2019年6月上旬、今回登ってきたのは八経ヶ岳!
八経ヶ岳は”近畿の屋根”と称される大峰山脈の中でも1番標高が高い山。近畿地方の最高峰の山です!
奈良県の天川村と上北山村の境に位置し、日本百名山の一つに数えられています!※
八経ヶ岳は別名を「八剣山」とも呼び、また大峯奥駈道の開祖”役行者(役古角)”が法華経8巻を埋納したとの言い伝えから「仏経ヶ岳」とも呼ばれます。
日本百名山、大峯奥駈道(世界遺産)、近畿最高峰と関西きっての登山スポット!
今回はそんな八経ヶ岳へ日帰りのピークハントに訪れました!
標高:八経ヶ岳 1915m 弥山1895m
山域:大峰山脈
2万5000分の1地図:弥山、南日裏
その他:日本百名山※、関西百名山、世界遺産(大峯奥駈道)
※日本百名山の「大峰山」とは、山上ヶ岳の大峯山寺を中心とした大峰山脈一帯を示しています。山上ヶ岳は”女人禁制”になっていることもあり、その最高峰の「八経ヶ岳」を百名山とすることが一般的です。
大峰山脈(北部)の日帰りオススメ登山コースまとめました!
八経ヶ岳の登山コース!
八経ヶ岳への代表的なルート!
八経ヶ岳への代表的なルートは、
- 行者還トンネル西口コース←日帰りオススメ!
- 天川川合コース 川合→栃尾辻→狼平→弥山→八経ヶ岳
- 双門の滝コース(弥山川)←関西屈指の難コース!現在通行止め!
- 大峯奥駈道
などのルートがあります!
行者還トンネル西口コース以外は、ロングコースなので日帰りなら行者還トンネル西口コースがオススメです!一番利用者の多いメインルートで、整備もしっかり行き届き、初心者の方でも歩きやすい登山コースになります!
双門の滝コースは名瀑100選に選ばれている「双門の滝」や「仙人嵓のテラス」など弥山川沿いの渓谷を登る魅力的なコースですが、崩落個所や危険個所も多い難コースです!台風の影響で現在は通行止めになっています!※2019年6月現在
今回は行者還トンネル西口からピストン!
今回は最も利用者の多い行者還トンネル西口からピストンで八経ヶ岳を目指しました!
行者還トンネル西口コースピストン!
- 登り:行者還トンネル西口(5:53)→大峯奥駈道出合(6:36)→弁天の森(7:03)→聖宝ノ宿跡(7:29)→弥山小屋(8:24)
- 山頂往復:弥山小屋→八経ヶ岳(9:03-9:43)→弥山小屋(10:05)
- 下り:弥山小屋(10:24)→大峯奥駈道出合(11:26)→行者還トンネル西口(12:02)
標準のコースタイムでは、行者還トンネル西口から八経ヶ岳まで、登り3時間30分/下り3時間とされています!休憩・食事時間を考慮して7時間30分で計画しました!
移動距離:9.3km
高低差:846m
八経ヶ岳の駐車場とアクセス!
行者還トンネル西口の弥山登山口駐車場!
今回の登山口となる「行者還トンネル西口」には有料駐車場があります!
弥山登山口駐車場は管理人さんが早い時間帯から常駐されているので安心して利用できる駐車場です♪
こちらが弥山登山口駐車場の料金表です。
この駐車場では、山バッチの販売もされています!
行者還トンネル西口へのアクセス!
行者還トンネル西口(弥山登山口駐車場)へのアクセスは、
- 西から(天川村から)、国道309号線
- 東から(上北山村から)、国道169号線→国道309号線
のルートでアクセスできます!
県外から遠征で百名山巡りされる場合は、大台ヶ原と八経ヶ岳(大峰山)の2座を周られるので、上北山村から行者還トンネル西口へ向かわれる方が多い印象。
関西の方は、天川村から来られる方が多いですかね。
国道309号線は、関西の道路の中でも酷道として有名です!笑
対向困難なほど道幅が狭く、くねくねとカーブを繰り返す落石の多い道なので、運転には十分注意しましょう!国道なのにな~、やっぱり3ケタは(^_^;)
大台ヶ原の記事も併せてどうぞ!
八経ヶ岳に登山!
行者還トンネル西口→大峯奥駈道出合→弥山小屋(弥山)
登山口は駐車場のすぐ近くにあります!大きな看板が目印!
〈5:53〉登山届けにしっかり記入して、登山スタート!
スタートしてしばらくは沢を横目に歩くなだらかな登山道。
しばらく沢沿いを進み、木製のかわいい橋を渡ります。
橋を渡ると鉄製の階段。行者還トンネル西口からのコースは利用者も多いので、本当によく整備されていますね♪
木の橋を渡ってからは沢を離れてゆったり登っていきます!
苔に覆われたふかーい森。新緑の季節で緑が濃い!この時期だと、いつもならジメジメとした湿気の多いどんよりした暑さになることが多いですが、この日は比較的気温も低く、湿度低めのひんやりした空気でした♪
登山口から大峯奥駈道出合までの半分を過ぎた辺りから、勾配も急になり、辛い登りが始まります!
連なったハシゴを登って、ぐんぐん高度を稼いでいく!
足元がクマザサに覆われ始めたら、
〈6:36〉大峯奥駈道と合流です!ふぅ~急だったなー(^_^;)
ちょうど同じルートでブログ主より先に出発されていた、おばちゃんが休憩されていました!挨拶して、呼吸を整えつつお話してみると、なんと新潟から遠征で来られていた方でした!
今回の遠征は一人で5日間紀伊山地を旅しているそうです(゚д゚)!
気さくなお母さんで、話がとっても弾んだので、ルートも同じだったこともありご一緒することになりました♪
大峯奥駈道の稜線に登ってからはしばらく平坦な広い尾根を歩いていきます♪
登山道脇に石休ノ宿跡。
こんな所に宿があったなんて想像できないな~。大峯奥駈道にはたくさんの宿跡があるので、昔は多くの行者さんが行き交っていたんでしょうね。
〈7:03〉石休ノ宿のすぐ先には弁天ノ森。
大峯奥駈道の尾根を歩き始めてからは、全体が美しい森に囲まれているので、弁天ノ森だけ他と景色が違うということはありませんでした。弁天ノ森の標高がちょうど1600mでキリがよかったのかも。
ほんときれいな森だな~。この辺りはモミジの木がいっぱいで、秋には絶好の紅葉スポットです♪
一面にコバイケイソウがびっしり群生していました!おばちゃんはお花や植物にとっても詳しくて、見つけるたびに”あれは~だよ”と教えてくれました(*´∀`*)
どうしたらそんなに覚えられるんですか?と聞くと、なんでも人名に置き換えて覚えているんだとか!
”コバイケイソウ=小林恵三”みたいな感じだよ!笑
〈7:03〉おばちゃんと植物の覚え方で談笑しながら歩いていると、気付けば聖宝ノ宿跡(せいほうのやどあと)に到着していました!
聖宝ノ宿跡には青銅で作られた行者像が鎮座しておられます。
聖宝ノ宿跡から弥山小屋までは階段の辛い登りが続きます。
木々に覆われた登山道は、もののけ姫の世界観!
ひたすら続くながーい階段…(^_^;)
さすがに息が上がって、おばちゃんとの会話も途切れ途切れになってきました。
弥山小屋に近づくに連れて、次第にガスに覆われ始めました。でも空の青さも見えるので、ガスはそれほど厚くなさそうですね!
立ち枯れの木々にガスが掛かり、大峰の修験道らしい幻想的な風景。大峰山系はガスが出ると雰囲気がよくていいですよね♪
急な登りでしたが、この階段を越えれば弥山小屋はもうすぐです!
〈8:24〉弥山小屋に到着しました!あれ?西側晴れてるじゃん(゚∀゚)
弥山小屋は大峰山脈内では数少ない有人の山小屋。かなり立派な建物で小屋の形が個性的ですね♪
小屋の前には弥山の看板。弥山小屋の前にはテント場もあります!
弥山の看板の上には木彫りのフクロウ。
天河神社奥宮「弥山神社」の鳥居。弥山の山頂ピークに弥山神社はあります!
弥山神社の鳥居前からは八経ヶ岳の山頂が見えました!見事なピラミット型の山頂ですね。
山頂のトンガリを境に雲と晴れ間がきれいに分かれている不思議な光景でした!
弥山小屋から八経ヶ岳へ往復!
弥山小屋の前から八経ヶ岳へ向かいます!
真正面に八経ヶ岳の山頂を眺めつつ、鞍部まで下っていきます。
鞍部から西側の山並みを眺める。西側はいい天気ですね~♪関西もいよいよ梅雨入りしちゃったので天気が心配だったけど、今日は大丈夫そうですね!
八経ヶ岳の山頂付近はオオヤマレンゲ自生地。保全対策に自生地はネットで囲われています!
オオヤマレンゲの蕾。見頃には少しだけ早かったみたいですね。周辺を見渡すと蕾が所々に見られたので、おそらく見頃は6月下旬ごろだと思います。
うわ!すごいトゲトゲだーΣ(゚Д゚)
おばちゃん曰く、ハリブキという植物なんだそうです!でもブログ主は北斗の拳の雑魚キャラと呼ぶことにしました!ヒャッハー!!
荒々しい岩肌の崖には、白くかわいいお花がたくさん咲いていました♪
おばちゃんにお花の名前を教えてもらったのですが、名前忘れちゃった…(^_^;)
ガスで今まで見えなかった西側の景色もすこしだけ眺めることができました!この後またガスに覆われてしまったのですが、ちょっとの間だけでも見られてよかった。
ここを登りきれば、
〈9:03-9:43〉八経ヶ岳の山頂に到着ですヽ(=´▽`=)ノヤッター!
近畿最高峰!!今、ブログ主たちは近畿にいる人達の誰よりも高い所に立っている!!
八経ヶ岳の看板で記念撮影♪
一緒に写している”R-1”のヨーグルトはおばちゃんが記念撮影用に持ってきたものです!
R(令和)-1(元年)ということで、このヨーグルトの写真がSNSでもいっぱい!
ブログ主もお借りして記念撮影しましたー(゚∀゚)
山頂から南に続く、大峯奥駈道の稜線。正面に見えるピークは明星ヶ岳。稜線上に続く立ち枯れの木々が印象的でした!
晴れていれば大峯奥駈道の稜線が釈迦ヶ岳まで眺められるのですが、この日はガスで見えませんでした。ブログ主は八経ヶ岳には4回登っているけど、いつもガスなんですよね~orz
岩がゴツゴツした崖が修験道らしさを感じる。ガスと相まって大峰山のイメージにピッタリの景色でした!
山頂で休憩、軽い食事を摂りながら、会話を楽しみつつしばらくのんびり過ごしました。この日の山頂は全くと言っていいほど風が無く、時たま出る日差しもそれほど強くない過ごしやすい山頂でした♪
休憩していると、何組かの方々が続々と登ってこられ、八経ヶ岳の山頂はそれほど広くないのでお譲りして、弥山小屋へ戻りました!
〈10:05〉山頂からの往復を終え、弥山小屋に戻ってきました。
弥山小屋の有料トイレ。1回100円。お借りしましたが、きれいなおトイレでした♪
弥山小屋から同じルートを下山!
この日は景色はガスでイマイチでしたが、気温と湿度がちょうどよく、ウェアも行動中に脱ぎ着する必要がないほど快適な気候でした♪
弥山小屋のテント場。小屋前よりもこっちの方が景色良さそう♪次来たときはテント泊しよっかな~。
〈10:24〉弥山小屋から下山開始!
この後の予定に余裕があるおばちゃんはもう少しゆっくり休憩するとのことだったので、弥山小屋の前で別れました!翌日は大台ヶ原へ向かわれるそうです。
おばちゃんとお話が弾んだおかげで、長い道のりもキツイ登りも本当にアッという間でした!新潟の山のお話から、登山の映画やマンガのお話、名探偵コナンの黒幕の話(笑)まで本当に楽しかったです(*´∀`*)
下山後、ヤマップを通じてメッセージも頂き、山での良き出会いに感謝です♪
下山は同じルートで行者還トンネル西口へ向かいます。聖宝ノ宿跡を通過。
苔がびっしり覆う倒木。
木々の隙間から北側には、うっすら大峯奥駈道の稜線。
足元に白いお花がたくさん散っていました。
シロヤシオですね!さすがに6月に入ると見頃は過ぎていますが、まだ散っていないお花もたくさんありました♪
今年もこのあたりはシロヤシオはいっぱい咲いていたみたいですね~。
〈11:26〉大峯奥駈道出合から行者還トンネル西口方面へ。
急な下り坂をゆっくり下っていきます。
苔むした谷にも、お昼前になると日の光が差し込み一層美しい森に新緑が映えます。
木の橋を渡ればゴールはもうすぐ!
〈12:02〉無事、登山口に戻ってきました!ふぅ~疲れたけど楽しかったー♪
駐車場で帰り支度。弥山登山口駐車場には登山靴やトレッキングポールに付いた泥を落とす、洗い場まで設けられていました!至れり尽くせりですね♪
まとめ
ということで「近畿最高峰!八経ヶ岳に登山」でした!
梅雨入りから関西では雨が続き、ぐずついたお天気ばかりでしたが、若干ガスが出たものの安定したお天気で八経ヶ岳への登山を楽しむことができました♪
行者還トンネル西口からのコースは非常によく整備されていて、多少急な登りで体力は必要ものの、日帰りで初心者から歩きやすいルートだと思います!
今回の登山では、素敵な出会いもあり、普段のソロ登山とは一味違う喜びを感じることができて、改めて登山の魅力を確認できた山旅でした!
次、八経ヶ岳に登るときはテント泊しよっかな♪
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた~(^_^)/~