2021年6月上旬、今回は千穂ヶ峯(権現山)・神倉山に登ってきました!
千穂ヶ峯・権現山は和歌山県新宮市にある山。市街地と熊野川を隔て、北に最高点の千穂ヶ峯(253m)と南に神倉山(199m)の2つのピークが南北方向にそびえ立ちます!
麓には熊野三山の1社「熊野速玉大社」があり、神倉山(かんのくらやま)は熊野権現が最初に降臨したとされる「神倉神社」の所在地として名高い山です!
千穂ヶ峯は、古くは”鎮護ヶ峯”と称され、山篭の聖地であったと考えられており、山中からは経塚や経筒が発見されています。
また神倉山にある神倉神社は熊野速玉大社の運営にあたった修験者の集団「神倉聖」の本拠地でもあり、まさに聖地!
標高200m前後の市街地にある低山ではありますが、神倉神社のゴトビキ岩や登山道内の展望台からは、新宮の市街地や海・熊野川などの素晴らしい景色も楽しめる山!
そんな熊野の聖地を、今回は「熊野速玉大社」と「神倉神社」を巡る周回ルートで登ってきました!
千穂ヶ峯・権現山の登山コース
千穂ヶ峯ハイキングコース
- 北:熊野速玉大社→千穂ヶ峯
- 牛の背経由:熊野速玉大社or神倉神社→牛の背→千穂ヶ峯
- 展望台経由:神倉神社→展望台→千穂ヶ峯
- 新越路峠:新越路トンネル→千穂ヶ峯
千穂ヶ峯へは上記のルートがあります!
メインコースは、熊野速玉大社→千穂ヶ峯→展望台→神倉神社(神倉山)と2つのピークを繋ぐ尾根上のコース!このコースは近畿自然歩道の一部に指定されています。
他にも中腹を進む”牛の背”経由のコース。国道168号線からの”新越路峠”コースなどがあります!
千穂ヶ峯・神倉山の山塊は、標高だけを見ると低山ではありますが、熊野川を臨む西側は切り立った崖になっており、修験・信仰の山らしい険しさがあります!
コース上もアップダウンは常に急坂となりますので、スニーカーやサンダルなど軽装での入山は控えましょう!
今回のプラン・山行データ
今回は神倉神社参道入口からの周回ルートを計画!
尾根上を北から南へ進み、「熊野速玉大社」と「神倉神社」を巡ります!
神倉神社の入口からまずは山麓を進んで熊野速玉大社へ。熊野速玉大社に参拝し登山スタート!
熊野速玉大社近くの住宅街にある登山口から尾根へと登りアップダウンを繰り返して南へ縦走。最高点の千穂ヶ峯へ!
千穂ヶ峯から神倉神社へ向かうルートは複数ありますが、今回は展望台を経由して神倉神社へ。参拝しゴトビキ岩からの景色を眺めます♪
下山はそのまま神倉神社の急峻な参道を下ってゴール!!
このコースの総距離は約4.7km!
標準コースタイムは約2時間ほどです!
今回のプラン!
- 神倉神社入口(4:51)→速玉大社(4:59)→登山口(5:09)→千穂ヶ峯(5:36)
- 展望台(5:51)→神倉神社(6:12)→神倉神社入口(6:27)
登山口の駐車場とアクセス
神倉神社・熊野速玉大社のどちらにも駐車場あり!
マイカーの場合は、「神倉神社」「熊野速玉大社」のどちらにも駐車場があります!
神倉神社の駐車場は参道入口の鳥居すぐ目の前にあります!神倉小学校の校門前!
第1・第2と2つの駐車場が並んでいます。
こちらの駐車場の注意点として、国道42号線からの道が少し狭いです!また小学校の前ということもあり、子どもたちや近隣の方々の往来も多いでの運転には注意しましょう!
また熊野速玉大社にも参拝者用駐車場があります!
国道からのアクセスを考えるとこちらのほうが運転は楽かもです!
アクセス
- 最寄り駅:JR新宮駅(紀勢本線・きのくに線)
- 最寄りバス停:速玉大社前or権現前
- バス:新宮駅→権現前(運賃:200円)
公共交通機関でアクセスする場合は、新宮駅から徒歩での移動もオススメ!
新宮駅から「熊野速玉大社」「神倉神社」までは徒歩15~20分ほど。
今回の登山はコースタイムが短めです。新宮駅を起点として周辺の観光地を巡りながら計画をボリュームアップさせるのも魅力的です♪
駅周辺には「浮島の森」や「徐福公園」、「新宮城跡・丹鶴城公園」などがあります!
新宮市の観光についてはこちらの記事を御覧ください↓
千穂ヶ峯・権現山に登山!
速玉大社から千穂ヶ峯に登る!
〈4:51〉それでは神倉神社の鳥居前からスタートしましょう!
今回は早朝スタート!午後から用事があり帰宅時間に制限があったので早めのスタートです。
神倉山・ゴトビキ岩から朝焼けの海が見れたら良いなー(*´ω`*)
今回は神倉神社に戻ってくる周回ルートを計画したので、まずは速玉大社へ向かいましょう!
小学校の脇道を道なりに進んでいくと10分ほどで速玉大社です。
麓から見る千穂ヶ峯!おそらく中間あたりのピークが千穂ヶ峯の山頂だと思います。
〈4:59〉10分足らずで速玉大社に到着!
まだこの時間帯は参道の灯籠がライトアップされていました♪
昨年ぶりの速玉大社!久しぶりの参拝です!
たしか最後に訪れたのは、新宮市の観光と熊野古道「高野坂」を歩いた夏以来だったはず。
速玉大社で安全祈願の参拝!
境内から出て登山口へ向かいます。速玉大社の入口から左手の道を境内に沿って山手へ進みます。
カーブの所に三叉路があり、この斜めに住宅街へと入っていく道を進みます。
三叉路に千穂ヶ峯登山口の案内あり!
〈5:09〉登山口は民家とガレージの隙間にある階段です!!
熊野古道にもこういう民家のお庭を通らせてもらうような、小道がたくさんありますよねー。
案内なしだったらコレが登山口だとは思わないよなー。
民家の脇から石段を登っていく!
少し登ったところに千穂ヶ峯の登山道案内マップがあります。
ここから千穂ヶ峯までは1kmもありません!
でも高低差は200mほどあるので、登りは結構急な登山道になります!
マップから少し登ると尾根に合流!ここから南へ向けて縦走していきます!
千穂ヶ峯の尾根上は国有林となっていて、生い茂る原生林は照葉樹林。
一年中、ツヤのある緑の葉が輝く樹林帯です♪
新宮の由来。
小さなアップダウンを繰り返して進むと山頂まであと半分を過ぎていました!
ここから山頂手前のピークを巻くように進み、再度、尾根に合流すると山頂です!
巻道はこんな感じ!けっこう急登です!
さらに巻道から尾根に向けての登りはさらなる激坂!!
低山だけどなかなかしんどい^^;
尾根に合流しました!この坂を登ったら山頂かな~?
と思ったけど、1つ手前のピークでした。一旦下って、
一気に登り返すと、
〈5:36〉ケルンが積まれた、千穂ヶ峯の山頂に到着です!!
山頂は残念ながら展望はなく、木々に囲まれた樹林帯でした!
「権現山・千穂ヶ峯」についての説明看板が立てられています!
権現山(神倉山)へ!神倉神社・ゴトビキ岩を巡り下山!
では次は神倉神社へ向かいましょう!
山頂からそのまま尾根をたどり、まずは牛の背分岐方面へ!
山頂から急坂を一気に下ります。
千穂ヶ峯~神倉山への尾根上は特に西側(熊野川側)が急峻な崖となっています。
痩せた尾根ですが、このようにしっかりと整備されているので歩きやすい!
途中、木々の隙間から熊野川が見渡せました!
熊野川沿いに走る道路が国道168号線。新宮~奈良県五條市を繋ぐ国道です。
その途中には熊野本宮大社があります!
本宮大社~速玉大社への川下り船にいつか乗ってみたい(*´ω`*)
熊野古道を全部歩き終えたらご褒美に乗りたいな~。
しばらくアップダウンを繰り返して進むと分岐があります!
〈5:49〉ここが”牛の背分岐”。
中腹を速玉大社~神倉神社へ繋ぐ登山道と合流する分岐となります。
今回はそのまま正面へ越路峠方面へ進みます。
すると分岐からすぐに展望台があります!
展望デッキ!朝日が眩しい!
展望台からは市街地が見渡せるはずだったけど、少し木が大きすぎてよく見えないー!
でも熊野川の下流に架かる、新熊野大橋は見渡せました♪
新熊野大橋の向こう側が三重県南牟婁郡!こっち側が和歌山県新宮市となり、熊野川が県境となります。
朝焼けに輝く熊野川がきれい(*´ω`*)
展望台から尾根を南下。
するとT字路の分岐があります!
〈5:59〉ここで越路峠と神倉神社への登山道が分岐します!
分岐の道標には記載がありませんが、ここで尾根から下る道が神倉神社方面です。
赤テープを辿って下っていきましょう!
朝日に照らされて幻想的な山道!
これ、後で気づきましたが単純にカメラのレンズが曇ってました!笑
牛の背からの中腹の登山道と合流!右折して神倉神社へ!
しばらくはなだらかなトラバース道ですが、
神倉神社の参道と合流する手前はこんな感じでロープが張られた急な下り坂!
一気に下っていくと参道が見えてきました!
〈6:09〉振り返ってここが神倉神社側の登山口です!
あとは参道を辿って神倉神社へ!
神倉神社の鳥居!早朝なのにお掃除や参拝に来られている方々がたくさんおられました!
〈6:12〉そして神倉神社!何度見ても迫力満点のゴトビキ岩!!
神倉山は神武天皇が東征の際に登った”天磐盾(あまのいわたて)”であるとの伝承があります。また熊野権現が最初に降臨した場所であるとも。
まさに紀伊山地に広がる参詣道や熊野信仰の根本となる聖地ですね!!
お参りして振り返ると新宮市の街並みを見渡す絶景!!
朝焼けに輝く海が見渡せましたー(*´∀`*)!!
ゴトビキ岩!!
景色を眺めながら少し休憩!
そろそろ下っていきましょう!下山はそのまま神倉神社の参道を下ります。
写真では伝わりにくいかもですが、この参道がとにかく急です!!美しい石段ですが、なかなかスリリングな下りです!
今回、速玉大社からスタートしたけれど、この参道の下りは高所恐怖症の方には厳しいものがあるので、その場合は逆ルートの方が歩きやすいかもですね!
参拝されている方の中には両手両足を使って下る方もおられました!
参道を振り返る。コッチのほうが急なのがわかりやすいかも。
ということで参道を下ってきました!
登れない方のために鳥居前にお賽銭箱を設置されているほどの急な参道!
ちなみに毎年2月6日に行われる「御燈祭り」では、この急な石段を、真っ暗闇の中、松明片手に駆け下りるそうです!!
ということで境内入口の橋を渡って、
〈6:27〉スタート地点に戻ってきました!
短い山行でしたが、聖地熊野の神聖な雰囲気を感じられた素晴らしい山でした!
まとめ
ということで今回は、熊野の神聖な「千穂ヶ峯・神倉山」への登山でした!
標高200m前後の低山でありながら、信仰の山の険しさも感じられ、熊野速玉大社・摂社神倉神社と熊野の聖地を巡る見どころも多い山!
天磐盾の伝承が残る神倉神社のゴトビキ岩からの展望も素晴らしく、ショートコースながら充実した山旅でした!
注意点としては、全体的にアップダウンが急なのと、神倉神社の参道がスリリングなので足元に気をつけて進みましょう!スニーカーは厳しいと思います。
全体的には道標などは豊富なので迷いそうな箇所はなく、非常によく整備されている印象です!
ブログ主が旅した「熊野古道」!!