道沿いをしばらく進みます。
国道から古里海水浴場を見渡す!
国道に合流からしばらく進むと、古里トンネルがあります。
〈6:27〉その脇に、「佐甫道」の入口があります!
佐甫道と国道の間には、古里歩道トンネル。
長島歩道トンネルと同じく、歩行者・自転車用の生活道路ですね!こちらは全長208m!
レンガ造りの旧海野隧道は有形文化財に登録されています。
佐甫道を進んでいきましょう!手すりがあるほぼフラットな道!
〈6:31〉古里トンネルから5分ほど進むと展望台があります!
海を見渡す風景が素晴らしい佐甫道♪
前回までの伊勢路は、伊勢神宮からずっと山間・川沿いの道でしたが、今回からは海!!
やっぱり伊勢路は”海”ってイメージ!!海沿いに大小様々な峠が連続している古道です♪
展望台で少し景色を眺めて、行動再開!このあたりは落石が多いようです。
ちなみにブログ主が参考にしているガイドブックでは、この佐甫道が落石などで通れない場合は、先程の古里歩道トンネルを利用すると紹介されていました。
しばらく進むと、左手に折れます。
ここから急な階段道を下っていくと、
〈6:46〉若宮神社があります!
若宮神社の鳥居から赤い橋を渡ります。
渡って若宮神社を振り返る。
若宮神社から次の三浦峠登り口までは、そのまま海岸の堤防沿いを進んでいきます。
三浦峠(熊ヶ谷道):登り口→三浦峠→熊ヶ谷橋→三野瀬駅
港の風景を眺めながら堤防沿いを進んでいく!
途中に、港の公衆トイレがあります。
堤防をしばらく進んでいくと、
右手に緩やかな登りの車道があるので、ここで堤防を離れる。
〈6:59〉車道を少し登ればT字の突き当りに、三浦峠(熊ヶ谷道)の登り口があります!
熊野古道の道標!新宮まであと86km!!伊勢神宮~新宮までが約170kmだから、ほぼ半分ですね!
しかし伊勢路は長いなー!!
今まで紀伊路や大辺路への挑戦してきた感覚では、この次の区間ぐらいでゴールって感じだけど、伊勢路はまだ半分だもんなー。
では三浦峠へ向かいましょう!
入口から少し入るとマップ横に階段があります。
階段を登ると、三浦峠・熊ヶ谷道の石碑と説明板があります!
熊野古道の石碑!!
三浦峠へ登っていきます!今回の区間の中では少し登りが急です!
区間内で三浦峠が標高も一番高い!といっても、標高113mなので小さな峠です。
登り口からほんの10分ほど登ると切通し!
〈7:10〉ここが三浦峠です!
三浦峠からの下り道はとっても緩やか!
江戸時代の『西国三十三所名所図会』にも、
「三浦峠、坂道急なり。峠を下りて三浦の里に至る。長島より三浦まで行程二里ばかり」
と書かれているように、道瀬(東側)から峠までは急坂だけど、三浦(西側)へ下る古道は緩やかな勾配となります。
下りの”熊谷”と呼ばれていた谷あいを大きく迂回して進む道を、地元の人々は”熊谷道”と呼んでいたそうです。
三野瀬駅までは約2km!
緩やか~な樹林帯の道を下っていく!
谷から流れる細い沢を渡ったりしながらのんびり下れる道です♪
〈7:25〉しばらく下っていくと橋があります!
この橋が熊ヶ谷橋です。
渡るとマップと説明板があります。
こちらにも三浦峠の石碑。
熊ヶ谷橋は、第二次大戦末期に流失してしまいましたが、両岸に残る石積み基礎台を生かして2005年に総檜造りの木橋を復元したんだそうです!!
では駅へ向かいましょう!川沿いに進んでいくと、
足元が舗装路に変わる。
そのまま道なりに下っていくと、麓の集落に入りました!レンズに曇りが…。
道に出て右手に進み、すぐ左手に曲がると、
〈7:37〉ゴールの三野瀬駅に到着です!!
この日はそのまま次の「始神峠」へ進んでいきます!
パート⑨「始神峠」三野瀬駅~相賀駅アップしました!
まとめ
ということで今回は伊勢路⑧「一石峠・三浦峠」紀伊長島駅~三野瀬駅でした!
この区間は、伊勢路が海沿いへ抜けてから最初の区間!海沿いに短い間隔で小さな峠が連続するコースだったので、非常に変化が楽しい区間でした!
全体的に非常に歩きやすく、急なアップダウンも少ないコース。
海の景色ながら峠の山道を進む風景の移り変わりが楽しめるコースでした!
ここからの伊勢路も海沿いに峠道が続くので、次回以降も楽しみです♪
では次回の「始神峠」三野瀬駅~相賀駅 編へ続きます!!