2021年8月上旬、今回は熊野古道「伊勢路」に挑戦!
前回のパート⑮では、新鹿駅から区間の前半で徐福ゆかりの里を巡る「波田須の道」、後半は古道の趣がある「大吹峠」を越えて、大泊駅まで進みました!
距離は短く、アップダウンも緩やかながら、変化に富んだ非常に魅力満点のコースでした♪
今回のパート⑯では、「松本峠」大泊駅~熊野市駅・有井駅の区間を歩きます!
この区間では、一際美しい石畳が残る「松本峠」から、日本で一番長い砂礫海岸「七里御浜」を巡ります!
美しい峠と美しい浜辺に、獅子岩・花の窟神社・鬼ヶ城をはじめとした「世界遺産」が次々に並ぶ、伊勢路で最も人気のハイライトコースとなります♪
また伊勢路の海岸沿いにある峠道も今回の「松本峠」で最後となります!!!
伊勢路1回目「伊勢神宮・伊勢市駅~田丸駅」はこちら↓
前回の「波田須の道・大吹峠」新鹿駅~大泊駅はこちら↓
次回、「浜街道(北)」熊野市駅・有井駅~阿田和駅アップしました↓
『伊勢路』のオススメコースについてまとめました↓
今回の熊野古道「伊勢路」プラン!
16回目は「松本峠」大泊駅~熊野市駅・有井駅
今回は「松本峠」大泊駅~熊野市駅・有井駅の区間を歩きます!!
※マップタイトルの「伊勢市駅」は『熊野市駅』の間違いです!ゴメンナサイ!
大泊駅からスタート!国道311・42号が合流するT字の交差点が松本峠の登り口です!登り口から一際美しい石畳が続きます。
峠までの距離は短く20分ほどで松本峠に到着!峠には『鬼ヶ城』への分岐があります。今回は鬼ヶ城を散策しませんが、5分ほど進むと七里御浜を見渡す展望台があります!
展望台から戻り峠を下ります。麓まで下ると笛吹橋です!笛吹橋から熊野市の旧道を進むと熊野市駅への分岐があります!
旧道から国道を渡ると七里御浜!!浜辺を進めば獅子岩。再び国道に戻ると花の窟神社があります!
参拝後は旧道を進んで有井駅にゴール!!
大泊駅~熊野市駅の区間は、距離 3.1km/コースタイム 2時間!
有井駅をゴールにする場合は、+2.6km/1時間です!!
今回のプラン・山行データ
- 『松本峠』:大泊駅(5:12)→登り口(5:22)→松本峠(5:39-5:59)→笛吹橋(6:16)
- 熊野市駅(6:29)→獅子岩(6:39)→花の窟神社(6:51)→有井駅(7:16)
駐車場とアクセス
マイカーの場合の駐車場
マイカーでアクセスする場合は、道の駅「熊野・花の窟」の駐車場が便利!
こちらの道の駅は、コース上の「花の窟神社」のすぐ目の前にあります。立地的に熊野市駅と有井駅の中間あたりにあるので、松本峠を散策するなら拠点にしやすいと思います♪
アクセス
〈マイカーの場合〉
- 大泊駅:「熊野大泊IC」から約5分
- 熊野市駅・有井駅:「熊野大泊IC」から国道42号線で5分~10分
〈公共交通機関の場合〉JR紀勢本線
- 紀伊長島駅→大泊駅〈990円〉
- 新宮駅→大泊駅〈420円〉
- 熊野市駅→大泊駅〈150円〉
- 有井駅→大泊駅〈190円〉
熊野古道「伊勢路」⑯大泊駅~熊野市駅・有井駅
「松本峠」:大泊駅→登り口→松本峠→笛吹橋
〈5:12〉それでは大泊駅からスタートしましょう!
今回は早朝に出発です!8月に入りかなり暑いので、本当はコースを細かく区切って新宮まで進むつもりでした。
ですがコロナが拡大しているというニュースが頻繁に取り上げられている状況なので、この日で一気に伊勢路を一区切りつけようと、計画を変更しました!
駅前のマップ!派生ルートの観音道もまた時期を見て歩きに来たいなー。
駅前の道を下り、国道311号に合流!ここを右折します!
国道沿いを進むと大泊橋を渡ります。
大泊橋から松本峠!峠の麓をそのまま画面左へ進むと『鬼ヶ城』があります。
今回は計画変更もあったので、鬼ヶ城には立ち寄りません!
また状況が落ち着いたら、観音道を歩いた際にでも立ち寄りたいです。
追記:『鬼ヶ城』を散策してきましたー!!
朝焼けの海!!
国道311号をそのまま進んでいくと、国道42号と合流するT字交差点があります。
この交差点で横断歩道を渡れば、
〈5:22〉松本峠の登り口があります!!さぁ、いよいよ伊勢路最後の峠道!!
今回の伊勢路旅はゴールを熊野速玉大社に設定しています。この峠を越えてからは七里御浜の海岸沿いをひたすら新宮まで進んでいきます。
熊野速玉大社までの道のりで伊勢路の”第一部”は完結!
伊勢路には、熊野本宮大社への「本宮道」もあるので、そちらは伊勢路”第二部”として、できれば秋頃に挑戦したいなーと考えています!
では松本峠道スタートです!!d
新宮まであと26km!
登り始めの石段!
松本峠は標高135mの小さな峠です!レスキューポイントも7番までと短い峠道となります!
ですが、この石畳(゚∀゚)!!
これは馬越峠にも匹敵するほどの美しさ!!!!
ビシッと並んだ石畳がたまんない(*´ω`*)♪
さすが伊勢路で最も人気とされる峠道です!!
熊野古道にハマって本当に良かったと、しみじみ思う。
登山ももちろん大好きだけど、熊野古道は歴史や地域の生活、古道の風景とまた一味違う楽しさがありますね!
まさに”旅”をしている気分に浸らせてくれる、そんな素敵な道です!!
朝日が昇り始め樹林帯を照らし始めました♪早朝の古道って本当に美しい!!
きちっと並ぶ石畳!熊野古道全体の中でも、松本峠の石畳はトップクラスに良好な状態だと思う!
竹林が混じり始めた、この坂を登りきれば、
〈5:39〉松本峠に到着です!登り口から写真を撮りつつでゆっくり登ったけど、それでも20分かかりませんでした!
竹林に囲まれた松本峠には、鉄砲で撃たれたと伝わる等身大の地蔵菩薩さまが鎮座しておられます。
かつて峠には茶屋があったとされ、熊野巡礼の旅人で非常に賑わっていたそう!
また庵寺もあり、学問所として読み書き、算術を教えていたようです。
松本峠は三叉路となっており、鬼ヶ城への散策路と分岐します!
今回は鬼ヶ城には向かいませんが、この散策路を5分ほど進むと、
東屋があります!!
この東屋は展望台となっていて、眼下には美しい曲線を描く”七里御浜”が見渡せます(゚∀゚)!!!
まさに絶景!!!!!!
この七里御浜をひたすら新宮・速玉大社まで辿るのが、次回以降の「浜街道」となります!
展望台には展望図があります。
遠くにはゴールの新宮市。紀宝町と熊野川を挟んで三重県・和歌山県の県境となります。
また那智山方面には、熊野の山々が見渡せます!長かった伊勢路もついに熊野三山が見渡せるところまで来ましたヽ(^o^)丿
大雲取越えの稜線もバッチリです!!
そして足元にはこれから向かう七里御浜に、獅子岩と花の窟神社!!世界遺産がズラーッと並んでいます♪
東屋で景色を眺めながら軽い朝食♪
〈5:59〉カロリー補給して松本峠に戻ってきました!
では峠から下り、熊野市の市街地へ下りましょう!
下り道も美しい石畳道が続きます♪
わずか5分ほど下ると松本峠の石碑がありました!!
石碑の少し先、左手に見晴らし場があったので少し寄り道!
ここからも七里御浜が見渡せます!でもやっぱり高台の東屋からの方が広く見渡せますね。
足元が舗装路に変わると交差点。正面へそのまま下る。
足元に道案内があるので辿っていきましょう!
名残惜しいけど伊勢路最後の石畳。
熊野市の市街地が見えてきました!
お地蔵さんもコロナ禍&夏仕様!!
ということで、
麓に下ってきました!松本峠越え完了(`・ω・´)ゞ
伊勢路の海岸沿いの峠もすべて完了(`・ω・´)ゞビシッ!!!!!
〈6:16〉麓に下ると、正面に小さな橋「笛吹橋」があります。
橋の模様が”笛”のデザインだったのに、可愛いデザインに見惚れて歩いていたら、写真を撮り忘れたorz
横笛の形を模して、欄干に丸い穴が並んでいるデザインでした!
ここから旧道を進み市街地を散策していきましょう!
熊野市駅→獅子岩・花の窟神社→有井駅
旧道を暫く進むと社寺林が見えてきます。
その手前で右折。ちなみに真っ直ぐ抜けると国道に突き当たり、七里御浜に出ます。
旧道を進んでいく!
しばらく進むと迫力がある岩壁の要害山が見えてきます!
要害山の麓を進む。なんか〇〇の虫喰岩って名前がついても良さそうな独特の山ですね!
〈6:29〉この要害山がある交差点が、熊野市駅への分岐となります!
松本峠のみを歩く場合は熊野市駅をゴールにしてもOK!
一応、熊野市駅からの熊野速玉大社までの区間が「浜街道」となるので、ここで区切ったほうがキリが良かったかも?
熊野市駅の分岐から国道に抜けてきました!横断歩道を渡り、階段を登ると、
美しい七里御浜も浜辺が目の前に広がります(゚∀゚)!!
七里御浜は熊野市から紀宝町まで続く約22kmの砂礫海岸!!長さとしては日本一です!!
このひたすら続く長ーーーーーい海岸を進むコースが「浜街道」となります!
「七里御浜」は、浜街道として『世界遺産』に登録、「日本の渚百選」「日本の白砂青松百選」「21世紀に残したい日本の自然百選」などなど、様々な〇〇百選に選ばれている、まさに紀伊半島を代表する景勝地です!!
堤防から振り返る松本峠と鬼ヶ城!!
浜辺に降りて歩いていきましょ♪
〈6:39〉砂浜を進んでいくと、迫力満点の大岩が現れます!
この岩は獅子岩です!!ライオンの横顔に見える(゚∀゚)!!!!
正面から!
反対側から!!こっちから見るとライオンが大きく口を開けて咆哮しているように見えますね(^O^)
浜辺を歩くのって開放感があっていいなー!ブログ主の自宅周辺はかなり海から離れているので、こういう風景が羨ましい。
浜辺から一旦、国道を渡ります。
すると花の窟神社の看板!
〈6:51〉ということで花の窟神社に到着です!!
”花の窟神社”は伊弉冉尊(イザナミノミコト)と軻遇突智尊(カグツチノミコト)を祀る神社です。
『日本書紀』によると、
イザナミノミコトは火の神であるカグツチを出産する際に焼かれて無くなります。
亡くなったイザナミは「紀伊国の熊野の有馬村」に埋葬され、住民たちは季節の花を添えてイザナミを祀ったと記されています。
この埋葬された場所が、花の窟神社であると伝えられています。
母〈イザナミ〉と父〈イザナギ〉の子が〈カグツチ〉ですね!
参拝しましょう!
ご神体である巨岩の麓に「ほと穴」と呼ばれる大きな窪みがあります。
この岩陰がイザナミノミコトが埋葬されたとされる場所!拝所は白い石が敷き詰められ”玉垣”で囲まれています。
迫力というより、神々しさに圧倒される!
拝所では、白石に上る前に履物を脱いで参拝します。
イザナミノミコトの拝所の対面にあるこちらの巨岩は、子・カグツチノミコトの墓所とされています。
花の窟神社には社殿はなく、熊野灘に面するこちらの巨岩”磐座(いわくら)”がご神体!
神々しく迫力満点!別格に神聖な雰囲気が漂う境内でした!
花の窟神社の鳥居前には”口有馬道標”があります。
「右 くまのさん 志ゆんれい 道」と刻まれています。
海辺の難所を避けるようにうながしている道標なんだそうです。
花の窟神社の目の前には、
道の駅「熊野・花の窟」があります!
今回は1日でまだまだ歩くので、少し休憩と飲み物の補充をしました♪補給ポイント!
では花の窟神社からゴールの有井駅へ!旧道を進んでいきます!
しばらく進むと、電気店・製菓店が角に並ぶ交差点があります!
この交差点が現代の「浜街道」と「本宮道」の分岐となります!
今回の旅の目的地は熊野速玉大社なのでこのまま正面の「浜街道」コースを進んでいきます!
「本宮道」はいつ頃挑戦できるかな?民宿やゲストハウスなどを利用して宿泊をしながら歩くと思うので、少なくともコロナ問題が終息に向かうまでは、厳しいかもしれない。。。
なんとか秋頃に歩きたいけどな~。
追記:2022年11月に『本宮道』を歩いてきました!!
この山手に向かって行く道が「本宮道」です!!
そのまま「浜街道」へと旧道を進んでいく。
すると白い建物が見えてきます!
この建物は「熊野市歴史民俗資料館」です。
資料館の角に有井駅の案内があります。
〈7:16〉ということで有井駅に到着です!
この日はそのまま「浜街道」へと進んでいきます!
次、パート⑰「浜街道(北)」熊野市駅・有井駅~阿田和駅 編アップしました!
まとめ
ということで今回は伊勢路⑯「松本峠」大泊橋~熊野市駅・有井駅 編でした!
「松本峠」は伊勢路の海岸ルート最後の峠道!!道中はとってもとっても美しい石畳道が続き、峠に登ると七里御浜を見渡す絶景!!
熊野市へ下れば、七里御浜の浜辺に獅子岩や花の窟神社などの世界遺産・景勝地が並ぶ非常に見どころの多いコースでした!
全体的によく整備され、道標も豊富。伊勢路でオススメのコースは?と問われれば、間違いなく猛プッシュできる素晴らしいコースでした!!
今回はそのまま次の区間も進むので、若干急ぎ足となりました。
でも、できれば時間を掛けてじっくり散策してほしいです!特に、「鬼ヶ城」を絡めるプランを立てれば、本当に大満足できる古道旅となるはずです!!!
では次回の伊勢路旅に続きます!!