2020年4月初旬、今回は高見山地の”局ヶ岳”に登ってきました!
局ヶ岳は三重県松阪市にある標高1029mの山。麓から見ると綺麗なピラミッド型の鋭く尖った山容で「南伊勢の槍ヶ岳」と呼ばれ親しまれている山です!
山名は、あるとき一人のお局さんが山路を分け入り奥の院で参籠したが、再び姿を見せることはなく、それから雨の降る夜に山頂で美しい局の姿を見せるようになったという”お局伝説”に由来します。(※麓から見た山容が、お局さんが十二単をまとった姿に見えるからという説もあります)
また、”伊勢三山”の一座としても知られています!伊勢平野から見ると三角の山が3つ(堀坂山・白猪山・局ヶ岳)が並んで見え、古くから船乗りさん達は3つの山の角度で現在地を把握していたそうです。
今回はそんな局ヶ岳を飯高町側(南側)から登ってきました!
標高:1028.8m
場所:三重県松阪市
山域:高見山地
2万5000分の1図:宮前
その他:関西百名山、伊勢三山
伊勢三山「白猪山」の山行記事はこちら↓
伊勢三山「堀坂山」の山行記事こちら↓
高見山地のおすすめ登山ルートをまとめました↓
局ヶ岳の登山コース
代表的なルート
局ヶ岳への登山ルートは、
飯高町側(南側)
- 旧登山道:局ヶ岳神社→旧登山口→小峠→山頂
- 新登山道:局ヶ岳神社→新登山口→小峠→山頂
仁柿峠側(北側)
- 本コース:仁柿峠→稜線合流→山頂
- 健脚コース:仁柿峠→海軍機墜落跡→稜線合流→山頂
などのルートがあります!
アクセスが良いのは飯高町側の登山口。登山口の「局ヶ岳神社」は桜の名所としても知られていて駐車場も豊富です!また「道の駅 飯高駅」がすぐ近くあるので、下山後に道の駅内の”香肌峡温泉 いいたかの湯”で温泉も楽しめます♪
仁柿峠の登山口は国道368号線から外れた所にありますが、道幅が狭めでカーブも多い道路です!※登山口に駐車スペースあります。
また高見山地は高見山~三峰山~局ヶ岳まで1000m級の稜線が続いているので、稜線に合流し縦走するルートを考えるとバリエーションが多い山だと思います!
今回のプラン
今回は南側の登山口「局ヶ岳神社」から登りは”旧登山口”、下りは”新登山道”で周回するコースを選択しました!
局ヶ岳神社に車を停め登山スタート!桜の咲く林道を登り、新・旧登山道のT字分岐を右に進み旧登山道を登ります!
沢沿いの登山道を進み、小峠で新登山道と合流。山頂直下の急登を登り局ヶ岳へ。
景色のいい山頂で休憩した後は、小峠からしっかり整備された新登山道を下り局ヶ岳神社へ戻ります!
このプランでの標準コースタイムは3時間30分!
休憩込みで4時間30分で計画しました!
今回のプラン!
- 局ヶ岳神社(7:51)→旧登山口(7:59)→小峠(9:00)→山頂
- 山頂で休憩:(9:15~43)
- 山頂→小峠(9:52)→新登山口(10:32)→局ヶ岳神社(10:45)
天候:曇り 時々 晴れ
距離:5.1km
活動時間:2時間54分
登山口の駐車場とアクセス
局ヶ岳神社(局ヶ岳公園)に駐車場あり
南麓の局ヶ岳神社(公園)には駐車場があります!
この日はちょうど見頃の時期だったので、登山者だけでなくお花見に来られている方もたくさんおられました♪
公園内に駐車場が数箇所あるので、正確にはわかりませんがかなりの台数を駐車できると思います!
トイレもあります!循環式の珍しいおトイレですよ~。
「新登山道」登山口にも駐車スペースあり
新登山口にも駐車スペースがあります。局ヶ岳神社から更に登り、新・旧登山道の分岐を左に数分進むと登山口です!
こちらも10台以上駐車できるほどの広さがあります。
新登山道をピストンする方はこちらの駐車場がオススメです!
登山口へのアクセス
マイカーの場合
- 名古屋方面:伊勢自動車道「松坂IC」県道59→国道166
- 和歌山方面:紀勢自動車道「勢和多気IC」国道42→368→166
- 大阪方面:名阪国道「針IC」国道369→370→166
公共交通機関利用の場合
- 近鉄「松坂駅」→三重交通バス「道の駅 飯高駅」or「ホテルスメール」行き
- 最寄りバス停は「堀出」:登山口まで徒歩30分
- 「道の駅 飯高駅」からは徒歩45分
国道166号線に登山口へのわかりやすい看板があります!この看板を目印に車道を登っていくと局ヶ岳神社です。
局ヶ岳に登山
旧登山道を登る
〈7:51〉それでは局ヶ岳神社前から登山スタート!
局ヶ岳神社はちょうど桜が見頃でした(*´∀`*)♪でも少し曇り気味だったので、桜は下山後にゆっくり楽しみます!
神社横の林道を登って登山口へ。
5分ほど登ると、林道に突き当たります。
突き当りを左に進むと新登山道の登山口と駐車スペースがあります。
今回は旧→新の順に周回するので、ここを右へ進み旧登山道へ!
すぐに林道左脇に地道があるので、ここを左へ。
〈7:59〉先程の分岐から最初のカーブの辺りにハシゴがあります。
ここが旧登山道の登山口です!!一応、”登山道”の看板があるのですが、小さくて見落としやすいので注意!
樹林帯の道を行く!少し倒木がありますが、それほど荒れていたという印象はありませんでした。
実は今回、局ヶ岳を登るかすごく悩んだブログ主。
というのも登山の難易度を調べることができるサイトで、局ヶ岳が「難易度レベル50(上級)」となっていて、ビビリのブログ主はずっと避けてきた山でした^^;
でも、実際に登ってみると、おそらく難易度は高くありません。
この旧登山道も”旧”というだけに、もっと荒れ放題なのかな~と予想してたけど、登ってみた感想では、道迷い防止にしっかりテープ・看板で道案内されているし、トレースもしっかりしていて、倒木も意外に多くありませんでした!
あえて挙げるなら、登山口から小峠までずっとややキツめの登りが続くルートという印象です!
登山口からしばらく登って、再び林道に合流。ここを左へ。
しばらく林道を進み、
足元が舗装路に変わったあたりで左手に登山道が現れます。ここも小さな道標あり!
ここから小峠までずっと登り坂になります!
登山道横(右手側)に沢が流れています。旧登山道はこの沢に沿って整備されています。
苔がびっしり(゚∀゚)!
ん~それにしても傾斜はけっこう急だな~^^;
距離は短いルートだけど、なかなか進まない。
割れた登山道の看板。
おー!苔だらけだー!
苔を眺めながらひたすら急坂を登っていく!
黙々と登っていると、横の沢も最上部に近づいてきました。
足元に落ちてる椿♪
沢の最上部あたりまで来ると、一度だけ渡渉する箇所があります。
少し切れ落ちているので通過にご注意下さい!
渡渉後もしばらく道幅が狭く切れ落ちた箇所が続きます。
コース全体として危険箇所は特にありませんでしたが、このあたりだけ少し注意が必要だと感じました。
左の切り株のところに手袋の忘れ物発見!少し手前にも同じメーカーの片割れが落ちていたので、同じ人かな?
ポケットに入れていて気づかないパターンの落とし物かな?
こういう落とし物って、拾って下山して交番に届けたほうがいいのかな?放置するとゴミになっちゃいそうだし、いつもどうしようか迷う…。
沢の最上部。ここから沢沿いを離れます。
沢を離れてもずっと急登!!息が辛くならないようにゆっくりゆっくり登っていきます!
並んでいる倒木。けっこう山の高いところだけど、こんなところまで山仕事に来るの大変だろうな~。
樹林帯の一本道!そろそろ尾根も近い!
カイワレみたいな苔(゚∀゚)!
しばらく真っ直ぐ樹林帯を登ってから、小峠手前で尾根を巻く形で登山道が続きます。
苔の石畳(*´ω`*)
尾根合流付近でガサゴソと音がしたので、じっと辺りをうかがうと、シカさんがこちらを警戒していました!驚かせてごめんやで!
ということで尾根に合流!
〈9:00〉この合流地点が小峠になります!
合流した尾根が下山に設定している新登山道コース!ここから山頂までピストンします!
小峠から山頂まではあと約300mだけ!
距離は短いですが、南伊勢の槍ヶ岳っていうだけあって、ここから山頂までかなり急な登りとなります!
小峠の少し先にちょうどいい感じの丸太が転がっていたので、山頂に登る前にプチ休憩♪
それでは登っていきましょう!!山頂直下の急登スタート!
距離300mで高低差100m。そこそこキツめの登りになります。
ゴツゴツした道を登っていると、斜面にバイケイソウが群生していました。
アセビも見頃(*´ω`*)♪
山頂に近づくにつれて次第に道幅が狭く、傾斜もさらに急になります!
登りは特に問題ありませんが、帰りは気をつけなきゃですね!
〈9:15〉ということで急登を登りきり、局ヶ岳の山頂に到着です!
山頂には反射板があります。
これは祠かな?お賽銭がありました。たしか、少し前まで鳥居がある山頂だったような記憶があります。朽ちちゃったのかな?
山頂はそれほど広くありませんが、反射板付近にベンチが並んでいました。ゆっくり休憩して景色を楽しみましょう♪
局ヶ岳山頂からの景色
反射板横のベンチからの展望!南東方面の景色!
南東方面には遠くに伊勢湾が眺められました!少し天候が曇り気味だったので、うっすらだったけど、なかなかの展望♪
局ヶ岳から西に続く高見山地の縦走路!
縦走路の一番奥に見える山が三峰山だと思います!!多分、高見山は三峰山がかぶって見えないっぽい。
三峰山から北側。正面奥に見えるのが曽爾高原・倶留尊山です!
その手前の左側が高見山地の支稜にある学能堂山。右側が大洞山と伊賀富士「尼ヶ岳」です!!
山頂から北西方面。布引山地の山並みが一望できます!奥の方に鈴鹿山脈の南部も確認できます。
風力発電のプロペラが並ぶ青山高原。
写真真ん中に黒い点があるけど、カメラのレンズにゴミが入ってるっぽい。もうかなり古いデジカメだし、そろそろ買い換えなきゃな~。
ブログ主は写真にこだわりはないけれど、安いデジカメより最近のスマホのほうが綺麗に撮れたりするから、カメラ勉強用にちょっと奮発して高めのカメラ買ってみようかな。悩む…。
布引山地から東に津市、名古屋方面の景色。もう少し天気が良ければバッチリ眺められそう。
そして麓の飯高町!
アセビが咲く山頂。アセビ越しに台高山脈の山並みも眺められました!高見山から南の北台高のあたりが一望できます!明神平周辺の深ーい山並み。
鋭鋒なだけあって、山頂からの眺めは抜群の局ヶ岳!!360度のパノラマビューです!
ちょっと傾斜が急な登山道ですが、こんなご褒美があると疲れも吹っ飛びます♪
ベンチに腰掛けて30分ほどのんびり景色を楽しみました!これだけ開けたピークだから、風が強いかな~と予想してたけど、ほとんど風はなく過ごしやすい山頂でした。
でも、楽しみにしていたお弁当を車に忘れてきちゃいました。残念…(´・ω・`)
新登山道で下山
〈9:43〉では下山開始!!下りは山頂直下の急坂をゆっくりゆっくり足元を確認しながら下ります。
〈9:52〉ゆっくり下っても10分足らずで小峠に戻れました。登りと下りで印象が全然違う!
小峠からは尾根を真っ直ぐ進み新登山道を下山します!
しばらくなだらかな尾根道♪
ここで尾根を離れます。
つづら折りの下り。
新登山道はかなり道幅が広めで、めちゃめちゃしっかり整備されていて歩きやすい。旧登山道のような歩きづらい箇所もなく、走って下れるぐらいの登山コースです!
のんびりとした登山道♪
小峠からすこし下った所で、”旧小峠”の木柱。
あれ?晴れてきてない?
新登山道は距離を示す”町=109m”の看板も並んでいていたれりつくせりなルート!多分、この新登山道が局ヶ岳のメインルートだと思います。
迷いそうな枝道にはバリケードと道標。
こんな広さの登山道が続きます。旧登山道は利用者が少なく、最近では新登山道をピストンされる方も多いみたいです。
麓に近づいてきました!もうちょっと!
お!これってツツジかな?早すぎじゃない?
登山口までもうちょっとの所で少し急な下り。このロープは少しザレた足元だったので傾斜よりもスリップ防止の為に張られているっぽいです。
気づけば1町目!あっと言う間でした!
登山口の駐車スペースが見えて、
〈10:32〉新登山口へ下ってきました!山頂から1時間弱での下山です。
山頂まで2.4kmほどしかないから、新登山道ピストンでも5km弱。
登山口の駐車スペースからの景色♪桜も咲いてる!
後は局ヶ岳神社へ向かって林道を15分ほど。
新・旧登山口の分岐に戻り神社へ。
桜の公園!ちょうど見頃の時期で公園内は花見客で賑わっていました!
白い桜♪
ピンクの桜♪
〈10:45〉ということで局ヶ岳神社に戻ってきました!
もっと時間がかかると予想して計画していましたが、3時間弱での下山です。
その分、ゆっくり桜を楽しみました!局ヶ岳神社にお参りして境内から桜♪
帰りは道の駅「飯高駅」に寄り道♪登山口から車で5分ほど。
今回は温泉にはこの後に予定があったので入りませんでしたが、温泉あり、食事処あり、おみやげ・特産品の販売所ありの大きな道の駅でした(*´∀`*)
道の駅からは局ヶ岳が真正面に見えます♪
やっぱり山頂直下が急登なだけあって、先っぽのトンガリが鋭い!綺麗な三角錐の山ですね~。
特産品コーナー!地元で採れたお野菜がいっぱい並んでいました!
写真だと普通のサイズに見えるけど、めっちゃでかいシイタケです(゚∀゚)!
おみやげに買って帰りました!晩御飯はシイタケステーキ♪
お風呂に入らなかったのは帰りに美杉町の「ミツマタ自生地」に立ち寄ったからでした♪
ちょうど見頃の時期に行けてよかったー(*´∀`*)
桜・ミツマタなどの春の花をたくさん楽しめた1日でした♪
美杉町のミツマタ自生地への寄り道は別記事にてアップしています↓
まとめ
ということで南伊勢の槍ヶ岳「局ヶ岳」への登山でした!
登山情報サイトで”登山レベル上級”というのをみて、ずっと避けてきた局ヶ岳。やや傾斜が急な登山道が続くものの、実際はそれほど難しい山ではなく、特によく整備された新登山道をピストンなら問題なく楽しめる山だと思います!
注意する箇所としては、旧登山道の渡渉箇所付近と山頂直下の急坂。どちらも危険というわけではなく、しっかり足元を確認しながら進めば問題ありません。
ピラミッド型の山頂からの景色は抜群!高見山地から布引山地・台高山脈、伊勢湾から名古屋方面まで遮るもののない大パノラマが広がっています!
春のお花を楽しめたり、下山後すぐ近くに道の駅で温泉を楽しめたりと魅力的な山でした♪