普段の調理から焚き火・ガスストーブなどのキャンプでの調理まで幅広く使える「鉄フライパン」。
お肉料理や卵料理との相性がよく、使えば使うだけ油が馴染んで”育っていくフライパン”です!
鋳鉄製のスキレットなどと同様にメンテナンスをしっかり行えば何十年も使い続けることができる心強いアイテム!!
今回はそんな鉄フライパンの使い始めのシーズニング(空焼き+油ならし)についてご紹介します。シーズニングの方法から必要なもの、メンテナンス方法などをまとめました!
〈この記事の内容〉
- 鉄フライパンのシーズニング(空焼き・油ならし)
- シーズニングに必要なもの
- メンテナンス・保管方法
キャンプ用に鉄フライパンを購入しました!
キャンプ用にフライパンが欲しくて探していたブログ主。
キャンプ用に購入したいフライパンの条件として、
- 焚き火、ガスストーブ両方で使える!
- 雑に扱っても丈夫で長持ちする!
- なにより安いフライパン!
と、なんともわがままですが、この条件にぴったりなのが「鉄フライパン」!!
焚き火でそのまま調理してもへっちゃらなぐらい丈夫で、キャンプで定番のお肉料理や卵料理との相性も抜群!そして何よりテフロンフライパンよりも安いものが多い!
もちろん高価な鉄フライパンもたくさんありますが、調理師をしている友人に相談したところ、プロの方でも安価な鉄フライパンを愛用している人が多いそうです。
というのも鉄フライパンは”育てることができるフライパン”だからなんだそうです!使えば使うだけ焦げ付きにくいフライパンになり、きちっとメンテナンスすれば何十年も活躍するアイテムです!!
今回、ブログ主が購入したのはパール金属の「鉄職人」というフライパン!
鉄板を整形しただけのシンプルな鉄フライパンです。
同じようなタイプのフライパンが様々なメーカーから販売されていました。ホームセンターなどにもあります。
サイズは20cmの物を購入しました。ソロがメインなので18cmでもいいかな~と思いましたが、自宅でも使いたかったので20cmを選択しました。
鉄フライパンのシーズニング!
鉄フライパンはスキレットなどと同じく使い始めにシーズニングが必要です!
新品の状態の鉄フライパンには、流通段階でのサビ防止の為に”クリアラッカー”などが塗装されています。
この塗装を使用前に『空焼き』して焼き切る必要があります。
フライパン購入時のパッケージ(説明書)にも「空焼きして塗装を焼き切ってください」「洗剤で洗い落としてください」などの注意書きがあります。必ず行うようにしましょう!
塗装が落とせたら鉄フライパンに『油ならし』をして油膜を作ります。このフライパンの表面に油膜を作っていくことが所謂「フライパンを育てる」ということになります。
この『油ならし』の作業は鉄フライパンを使う上でとっても重要な作業になります。使い始めだけでなく、油膜が形成されるまでは毎回の調理で繰り返し行うことで、焦げ付きにくいフライパンに”育って”いきます!
ということで今回は鉄フライパンの使い始めのシーズニング(空焼き+油ならし)にチャレンジしていきたいと思います!
ざっくりとしたシーズニングの流れは以下の通りです↓
〈シーズニング方法〉
- 『空焼き』してクリアラッカー(錆止め)を落とす
- スチールタワシで洗う
- 火にかけて『油ならし』
- タワシで洗う
- しっかり乾燥させて完成!
という流れになります!
鉄フライパンの中には『初期シーズニング不要』の物もあります!詳しくは商品のパッケージやメーカーHPで確認しましょう!
スキレットのシーズニング方法はこちら↓をご覧ください!
アウトドア「鉄板」のシーズニング方法はこちら↓
『空焼き』してクリアラッカーを焼き切る
まずは『空焼き』をしてクリアラッカーを焼き切ります。『空焼き』の作業では煙が出るのでカセットコンロを使って野外で行うことにしました!
塗装が焼ける際、煙と臭いが発生するので室内で行う場合はしっかり換気を行いましょう!
また安全装置付のガスコンロの場合は途中で火が小さくなったり、消火したりする場合があるので、その場合は”カセットコンロ”を使いましょう。
フライパンを”中火”にかけ全体を温めていきます。サイズにもよりますが2~3分ほどで全体に熱が伝わると思います。
軽く煙が出始めたら今度は”強火”にかけます。
煙がたくさん出てきますが、気にせずそのまま強火で加熱し続けます。
すると加熱により塗装が気化し、フライパンの底部(中央部)から次第に青色っぽくに変色し始めます。
全体が青っぽく変色するように火の当たる位置を替えつつ『空焼き』を続けます。側面もしっかり焼き込みましょう。
まんべんなく青っぽい色になって、煙が出なくなったらOKです!
そのまま火を止めてコンロの上で粗熱をとります。
粗熱がとれたら、お湯とスチールタワシで残っている塗装を綺麗に取り除きます。
鉄フライパンは表面加工されていないフライパンなので、力を入れてゴシゴシ洗ってOKです!焼けた塗装が取り除けたら、キッチンペーパーやふきんで水分をしっかり拭き取りましょう。
『油ならし』する
次は『油ならし』。クリアラッカーを落として露出したフライパンの表面に油を馴染ませて油膜を作っていきます!
フライパンにたっぷり食用油を入れます。
油はサラダ油でもオリーブオイルでもなんでもOKです!
油の量はフライパンの半分ぐらいの量。今回の20cmフライパンの場合は1カップ弱ほどたっぷり入れました!
油を入れたら強火にかけてうっすら煙が出るまでしっかり温めます!煙が出始めたらすぐに火を消します。
油をフライパンの中で円を描くように回し、全体に馴染ませます。
粗熱がとれたら、油をオイルポットにあけます。
この油を全体に回す作業は育つ前の鉄フライパンで調理する際は毎回行います。
その都度、大量の食用油を使うので、油回し用としてオイルポット(油入れ)を用意しておき、繰り返し使うと経済的だと思います♪
今回、油入れに使っている物は100均に売っていたステンレスカップです。
フライパンに残った油をキッチンペーパーで全体に薄く塗ります。
使い始めは底面(裏面)にも油を塗っておきます。
これで『油ならし』の作業は完了です!!
長期保管する場合は、フライパンが冷めたらで新聞紙に包んで保管するといいと思います。
もしこの段階でより油を馴染ませたい場合は、”野菜くず”などを炒めると効果的です!スキレットなどのシーズニングと同様で”鉄臭さ”もとることができます。
また使い始めの鉄フライパンで揚げ物料理などを作ると、早く油が馴染んで使いやすいフライパンに育つそうですよ!!
水分を飛ばして完成!
ここからの工程は普段の使用後のお手入れ方法と同じになります!
『油ならし』が終わったら再び粗熱を取ります。
ざっと粗熱を取り、まだフライパンが温かい内に今度はタワシで洗います!お湯・お水のどちらでもOKです!
洗い終わったら火にかけて水分をしっかり飛ばします!もし水分が残ったままにしておくと鉄フライパンは簡単に錆びてしまうので注意!
これで鉄フライパンの使い始めのシーズニングが完了しました!
少しムラがありますが、これから使用していく中で油が徐々に馴染んで育ったいくと思うので、あまり気にしなくても大丈夫です♪
裏面はこんな感じになりました。レインボーに光ってちょっときれい。
目玉焼きを作ってみた♪
シーズニングができたので、試しに目玉焼きを作ってみます♪
フライパンを火にかけて、煙が軽く出るぐらい加熱したら、多めに油を入れてフライパンにしっかり馴染ませます。
油が熱せられてしっかり馴染んだら、余分な油をオイルポットに戻します。
そしてタマゴ投入!!ジュージューといい音(*´∀`*)♪
タマゴを入れたら弱火にして、好みの焼き具合になるまで放置。
ブログ主の好みはこれぐらいの焼き具合!白身のフチが少し香ばしい色になって、黄身の表面がうっすら白っぽくなったぐらいが好みです。
焼き上がるとフライパンを少し傾けるだけでスルッと目玉焼きがお皿に滑りました!全く焦げ付く様子もなくきれいに焼き上がりました♪
食べてみると、驚くほどの香ばしさ!テフロン加工のフライパンで作った目玉焼きと比べ物にならないぐらい美味しく焼き上がりました(*´ω`*)
たぶん蓄熱性が高く、弱火でじっくり調理できるからメイラード反応が起こりやすいんでしょうね。鉄フライパンが卵料理との相性がいいっていうのも納得です!!
ちなみにきれいに焼き目を付ける為には、食材をフライパンに入れた後、できるだけ動かさないことが大切です!
食材がフライパンに軽く張り付くぐらいできれいに焼き目ができます。張り付いた食材は厚みのあるフライ返しより、薄い”ターナー”を使うときれいに剥がれます!
メンテナンス方法!
普段のお手入れ
基本的な鉄フライパンのお手入れは、調理後、まだフライパンが温かいうちにタワシを使ってこすり、汚れをお湯または水で流すだけです!
洗った後は火にかけて素早く水分を飛ばしましょう。濡れたまま放置していると錆びてしまいます。
鉄フライパンはメンテナンスに手間がかかると思われがちですが、むしろ普段のお手入れに関してはテフロン加工のフライパンよりも簡単だと思います!
定番は”亀の子タワシ”ですが、こだわって育てている方々には”竹のささら”で洗う方が多いそうですよ!
焦げが落ちない場合のお手入れ
焦げが落ちない場合、まずフライパンをしっかり加熱して焦げを焼き切るのが効果的です!
鉄フライパンは蓄熱性に優れているので、こびり付いたちょっとしたコゲぐらいなら焼き切ってススにすることができます。
それでも落ちない場合は、遠慮なく洗剤を使いましょう!
洗剤を使うことで表面に育ってきた油膜は落ちてしまいますが、鉄フライパンは何度でも育て直すことができます!
どーしても落ちなかったり、錆びついてしまった場合はスチールタワシでガシガシ磨いてリセットしましょう。その場合は使い始めのシーズニング(空焼き+油ならし)を1からやり直せばOKです!
〈汚れが落ちない場合〉
- まずはしっかり加熱して汚れを焼き切る!
- 洗剤を使ってみる!
- それでもダメならスチールたわしでリセット!
リセットの際のスチールタワシ(金タワシ)は定番の”ボンスター”がオススメです!
長期保管する場合
普段の使用後は油を塗って保管する必要はありません!
ですが、初期のシーズニングやキャンプでの使用の後に、しばらく出番がない場合は表面に薄く食用油を塗って保管することをオススメします。
全体に油を塗って、新聞紙などに包んで保管すると錆びにくいです!!
まとめ
今回は「鉄フライパン」のシーズニングでした!
やっぱり”育てていくアイテム”って変化が楽しいし、何より愛着が湧きますよね!
よく育った鉄フライパンなら、普段の調理でも、キャンプめしでも調理の腕が1ランクアップしたように感じるぐらい、簡単に美味しく調理できます♪
一家に一台「鉄フライパン」オススメですよ!
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