2020年9月中旬、今回は熊野古道「紀伊路」を歩いてきました!
前回のパート5では、醤油の発祥地「湯浅」から、紀伊路最大の難所とされる「鹿ヶ瀬峠」を越えて、”黒竹の里”として知られる原谷地区へ下り、「紀伊内原駅」まで歩きました!
天候的に少し不安定な一日でしたが、鹿ヶ瀬峠手前の”井関”の旅籠通りや、小峠から熊野古道内最長の美しい「石畳道」を下ったりと”熊野古道らしさ”を満喫できた一日でした!
今回の紀伊路トレッキング第6弾は「紀伊内原駅~西御坊駅」までの区間を歩きます!
鹿ヶ瀬峠を越えた熊野古道は、日高川下流に開けた”日高平野(御坊平野)”に入ります。この区間は御坊市一帯の市街地を散策するコースとなります!
道中には、安珍清姫伝説の舞台である「道成寺」や”美人王子”と呼ばれる「塩屋王子」など恋物語・美人にまつわる史跡が多い魅力的な区間です!!
またゴールの西御坊駅からは日本で2番目に短いミニ鉄道「紀州鉄道」に乗れたりと日高平野の散策にピッタリのコースです♪
紀伊路トレッキング①山中渓駅~布施屋駅はこちら↓
前回の記事はこちら↓
第7弾!西御坊駅~切目駅をアップしました!
今回の熊野古道「紀伊路」プラン!
6回目は紀伊内原駅~西御坊駅まで!
今回は「紀伊内原駅~西御坊駅」の区間を歩きます!
前回のゴール地点”紀伊内原駅”からスタート!荻原集会所で熊野古道に合流し”県道27号”を進みます。
”準五体王子”とされる善童子王子・愛徳山王子をたどり、コースの見どころの1つ「道成寺」へ!道成寺は能や歌舞伎でも名高い悲恋物語「安珍・清姫伝説」の舞台となった古寺です。
今回の区間は距離は長めですが市街地を抜ける平坦なコースなので、道成寺の拝観にしっかり時間をかけて楽しめます!
道成寺から御坊駅方面へ進み市街地を抜けます。”野口新橋”で日高川を渡り、川沿いを海に向かって進み、美人王子で知られる「塩屋王子」へ!
今回は塩屋王子で熊野古道を離れて、”天田橋”を渡り紀州鉄道の終着駅「西御坊駅」でゴール!
全長約2.7kmの超ミニ鉄道である「紀州鉄道」!わずか8分で御坊駅とつながる可愛い路線です♪市民に愛されるこの路線は必見ですよ!!
このコースの総距離は約14.6km!
標準コースタイムは約6時間!
ほぼ平坦な舗装路の区間となりますが、御坊駅周辺の市街地は道順がかなり複雑です!!
道標も少ない(見落としやすい)区間ですので、わかやま観光情報の「街道マップ」やGPSアプリを準備し、確認しながら進みましょう!
今回のプラン・山行データ!
起点:紀伊内原駅 終点:西御坊駅
- 紀伊内原駅(6:32)→善童子王子(7:04)→愛徳山王子(7:27)→道成寺(7:43-8:15)
- 海士王子(8:23)→岩内王子(9:22)→塩屋王子(10:03-22)
- 塩屋王子→西御坊駅(10:58)
天候:はれ
距離:16.7km
活動時間:4:26
アクセス・駐車場
マイカーの場合は「御坊駅」に駐車場あり
今回は「御坊駅」周辺のコインパーキングを利用しました!
スタート・ゴール地点ではない御坊駅ですが、スタート地点の紀伊内原駅へはJR、ゴール地点の西御坊駅は紀州鉄道と路線の違う駅となるため、乗り換えの関係で御坊駅を拠点としました。
紀伊内原駅・西御坊駅周辺に利用しやすそうなパーキングが見当たらなかったのも理由です。
また今回のコースは御坊市周辺を散策するコースとなりますので、もし分割して歩く場合でも「御坊駅」がちょうど中間地点となり、駐車場を利用しやすいと思います!
ブログ主が利用したのは「Eco御坊駅前第1パーキング」
アクセス
〈マイカー・御坊駅へのアクセス〉
- 阪和自動車道・湯浅御坊道路「御坊IC」から約8分
〈行き帰りの電車〉
- 行き:御坊駅→紀伊内原駅|JR紀勢本線/150円
- 帰り:西御坊駅→御坊駅|紀州鉄道/180円
熊野古道「紀伊路」|⑥紀伊内原駅~西御坊駅
紀伊内原駅→善童子王子→愛徳山王子→道成寺
〈6:15〉深夜に自宅を出発して御坊駅に到着!
今回は深夜出発だったので、節約のために下道(国道42号)を走ってきたのですが、なぜか青信号ばっかりだったので予定より45分ぐらい早く到着できました♪
まずはJRで御坊駅→紀伊内原駅へ移動!
予定より2本も早い電車に乗れた♪
紀伊内原駅に到着!御坊駅からは和歌山方面に1駅!正直、歩ける距離です。
〈6:32〉それでは第6回目の紀伊路旅スタート!!
まずは、前回古道を離れた”荻原集会所”へ向かいましょう!順路は駅前から国道42号線の1本手前の交差点を右へ。
少し先でまた右へ。商店横の小道を進みます。
踏切を渡って道なりに進む。
すると白く四角い建物が見えてきます。
〈6:40〉この建物が荻原集会所です。ここで熊野古道と合流!
それでは熊野古道をリスタートして進んでいきましょう!荻原集会所から道成寺手前の交差点までは県道27号線の1本道となるので道順は分かりやすいです!
歩きはじめて少しのところにあった自動販売機。
お菓子が売ってる自動販売機って珍しい(゚∀゚)!
カロリーメイトなどの補助食品も売ってるから、宿泊しながらの長期旅で紀伊路を歩くなら、こういう補給ポイントって助かりますよね~♪
この日はとってもいいお天気♪台風通過後に雨が続いたので、その影響なのか湿度が一気に下がって秋っぽい涼しい朝でした!
あの山はGPSアプリで見たところ、おそらく薬師谷山という山の手前にある305mのピークだと思います。まさに”里山”って感じのきれいな山容。
9月も中旬になったから稲穂も大きく膨らんでますね♪今年もそろそろ秋だな~(*´∀`*)
県道27号線をのんびり進む。”熊野古道”の看板が並んでいました。
道の脇にお地蔵さん。
このお地蔵さんは”道標”の役割も担っているお地蔵さん。備えられてるお花でわかりづらいですが、「左ハきみい寺道」と記されています。
”きみい寺”は和歌山市にある「紀三井寺」を指します。西国第1番札所の那智山青岸渡寺に続く、第2番のお寺です。
のどかな田園風景を眺めながら県道を進むと民家の脇、コースの外れ右手に、
ぽっかりとした広場が見えてきました!
〈7:04〉この広場にはこの区間最初の九十九王子「善童子王子」があります。
善童子王子は「中右記」に大般若経600巻を蔵すると記される大きな社だったそうなのですが、現在は小さな祠が残るのみとなっています。
田藤次王子・富安王子など多数の別名を持つ王子としても知られています。
善童子王子から県道に戻って進むと、橋と交差点があります。
この交差点は橋(富安橋)を左へ渡ったところで正面へ。
この集落内への小道を進みます。
集落内に道しるべ。
集落を抜けると八幡山(写真右側)が見えてきました!
次の愛徳山王子は八幡山の手前にあります。
八幡山に向かって進むと、カーブミラーのところに道標があります。
看板を目印に右折。
こんな小道が愛徳山王子へのルートとなっています(゚∀゚)!
でも雑草で道がなくなってる…(´・ω・`)
強引に進んでみましたが、蔦と雑草が足に絡まって進めそうにないorz
一旦戻って、すぐ先の道から迂回することにしました。
迂回路は”たまごの直売所”が目印です!
すぐに合流。右側の草むらが本来のルートです。
正面の地道に入り、枝分かれするところで左の道へ入ります。
愛徳山王子へ続く竹林の道。ここだけちょっと暗い。
〈7:27〉竹やぶの中に広場。ここに愛徳山王子がありました!
こちらの王子は先程の善童子王子と同じく”準五体王子”の一つとする記録も残されており、重要な王子社だったそうです。
熊野御幸記にも名が見える歴史が古い王子社です。
この広場の奥がすぐに住宅地。ここで”街道マップ”を確認してみるとこの住宅地からのルートが正規ルートっぽい。
先程の道の手前で住宅地に入って愛徳山王子へ進み、卵の直売所へ抜けるようにイラストマップで紹介されています。
ですが、ブログ主が愛用しているGPSアプリや参考にしているガイドブックでは、直売所のところから往復するコースで紹介されていました。
ここはわかりやすい方でOKだと思います。卵の直売所を目印に往復するのが一番わかり易いと思う。
愛徳山王子から県道へ戻り八幡山の裾を進む。
すると山の麓に交差点があります。
熊野古道のコースはここを右へ進みますが、左へ進むと今回の見どころの1つ「道成寺」があります!
ということで左へ進んで道成寺へ向かいますが、その前にもう一つ寄り道。
写真の右の手すりのところ、
八幡山の山内にある”吉田八幡神社”に寄り道します。
吉田八幡神社は”宮子姫”ゆかりの神社。
宮子姫は別名「髪長姫」と呼ばれた文武天皇のお妃。
宮子姫は成長しても髪が生えなかったが、観音の霊験により髪が伸び始め「髪長姫」と呼ばれる美少女に成長しました。
やがて文武天皇の妃に迎えられ、観音像を祀るために天皇に頼んで「道成寺」を創建したという説話があります。
吉田八幡宮の鎮座地は古くから「やはた山」と呼ばれており、その付近の平地を「九海士の里」と呼ばれています。
この九海士の里に住む夫婦は子宝に恵まれず、氏神の八幡大神にお祈りしたところ女の子を授かりました。その女の子が”宮子姫”です!
ということは八幡山・吉田八幡宮と道成寺は宮子姫で繋がります。
道成寺へ向かう前に立ち寄るといいですよ♪
こちらが吉田八幡神社の境内。
参道の石階段が結構キツかった^^;
神社の参道から道成寺へ続く1本道。道の先の木々が生い茂るところが道成寺です。
道成寺に向かいます。この交差点は正面の細い道へ。
〈7:43〉道成寺に到着!石段の上にどーんと立つ仁王門が迫力満点(゚∀゚)!
石段を登っていきましょう!石段の脇に何やら看板が。
左右の土手が逆ハの字型になっていて遠近法で、下からは短く上からは長めに見えるみたい!不思議!
道成寺の境内にある7つの不思議「道成寺の七不思議」をたどりながら境内を拝観できるようです♪
石段を登り仁王門を潜ると道成寺の本堂!道成寺は能や歌舞伎でも有名な安珍・清姫の悲恋物語で知られるお寺です!
大宝元年(701年)、文武天皇・宮子姫の勅願により創建された道成寺。現存する本堂は南北朝時代の再建。
本堂・仁王門・三重塔などは重要文化財に指定されています。
ご本尊は「千手観音菩薩立像」。
安珍清姫の悲しき恋物語で知られる道成寺。
この恋物語は延長6年(928年)のことと伝わっています。
熊野の庄屋の娘「清姫」は、熊野詣で奥州からきた僧「安珍」に一目惚れします。
しかし修行の身であった安珍は清姫の恋心を受け止めることができず、再会するという約束を破って逃げ出します。
安珍の裏切りを知った清姫は、大蛇に変身!!!
道成寺の釣鐘に隠れた安珍をもろとも焼き尽くし、自らは入水して果てたという物語です。
清姫さま、恐すぎ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
この伝説は、のちに「道成寺物」として、能楽・歌舞伎・浄瑠璃などで演じられ広まりました!!
道成寺の三重塔。
境内に立つ「入相桜(いりあいざくら)」
この場所に樹齢数百年の桜の大木があり、昭和初期に台風で折れるまで県の天然記念物でした。現在の入相桜は初代が折れた後の根本から自生した二代目になります!
1759年、大阪難波の竹本座で安珍清姫の物語が上演され評判となり、その作品はこの桜にちなんで「日高川入相花王」と名付けられました。
広い境内。七不思議をたどりながらゆっくり拝観させていただきました!
道成寺は安珍清姫の物語で有名ですが、文化財の宝庫としても知られています。
本堂・仁王門などの重要文化財だけでなく、平安初期の本尊「千手観音菩薩立像」など3体の国宝が安置されている宝仏殿があり見学もできます!
また境内の縁起堂では安珍清姫の物語が描かれた「道成寺縁起絵巻」の絵解き説法が毎日行われています!
宝仏殿・縁起堂のの拝観は600円!
でも訪れた時間帯が早すぎて見学できなかったorz
境内には休憩用のベンチ・トイレもあり、自動販売機も設置されているので休憩にもってこいです!
ブログ主も30分ほどゆっくり拝観・休憩させていただきました♪
海士王子→岩内王子→塩屋王子
〈8:15〉それでは行動再開!参道を下ります。
参道の通りには名物の”釣鐘まんじゅう”のお店が並んでいます!また食堂もあるので、今回は早朝スタートでしたが、道成寺にお昼頃に到着する計画がベストだと思います!
縁起堂の絵巻き説法も見学できるし!
ちなみに参道をまっすぐ進むと”道成寺駅”に繋がっているので、分割する場合も計画しやすいと思います。
一旦、八幡山の交差点へ戻りますが、その前に寄り道。
街道マップに”蛇塚”と記された史跡があったので寄り道します。ここを右へ。
住宅地の中に蛇塚がありました!多分そのまま清姫の大蛇の史跡なのかな?
八幡山の交差点に戻りました。次はここを左へ。
山裾を川に沿って進むと、
〈8:23〉八幡山の麓に海士(あま)王子があります。
古い文献には「クワマ」「クアマ」と記されている王子。宮子姫の生誕地「九海士の里」から付けられた名前だと思います。
海士王子の目の前にある橋は渡らずに右の川沿いの道へ入ります。
川沿いを道なりに進んでいく。
踏切のところで道路に突き当たる。ここを左へ。
線路の先に建物が並んでいるところがあります。あのあたりが「御坊駅」となります。
この交差点を右へ曲がると御坊駅。熊野古道のコースは交差点を渡って正面へ。
交差点の角には中学校があります。
このあたりが今回のコースのちょうど中間地点ぐらいになります。御坊駅で分割する場合はここで熊野古道を離れると、次回以降の計画が立てやすいと思います。
中学校の前を通過してここを左へ進みますが、右へ進むと、
〈8:36〉湯川子安神社があります。
名前の通り、安産・子授けの神様です。この地を治めていた豪族”湯川氏”が明神社を祀っていたことが始まりのようです。
この湯川氏の名前はたしか中辺路を歩いている際に見かけたことがあります。
滝尻王子~本宮大社へ向かう途中、三越峠手前にある”湯川王子”で目にしました。おそらく同じだと思う。
↓この記事の中盤辺りに「湯川王子」
中辺路のコースについてはこちら↓
この御坊駅周辺から市街地を進む道順がかなり複雑になってきます!
一応道標もあるのですが、このように文字が消えかかっていたり、電柱に隠れていたりで、見落としやすいです!
GPSアプリや街道マップを確認しながら進んでいきましょう!
湯川子安神社から市街地を進む。商店の前で右へ。
すぐ先のここを左の細い道へ入ります。
すると今度は小学校の前を通過。
この交差点を直進して、
ここを左。
そしてすぐに左斜めの道へ。あとは日高川を渡る”野口新橋”までは1本道となるのですが、ここまでの道順がかなり複雑でした…。
道標がない曲がり角も多かったので、GPSで逐一確認しながら進みました。
御坊駅周辺は、湯川子安神社以外に熊野古道らしい見どころは他に見当たらなかったので、野口新橋を目印に直接、日高川へ向かってもいいかもです!
ということで市街地を抜けて日高川に抜けてきました!あの橋が野口新橋です!
〈8:53〉野口新橋を渡っていく!
若干、雲はあるもののカラッとしたいいお天気♪橋の上はさらっとした風が抜けて涼しかったです♪
橋を渡ったところで交差点を右折。日高川の土手の上の道を進みます。
土手から海岸の方角を眺めると、御坊大橋とその奥に天田橋が見えました!
この天田橋が塩屋王子到着後に西御坊駅へ向かう途中で渡る橋となります。そろそろ後半戦!
土手を突き当りまで進み左へ。
土手を降りて田んぼの間を進んでいく。
すると車道に突き当たります。ここを右へ海岸に向かって進みます。
夏の間、紀伊路の前半を歩いていたときは、30℃後半のかなりの暑さでかなりキツかったけど、台風通過後は気温も落ち着いてきましたね♪
熊野古道は低地や海岸沿いを歩くコースも多いから、真夏よりも秋や春の方が良さそうです。
しばらく進んで、角に簡易郵便局がある交差点にでました。正面へ渡りますが、時間が許せばここを左へ進むと「岩内1号墳」があります。
岩内1号墳は悲劇のプリンス”有間皇子”の墓説がある古墳です。
有間皇子は謀反の疑いで絞首刑にされた悲劇の皇子。パート3で歩いた「藤白坂」で19歳の若さで処刑されました。藤白坂の入口に墓碑と護送中に詠んだ歌が刻まれた万葉歌碑があります。
ブログ主は塩屋王子に到着するまで、ここに立ち寄る計画をすっかり忘れていましたorz
交差点を渡って岩内王子へ。
〈9:22〉交差点から数分、岩内コミュニティー館の前に岩内王子(焼芝王子)がありました。
この王子はもともと日高川を渡った近くにあったと考えられています。
岩内王子から道なりに進み、”琴野橋”という小さな橋を渡ったところで道路を横断。正面の登っていく坂道へ進みます。
コンクリート工場が目印。
少し登って集落内に入ります。
集落内にある”極楽寺”。
〈9:36〉極楽寺の境内。この極楽寺ではトイレがお借りできます。少し休憩。
極楽寺から正面の道へ。
突き当たりを左折。曲がると河南中学校があります。
ん?あの紅白のストライプは…、チェリオだーーー!!!!
今日はなんちゃってクリームソーダ!マヨネーズみたいなデザイン(゚∀゚)!
疲れてきたから甘さが染みる~(*´∀`*)
中学校の前の道を少し登ってすぐ下る。下りきったところの交差点で右へ曲がります。
すると住宅地に入りました。住宅地に入って2つ目か3つ目?の交差点を左へ。電柱のところに小さな道標があります。
そしてこの小道へ。
入口に塩屋王子の道標。
市街地ばっかりだったからこういうのどかな道は癒やされる~(*´∀`*)♪
緩やかに下ります。ここはすぐ左へ曲がるのではなく、1本先の集落内の突き当りで左へ。
民家の隙間の小道を進む。
集落内にある圓満寺。
小道を抜け酒屋さんの前で左へ曲がると、
〈10:03〉本日の目的地「塩屋王子」に到着です!!
塩屋王子→西御坊駅
「美人王子」として知られる塩屋王子。九十九王子の中でも特に著名な王子社です!
主神としてまつる「天照大神」の神像が美しいことから美人王子と呼ばれて親しまれてきた王子社。
”美しき子”を授かるとして夫婦や女性の参拝者が多いことでも知られています!
絵馬が売ってるのは鳥居前のあの商店かな?
境内へ登る!!最後の頑張り!
塩屋王子の社殿に到着!
お参りして境内で最後の休憩♪
塩屋王子の境内には大きなナギの木が立っています。樹齢は約250年!
社殿前にある「御所の芝跡」
後鳥羽上皇の行在所跡とされています。藤白坂にもありましたね。
トイレもありました。
社務所前のベンチに腰掛けて、持参したおにぎりを食べてゆっくり休憩しました。
〈10:22〉塩屋王子でセーブして、今回は熊野古道を離れます。
西御坊駅へ向かいましょう!まずは来た道を少し戻る。
この右にある建物は”もりばた医院”という病院があります。
この”もりばた医院”は江戸時代末~明治時代にかけて2代にわたってこの地で医院を開設していた羽山家の屋敷跡(羽山邸跡)にあります。
羽山家は予防接種の観念がなかった時代に、長崎に伝来した天然痘予防接種をいち早く取り入れ、普及をはかりました。
また医業の傍ら、ペリーの黒船来航に触発されて、近郷の有力者との交流や自らの手で集めた幕末情勢を「彗星夢雑誌」としてまとめています。
この彗星夢雑誌は博物学者の南方熊楠にして「天下一品」言わしめたほど優れた記録と評価されています!
岩内王子から歩いてきた小道(右)を見送り塩屋の町を進みます。
日高川河口にあるこの塩屋という町は地名の通りに”製塩”で栄えた地域です。
飛鳥時代(明日香朝廷)で天皇家が神事などに使う塩は、この”塩屋の塩”と決められていたほど古い歴史があります。
現在の塩屋も美しく古い町並みが残っています。
塩屋の町を抜けて国道42号線へ。
和歌山市から約60km!みかん畑が美しかった有田市からも36kmと随分進んできましたね~。次回からいよいよ紀伊路も終盤戦に突入です♪
日高川河口から見渡す海!!この日は天気も良かったから気持ちいい古道歩きでした♪
このまま国道42号線を進んでもいいですが、途中、土手の上に道があったので車を回避するためこの道を進む。写真左の天田橋を渡り西御坊駅へ。
〈10:35〉天田橋を渡る。
天田橋から海を見渡す!次回以降は紀伊路の終着点”田辺”まで海岸を歩くコースとなるので、今後の紀伊路旅がますます楽しみです♪
橋を渡って交差点を横断。歩行者用に階段があるので、下って国道42号線沿いをそのまま正面へ進みます。
しばらく進んでここを右へ曲がると西御坊駅に到着です!
ネットで調べてみると次の電車まで時間があったので、少し駅前を散策!こちらは小竹八幡神社。
神社のすぐ近くに醤油・味噌の老舗「堀川屋野村」があります。
総業300年以上!変わらぬ製法で醤油と味噌を手作りしている老舗です!あの”三ツ星醤油”で有名なお醤油屋さんです!!
〈10:58〉そして西御坊駅に到着!!
個人的にこの西御坊駅の駅舎が見たくて、今回のコースを計画しました!!
時間帯的にはそのまま先へ進んでもいいぐらいのだったのですが、紀伊路を歩く中で絶対に”紀州鉄道”に乗ってみたかったブログ主!
念願の西御坊駅に到着です♪
次回もここからスタートするからもう一回、紀州鉄道に乗れる(*´∀`*)
紀州鉄道に乗る!西御坊駅~御坊駅
レトロなトタンの可愛い駅舎。
紀州鉄道は御坊駅~西御坊駅のわずか2.7kmの区間を繋ぐ鉄道です!日本で2番目に短い!
看板には”日本一短いローカル私鉄”って書いてあるけど、たしか千葉県の”芝山鉄道”が路線距離2.2kmだった気がする。
「単独の鉄道路線」としては紀州鉄道が日本一短いのかも?どちらにしてもすっごく短い距離ですよね~。
電車の待ち時間で歩けてしまうぐらい!笑
紀州鉄道が誕生したのは昭和3年(1928年)。当時、国鉄が御坊まで延伸しましたが、御坊駅が市街地から離れた不便な場所に置かれました。
そこで地元の有志が御坊駅と市街を結ぶ鉄道を建設!
以来、約90年も愛され続ける超ミニ鉄道「紀州鉄道」!この鉄道を中心に街はにぎわい、現在も市民の足として親しまれ続けています!
駅舎の中はこんな感じ!昭和にタイムスリップしたかのようなレトロ感♪改札もなく無人駅です。
踏切の音が鳴り出した(゚∀゚)!
キターヽ(^o^)丿
1車両のかわいい電車が到着です♪
車体には宮子姫と和歌山県のPRキャラクター”きいちゃん”♪
車内はこんな感じ♪
運賃は電車内で支払うシステム!バスとかと一緒ですね♪
ワンマン車両の紀州鉄道は御坊駅~西御坊駅の区間を一日に約20往復します!片道わずか8分間の路線です!
終点駅に到着するたびに運転手さんが、前後の運転席を行ったり来たりします。
〈11:50〉あっと言う間の電車旅でした~♪こんなかわいい電車に乗れて大満足!!
御坊駅側のホームはJRの構内にあるんですね~。”0番線”が紀州鉄道のホームです!
次回に計画している「西御坊駅~切目駅」も御坊駅を拠点として、紀州鉄道でスタート地点に向かう予定です♪
もう一回この電車に乗れるなんて幸せなんだ(*´∀`*)
まとめ
ということで今回は紀伊路旅第6弾!「紀伊内原駅~西御坊駅」でした!
今回のコースは御坊市一帯の市街地を散策する区間でしたが、道成寺・塩屋王子など”女性”にまつわる史跡が多く、とっても魅力的で、なんとなくロマンチックな区間でした♪
市街地を抜ける場面ではやや道順が複雑ではありましたが、アップダウンもほとんどなかったので体力的にも余裕があるコースでした!
時間・体力ともに余裕があるならそのまま先へ進んでもいいですが、あえてゆっくり散策して、レトロで可愛い路線”紀州鉄道”にぜひ乗ってみてください!
紀伊路旅のいい思い出になると思います!!
第7弾!西御坊駅~切目駅をアップしました!
「紀伊路」についてまとめました↓