登山では行動中にたくさんの”汗”をかきます。この汗の水分を肌の表面で濡れたままにしておくと、気温だったり風だったりで底冷えしてしまって体温が奪われます。特に汗っかきの人は大変!
そこで汗冷え対策として「ドライレイヤー」が効果的!肌に直接触れるウェアとしてドライレイヤー着て、その上からベースレイヤーを重ね着(レイヤリング)することで、水分を肌から遠ざけて体温低下を防ぎ、常にドライの状態で快適に行動することができます!!
今回は実際に登山で愛用している「ファイントラック」と「ミレー」の2つの大人気ドライレイヤーの比較と使い分けについてご紹介します!
最初に結論を言っておくと、どちらのウェアも汗っかきのブログ主にとっては頼もしいウェアです!これからも使い分けて両方愛用し続けると思います♪
汗対策の2大ドライレイヤー
ドライレイヤーは、肌をドライの状態に保つことで汗による体温低下を防くことを目的としたウェアです!
様々なメーカーから販売されていますが、その中でも特に人気なのが”finetrack”と”MILLET”のドライレイヤーではないでしょうか。
2大ドライレイヤーと言われる人気の2商品についてまずはご紹介から。
finetrack スキンメッシュ
こちらがファイントラックのスキンメッシュ。ブログ主は3年間ほど愛用しています。
ファイントラックは”5レイヤリング”というシステムのウェアを提唱されているメーカーです。国内のメーカーなので”日本の山岳環境に適応する”商品をたくさん販売されています。
特にこのスキンメッシュはファイントラックの代表的な商品!オールラウンドに活躍するこの商品の他にも、肌寒い季節に活躍する「ウォーム」、アスリート志向の「パワーメッシュ」と3つのシリーズを展開されています!
メッシュの目は非常に細かく配置されています。見やすいようにウェアの中に紙を入れています。
素材はポリエステル100%。速乾性も非常に優れたウェアです!
とっても薄くサラサラとした素材で、行動中に激しく動いても生地はかなりストレッチするのでレイヤリングしても不快感がありません。
追記:現行モデルは「ドライレイヤー®」と名称が変更されています!
現在のラインナップでは、
《DRYLAYER》のラインナップ
- COOL
- BASIC
- WARM
の3つのシリーズが展開されています!
おそらくブログ主が愛用している基本の「スキンメッシュ」は、現在のラインナップでは「BASIC」モデルになると思います!
「BASIC」
「COOL」
「WARM」
MILLET ドライナミックメッシュ
こちらはミレーのドライナミックメッシュ。ブログ主は1年ほど愛用しています。
ミレーはフランスのアウトドア用品メーカーで、創業から約100年間、品質の高い登山用品を作り続けて世界的に大人気のメーカーです!
ドライナミックメッシュはここ数年で特に人気のドライレイヤー。かつての山アンダーウェア「網シャツ」の通気性に着目して作られたウェアです!
『ウィメンズ』
生地はしっかりとした厚み(嵩)があり、汗を吸ったベースレイヤーを肌から遠ざけてくれます!網目が大きいので下山後の温泉とかでちょっと見られたくないかも^^;
素材はポリプロピレンをメインに使用しています。
2大ドライレイヤーの違い
同じように行動中に肌をドライに保ち、体温低下と快適性を保つウェアですが、その汗を肌から遠ざけるアプローチに少し違いがあるようです。
ファイントラックは「撥水ウェア」
ファイントラックのスキンメッシュは”撥水加工”が施されているドライレイヤーです!
薄く目の細かなメッシュ生地が素早く汗を上層ウェア(ベースレイヤー)に排出し、表面の撥水によって濡れ戻りを防ぎます!
また通常はアウターシェルに施される撥水処理をドライレイヤーに施すことで、雨や防水ウェア内の結露など外側からの濡れにも強いという特徴があります!突然の雨に見舞われても肌は濡れること無くドライに保ち続けます!
ファイントラックのレイヤリングについて
ファイントラックは5レイヤーシステムを提唱しているメーカーです!
今回ご紹介しているスキンメッシュもレイヤリングすることでより性能を発揮するウェアとなります。
ファイントラックの5レイヤー
- L1 ドライレイヤー 肌に一番近い!
- L2 ベースレイヤー
- L3 ミッドレイヤー
- L4 ミッドシェル
- L5 アウターシェル
ファイントラックのHPで詳しくご紹介されています!
ミレーは「疎水ウェア」
ミレーのドライナミックメッシュは”疎水性”の高いドライレイヤーです!
熱伝導率の低いポリプロピレンを主体とする生地を編み上げたドライレイヤーで通気性が高く、かいた汗は素早くベースレイヤーに吸い上げられます。
嵩の高い厚みのあるメッシュ生地なので汗を吸ったベースレイヤーを肌から遠ざけ汗冷えや体温低下を防ぎます!
またメッシュの通気性により汗を吸ったベースレイヤーも早く乾き、行動中は快適なドライ感を保ちます。
使用感と使い分け!
実際に登山で使用したブログ主の感想。
単純に汗冷えに対する効果で言うと「ミレードライナミック」の方がやや性能は高いような印象があります!
ファイントラックは重ねるベースレイヤーとの相性によって性能が大きく変わる印象です。
着心地はドライナミックは生地がかなり厚手なので少しゴワゴワした感じ。薄手でサラッと着られる「ファイントラック」の方が着心地はいいように思います。
特にレイヤリングする枚数が多い場合は、ファイントラックの方がすっきりレイヤリングできます。また”撥水ウェア”なので雨などの外部からの濡れにも性能を発揮します!!
レイヤリングを減らせる夏場などの暑いシーズンでは大量に汗をかいてもドライナミックが大活躍すると思います。
使用後の”におい”に関しては、ファイントラックは3年間で一度も気になったことがありません。対してドライナミックはテント泊で使用した際に少しだけ気になったことがあります。
ファイントラックは薄手で着心地が良く、使用後も匂いが気にならない。軽量で小さくまとまるのでザックにサブとして持ち運んでもかさばりません♪
ドライナミックは厚手のまさに”網シャツ”。下山後の温泉などで着替えるときは少し恥ずかしいけど、最近は着用している人も多いから気にならなくなってきました♪
ブログ主は2つのドライレイヤーをこんな感じで使い分けています!
春・秋:ファイントラック スキンメッシュ
初夏~残暑:ミレー ドライナミック
少し肌寒い季節にはファイントラックのスキンメッシュを選択しています。数枚ベースレイヤーを重ねてもスッキリレイヤリングできます。
暑い夏の時期はドライナミックの上に速乾性ウエアの半袖か長袖を1枚がベスト。汗っかきのブログ主でも快適に登山できています。
2メーカーどちらのドライレイヤーも、ロングスリーブ、ハーフスリーブ、ノースリーブが展開されているので用途によって使い分けるといいと思います。
もともとドライナミックはノースリーブの白色を購入するつもりだったのですが、たまたまハーフスリーブがセールだったので購入しました。
また、これはどちらにも共通して言えることですが、ウール製品との相性はあまりよくないと思います!
というよりもドライレイヤーは速乾ウェアをレイヤリングすることで性能を発揮するウェアなので、相性が良くないと言うよりは、用途が違うのかな~という印象です!
ブログ主は真冬はドライレイヤーよりもウールのベースレイヤーを優先することが多いので、低山でも真冬はドライレイヤーを使用しないことが多いです!
ウールウェアとドライレイヤーを組み合わせる場合は、ウール×ポリエステルのウェアで速乾性も両立したウェアがいいと思います!
ファイントラックではウールとポリエステルの両方の特性を生かした”メリノスピン”シリーズがドライレイヤーとの相性がいいです!
メンテナンス方法
最後にメンテナンスについて。
どちらのドライレイヤーも洗濯機で洗う場合は”ネット”を使用することをオススメされています。
性能を損なわない為には、柔軟剤・蛍光剤・漂白剤などが入っていない洗剤を使用しましょう。ゴアテックスの洗濯などでも撥水性維持の為にそのように勧められているので、考え方は同じようです。
またファイントラックのスキンメッシュは”撥水性”がなくなると本来の性能が発揮できなくなります。そこでメーカーでは撥水性維持のために専用洗剤「オールウォッシュ」の使用を勧めています!!
耐久性についてはドライナミックがまだ1年間ほどしか使用していないので比較はできません。
でもファイントラックは20~30回ほどの使用で次第に撥水性は落ちてきます。専用洗剤で洗えばしっかり復活するので手間はかかりますが撥水性は維持できると思います。
ドライナミックは普通に洗濯していても性能が落ちる様子はありませんが、素材にポリウレタンが使われているので寿命はそれほど長くないんじゃないかなと予想しています。※ポリウレタンは使用頻度に関わらず製造時から2~3年で分解します。
どちらも一長一短あるので、ウェアの中でもハードに使うドライレイヤーはあくまでも”消耗品”と考えて使用しています!耐久性に関して今後感じたことがあれば追記していこうと思います。
まとめ
ということで今回はファイントラックとミレーのドライレイヤーについての紹介でした!
汗っかきのブログ主にとっては無くてはならないドライレイヤー。どちらのドライレイヤーも性能が非常に高くてどっちがよりオススメかは、なかなか判断が難しいです!
それほどどちらのウェアも素晴らしくて、これからも使い分けて愛用していくと思います!
汗っかきの方で、汗冷えの悩みを抱えているなら、どちらも是非試してもらいたいドライレイヤーです!
あわせて読みたい!