賤ヶ岳に登山!余呉湖から絶景の古戦場跡を巡る!

登山・トレッキング

2019年11月下旬、今回は賤ヶ岳に登ってきました!

賤ヶ岳は滋賀県北部にある標高421mの山。歴史好きの方はすぐにピンとくると思いますが、その名前の通り羽柴秀吉が天下人になる始まりとも言える合戦”賤ヶ岳の戦い”の舞台である山です!

織田信長亡き後、後継者を決定する会議”清須会議”で対立した羽柴秀吉と柴田勝家が、余呉湖を挟み賤ヶ岳付近で激突した戦いが”賤ヶ岳の戦い”。織田勢力を二分する激しい戦いとなり、この戦に勝利した羽柴秀吉は織田信長が築き上げた権力と体制を継承し、後に天下を統一します!

現在も山中には古戦場の史跡が数多く残る歴史ロマンに溢れた山です♪

また賤ヶ岳は山頂からの景観が優れていることでも有名です!琵琶湖や余呉湖、奥琵琶湖から湖西の山々、南の伊吹山など360度の大パノラマが広がり、冬の「新雪 賤ヶ岳の大観」は琵琶湖八景の一つに数えられているほどです!

ということで今回は、賤ヶ岳の戦いの古戦場跡を巡りながら、山頂からの絶景を楽しむために賤ヶ岳に登りました!

賤ヶ岳

 

標高:421m

場所:滋賀県長浜市

2万5000分の1図:木之本

その他:関西百名山

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賤ヶ岳の登山コース!

代表的なルート!

賤ヶ岳への登山コースは、

  1. 賤ヶ岳リフト→賤ヶ岳:リフト側
  2. 江土or大岩山登山口→賤ヶ岳:余呉湖
  3. 飯浦切通し登山口→賤ヶ岳:余呉湖
  4. 山本山→西野山→湖北丸山→賤ヶ岳:縦走路

などの登山コースがあります!

賤ヶ岳リフトの真下を登るルートは、距離も短くよく整備され気軽に登れることからファミリーハイクにオススメ!

余呉湖からのルートは登山口に駐車場も豊富で、リフト側より距離も長く、普段から山歩きされているハイカーさんに人気がある印象。

山本山からの縦走路は距離が長く歩きごたえがありますが、山本山側には「河毛駅」、余呉湖側には「余呉駅」があり、公共交通機関のアクセスがいい縦走路なので、賤ヶ岳の魅力を存分に楽しめるルートだと思います♪

追記:『賤ヶ岳-山本山』の縦走コースを歩いてきました!

観光の方は賤ヶ岳リフトで山頂へ!

賤ヶ岳には山頂手前まで「賤ヶ岳リフト」が運行されています!

観光がメインの方はリフトの利用がオススメです!戦国武将・羽柴秀吉の天下人への道のりの第一歩となった「賤ヶ岳の戦い」古戦場跡の散策と、賤ヶ岳山頂から眺める琵琶湖余呉湖などの絶景を短時間で楽しむことができます♪

賤ヶ岳リフト詳細!

 

場所:滋賀県長浜市木之本町大音1061 Google Mapへ!

営業期間:4月上旬~12月上旬

営業時間:9:00~17:00

料金:大人 片道450円/往復900円 小学生 250円500円

公式HP:https://www.shizugatakelift.jp/

今回のプラン!

今回は余呉湖を起点に周回ルートで賤ヶ岳に登りました

余呉湖観光館の駐車場を出発して、大岩山登山口から登山道へ入ります!稜線で江土登山口からのルートと合流し、”中川清秀のお墓がある大岩山””猿ヶ馬場”などの古戦場を巡りながら賤ヶ岳山頂を目指します!

下山は山頂から西に下り余呉湖へ。余呉湖を眺めながら湖畔を余呉湖観光館まで歩きました!

本当は江土登山口からスタートして、山本山まで縦走する予定でしたが、少し理由があって今回のプランに変更しました。理由は本編で!

このプランでの標準コースタイムは約3時間

休憩込みで3時間30分で計画しました!

今回のプラン!

  1. 観光館(6:46)→登山口(6:51)→大岩山(7:07)→賤ヶ岳(7:42)
  2. 賤ヶ岳(8:01)→飯浦切通し登山口(8:20)→観光館(8:52)
山行データ!

 

天候:晴れ

距離:7.9km

活動時間:2時間05分

賤ヶ岳へのアクセスと駐車場!

今回は「余呉湖観光館」の駐車場を利用!

今回は余呉湖観光館の駐車場を利用させていただきました!

余呉湖観光館では、”賤ヶ岳の戦い”に関する資料やボランティアの方々による解説なども行われています。また、お土産物の販売や土日祝には「余呉湖はごろも市」が開催され特産品などの直売が行われているので下山後にお立ち寄りしてみるといいかもです♪

余呉湖観光館

 

場所:滋賀県長浜市余呉町下余呉1938 Google Mapへ!

TEL:0749-86-8037

料金:無料  台数:約30台

観光館営業時間:10:00~16:00

駐車場には公衆トイレもありました♪

その他にも余呉湖周辺には駐車場が非常に豊富でした!余呉駅前にも無料駐車場があるので、山本山への縦走でも便利だと思います!

登山口へのアクセス!

登山口へのアクセスは、

マイカーの場合、ナビの設定は「余呉湖観光館」でOK!

  • 北陸自動車道「木之本IC」から国道365号線経由で約10分!

公共交通機関利用の場合は、JR北陸本線「余呉駅」からスタート!

  • 江土登山口まで徒歩5分!
  • 大岩山登山口まで徒歩10分!

賤ヶ岳に登山!

登山口→大岩山→猿ヶ馬場→賤ヶ岳

〈6:46〉ということで余呉湖観光館から登山スタート!日の出からまだあまり時間が経っていないので、すこし薄暗い中での行動開始です。余呉湖にうっすら雲がかかってる。ちょっぴり雲海?

賤ヶ岳はそんなにコースタイムが長くないのに朝早くから登りはじめる理由ですが、実はこの日は賤ヶ岳に登った後の予定がいっぱいになってしまったからです。

今回はキャンプも兼ねて、1泊2日の予定で長浜市に来ました!

当初の予定では、

  • 1日目:賤ヶ岳・山本山縦走→鶏足寺(紅葉の名所)→キャンプ
  • 2日目:虎御前山・小谷山(登山)→寄り道しながら帰宅

という感じの流れで長浜市周辺をじっくり散策するプランでしたが、2日目の天気予報が崩れてしまい昼前頃からガッツリ雨マークに変わってしまったので、

  • 1日目:賤ヶ岳(単体)→虎御前山・小谷山→鶏足寺→キャンプ
  • 2日目:午前中にキャンプ場出発→そのまま帰宅

という風にプランを変更して、天気のよかった1日目の予定がパンパンに詰まってしまいました^^;

次の予定も詰まってるから早朝スタート!急ぎ足で賤ヶ岳へ向かいます!

余呉湖の湖畔を駐車場から5分ほど進むと、

〈6:51〉ここが大岩山登山口!江土登山口からスタートしても良かったのですが、少しでも時間短縮するためここから山へ入ります。

ちなみに江土登山口からスタートしても、コースタイムとしては10~15分ほどしか変わらないので、時間に余裕がある場合はそちらをオススメします!

登り始めはすこし急登。稜線に出るまでしばらく階段が続きますが距離は短く、時間もそれほど掛かりません!

急登を10分ほど登れば稜線に合流。本コースである江土登山口からのルートともここで合流します。

稜線に登ればなだらかな登山道になります!

しばらくすると林道と合流。林道を少し進み、

ここから再び山道へ。

賤ヶ岳まではあと1.9km!このコースは江土登山口から賤ヶ岳まで約4.2kmのコースだけど、あれ?もう半分過ぎてる?

林道に沿って続く遊歩道のようなコース♪ほんと歩きやすい(*´ω`*)

登山道脇に”中川清秀の墓”と書かれた看板!登山道から少し逸れて寄り道♪

〈7:07〉こちらが中川清秀の墓。このお墓がある場所が”大岩山”の山頂でもあります!

中川清秀は賤ヶ岳の戦いの際に秀吉に味方し砦を築きました。しかし奇襲にあい軍は全滅してしまいました。このお墓は中川清秀の100回忌に建てられたお墓なんだそうです。

さっき残り1.9kmって書いてたけど、こっちはあと2.5kmってなってる^^;

まだスタートして少し進んだだけだからこっちのほうが正解っぽい。でもすぐ横に2.4kmとも書いてる…。どっちやねん!!まさかこの2つの道標の間が100mあるかもしれない!!

どちらにしても大岩山と賤ヶ岳の標高差は150mも無いから、距離に対してかなりなだらかな登山道が続くみたいですね♪

大岩山から少し進んだところに”首洗いの池”というなんとも不気味な名前の池の看板。ここも寄り道します。

この小さな池が首洗いの池。

中川清秀が奇襲により命を落とした後、遺体をこの地の住民たちによりこの谷に降ろし守られていたと伝えられています。その時この池で遺体の首を洗ったそうです。

残念ながら池に水はほとんどありませんでしたが、中川清秀の遺体は傷つけられることなく丁重に守られていたんですね~。名前から敵軍に取られた首を洗ったのかと思った…。

首洗いの池からコースに復帰すると、ほんのりガスが立ち込めていました!たぶん余呉湖に掛かっていたうっすらしたガスが気温が上がるにつれて昇ってきたのかな?この日の明け方は麓の気温計で2℃とかなり冷え込んでいました。

日の光にぼやっと照らされて幻想的(*´ω`*)

しばらく軽快に登山道を進むと、猿ヶ馬場に到着!

猿ヶ馬場も古戦場跡。中川清秀を奇襲により討ち取り賤ヶ岳の戦いの緒戦を勝利に導いた佐久間盛政でしたが、丹羽長秀の増軍が現れ、さらに羽柴秀吉の指揮する軍に追撃されてここで敗走しました!

その後、戦いが余呉湖の西岸に移り羽柴秀吉は陣を賤ヶ岳山頂に移しました。

赤いトウモロコシ!!似てるけどこれは”マムシグサ”という植物!猛毒だから食べちゃダメです!

途中、木之本側からのルートが合流しますが、ブログ主の持っているマップには指定されていないルートのようでした。

山頂に近づくに連れて次第に植林から自然林に変わり、緑の木々に赤や黄の紅葉も見られるようなりました♪

ここまではずっと穏やかな傾斜の登山道でしたが、山頂手前だけ少し急登!

でも登っているときに辺りを見渡すとしっかり紅葉した木々がたくさんあってすごくきれいでした♪

紅葉を眺めながら急登を登りきればいよいよ山頂!

山頂にはトイレも有りました♪

〈7:42〉ということで賤ヶ岳の山頂に到着です!いい天気♪まだ時間も早いから山頂を独り占めだー(゚∀゚)!

賤ヶ岳の絶景!!

賤ヶ岳の山頂には”武将の像”があります。ここにあるってことは秀吉方の武将だと思うけど、うなだれて疲れ果てた様子でした。

百科事典型の説明板には製作者がどのような想いでこの銅像が造られたのかが説明されていました。賤ヶ岳周辺の戦に勝利し柴田軍が撤退、見事勝利した屈強な武将であったとしても、厳しくて悲しい戦の現実を目すると、手放しで勝利を喜んだりはしないだろうという考えでこの像が造られたそうです!

あ!記念撮影のやつ!やっぱりモデルは秀吉なのかな?

百姓から天下統一を成した「戦国一の出世頭」!サルって呼ばれるけど、ブログ主は戦国武将の中で秀吉が一番好きだったりする。

では賤ヶ岳からの景色を眺めていきます!まずは余呉湖!まさに絶景!

明け方は余呉湖を覆っていた雲ももうほとんどなくなっていました。日の出の時間帯に登っていたら雲海みたいになってたのかな?

対岸に見える山々。手前が七々頭ヶ岳で奥が安蔵山だと思う。このあたりの山域はまだほとんど登ったことがないから、また色々調べて登りに来たいなー。

こっちは横山岳かな?どっしりとした双耳峰。

岐阜県側、遠くに見えた尖った山は蕎麦粒山(そむぎやま)って山だと思う。

賤ヶ岳の合戦図。余呉湖を挟んで真正面で向かい合う秀吉軍と柴田軍。

次は山の反対側を見に行こう!

賤ヶ岳の南側の展望!こっちも絶景(゚∀゚)!!

麓の長浜市。左奥に見える高い山が滋賀県最高峰の伊吹山。右奥ののっぺりした山が霊仙山。

伊吹山の手前、写真の中央付近にある山がこの後登りに行く、小谷山(左)と虎御前山(右)。小谷山は浅井長政の居城だった小谷城跡がある山で、虎御前山はその浅井家を倒した織田信長や羽柴秀吉が陣を築いた山です。

関ヶ原や安土城も含めて、西と東を分けるこのあたりは安土桃山・戦国時代の城跡・戦場後がたくさんありますね~。

麓が霞がかっていてまるで水墨画の様な伊吹山。

伊吹山の少し東。鈴鹿山脈の北端にある霊仙山。

本来は歩くはずだった山本山への縦走路。琵琶湖に沿って連なる湖岸の縦走路。歩いてみたかったな~(´・ω・`)

次に賤ヶ岳へ登るときは絶対このルートだな!

賤ヶ岳山頂はちょうど紅葉が見頃で紅く色づいていました(*´ω`*)

きれいな紅葉♪この日は次に向かう小谷山・虎御前山も紅葉がきれいだったし、滋賀県でも有数の紅葉の名所「鶏足寺」も素晴らしい紅葉が眺められました。

11月の20日前後がこのあたりの見頃の時期なのかもしれないですね。

北西側の奥琵琶湖の山々。

賤ヶ岳の石碑。賤ヶ岳の七本槍では加藤清正が好きかな。戦国無双とかだとよく使うキャラです。

こっちが山本山への縦走路。このまま歩きたいなー。賤ヶ岳リフトもここから10分ほどのところにあります。

次はこっちの展望台から西側の景色♪

お待ちかねの琵琶湖!パワースポットとして有名な「竹生島」も見えました!

ずーっと遠くに見えるのはたぶん武奈ヶ岳だと思います!ちょっと山頂が白くなってない?もう雪が積もってる!?

賤ヶ岳から見た、奥琵琶湖や湖西の山々の新雪の風景は”琵琶湖八景”の一つにも数えられている景色です!新雪の時期にはまだまだ早いけど少しだけラッキーな気分♪

展望台には賤ヶ岳七本槍のかわいいイラストが入った絵馬が掛けられていました。

登山記念の絵馬みたいですね♪賤ヶ岳の景観や登山道を守るため、この絵馬の代金は活用されているようです。絵馬は書いていませんが、ブログ主も協力費を少しだけ入れておきました!

賤ヶ岳は周辺の山々や麓の街並み、琵琶湖や余呉湖などの湖ととっても展望の優れた山なので、いいお天気の中登ることができて本当に良かったです(*´∀`*)

麓の余呉湖から登ってもそれほど時間は掛からず、傾斜も緩やかで歩きやすい登山道だから、ハイキングにもってこいの山だと思います!関西近郊で初めての登山にオススメしたい山はいくつかありますが、賤ヶ岳はその中でも特にオススメだと思います!

賤ヶ岳→飯浦切通し登山口→余呉湖観光館

賤ヶ岳からの景色もこれで見納め!

〈8:01〉下山後の予定が詰まっているからそろそろ下山開始!

下りは展望台の横に続く道を進み、余呉湖へ下山します!

このルートは余呉湖へ下るまで距離が1.5kmしかなく、やや急な下りですがコースタイムも1時間を切るルートです!

しばらく階段を下って西に進みます!

15分ほど下ると分岐があります!この分岐が”飯浦切通し”の峠。ここを右側(北)に向かって余呉湖へ下ります!

飯浦切通し(飯浦越)は余呉湖と琵琶湖北岸最深部の飯浦港を結ぶ峠道です!かつては多くの人通りがあった峠道だったそうです。

ちなみに真正面(西)に尾根伝いに続く道を進むと、公法寺山→大平良山を経由し余呉湖の西側を半周して下ることもできます!

大平良山経由で下るコースも魅力的ですが、次の予定が押してるからそのまま峠道を下山します!

峠から10分ほど急な道を下っていくと、

〈8:20〉余呉湖の南に下ってきました!下山開始から20分かかりませんでした。傾斜はやや急ですが本当にすぐでした。

余呉湖♪本当にいい天気だー!雲ひとつ無い!

あとは余呉湖を半周して観光館まで戻るだけです!

現在地がここ!余呉湖のちょうど南端なのでどちら周りで帰っても良さそう。ブログ主は右回りで帰ることにしました!

観光館まではだいたい40分ぐらいかな?

余呉湖から賤ヶ岳の山頂を振り返る!

あっちが対岸の山。飯浦切通しの峠から正面の尾根を進めばあの山伝いに余呉湖の北側まで縦走できます!

途中の公園。公園内の木々はおそらく桜じゃないかな?春に花見も良さそう。

ここは”尾の呂が浜”。”賤ヶ岳の戦い”の火蓋が切られた場所です!

ここで馬を洗っていた中川清秀の馬屋係2人が佐久間盛政の兵により斬り殺されたことで合戦が始まりました!

余呉湖は一周6.8kmあるみたいですね!徒歩だと一周するのに1時間30分~2時間ぐらいかな?余呉湖をウォーキングするだけでも結構楽しめそう(*´∀`*)!

〈8:52〉ということで無事、余呉湖観光館に戻ってくることができました!

まだ9時前なので残念ながら観光館の営業前。立ち寄りたかったけど今回は諦めて次回訪れたときに立ち寄りたいと思います!

ブログ主は急いで荷物を整理し、次の虎御前山・小谷山へ向かいました!車では次の登山口まで20分ほど。

まとめ

ということで今回は”賤ヶ岳の戦い”で有名な賤ヶ岳への登山でした!

少し急ぎ足での登山でしたが、古戦場の史跡山頂からの絶景など魅力いっぱいの賤ヶ岳。琵琶湖八景にも選ばれるほどの景観を誇る素晴らしい山でした!

今回の登山コース内には危険箇所は全くなく、傾斜の急な箇所も殆どなくて非常に歩きやすいコースでした!道標も豊富なので迷う心配もなく本当によく整備されている印象です!

見所も本当の多くて、しかもリフトも運行されているので、初めて山に登ってみたい!という方や子供連れのハイキングにも特にオススメできる山だと思います!歴史マニアの方は是非!!

次に賤ヶ岳へ登るときは、山本山への縦走路も歩いてみたいと思います!

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