2020年6月下旬、今回は紀泉アルプス「飯盛山」に登ってきました!
紀泉アルプスは大阪府と和歌山県を隔てる山塊です!標高が500mにも満たない小さな山脈なのに”アルプス”と名前がついているのは、その山容よりも縦走のスタイルで歩きやすい山域だからだと思います!
今回登った、”飯盛山”と同じ名前の山は関西周辺だけでもけっこう多いです。大阪府にある”飯盛山”で言えば、生駒山地の北部にも同名の山があります。
生駒山地の飯盛山には”河内”、紀泉アルプスの飯盛山には”泉南”という冠をつけて区別することがあります!葛城山も”大和”だったり”和泉”だったりたくさんありますよね~。
”泉南飯盛山”の特徴は、みさき公園・関西国際空港など大阪湾の展望が優れている点が挙げられます!大阪府西端の岬町にあるので、広大な海と海岸線の向こう側には淡路島まで見渡せるとっても景色の良い山♪
今回はそんな飯盛山をめざして、孝子駅→みさき公園駅へ縦走してきました!
標高:飯盛山 385m
山域:紀泉アルプス
2万5000分の1図:淡輪
紀泉アルプス「雲山峰・大福山」の縦走はこちら↓
生駒山地の「”河内”飯盛山」はこちら↓
紀泉アルプス「飯盛山」の登山ルート
代表的なルート
雲山峰・大福山を中心とした東側も多くの登山ルートがありましたが、西側の飯盛山への登山ルートもかなり豊富です!
飯盛山への代表的なルートは、
- みさき公園駅→提灯講山→飯盛山
- 淡輪駅→西谷寺→飯盛山
- 孝子駅→高仙寺→高野山→飯盛山
- 孝子駅→(高仙寺)→奥山谷→飯盛山
- 縦走路:札立山→飯盛山
などのルートがあります。
どのルートも南海本線の駅からスタートできるので、各コースを組み合わせての縦走が非常に計画しやすいです♪
また東側の雲山峰・大福山方面からも札立山を経由して縦走できるので、コースバリエーションが本当に豊かな山域だと思います!
今回のプラン
今回は孝子駅→みさき公園駅への縦走を計画!
みさき公園駅付近のパーキングに車をデポし、スタート地点の孝子(きょうし)駅へ電車で移動します。
孝子駅を出発して、まずは”役行者”の行場として知られる「高仙寺」へ。参拝し本堂裏手から高野山に登ります。高野山から藤戸山→札立山分岐へ小さなアップダウンを繰り返しながら進み、展望の良い「飯盛山」山頂を目指します!
下山は、山頂から尾根道を北に進んで、提灯講山のピークを踏み、みさき公園駅へと進みます。
このプランでの標準コースタイムは4時間30分!
休憩込みで5時間30分で計画しました!
今回のプラン!
- 孝子駅(7:11)→高仙寺(7:38)→高野山(8:04)→札立山分岐(9:10)
- 飯盛山で休憩:(9:21-10:22)
- 提灯講山(11:00)→登山口(11:38)→みさき公園駅(11:50)
天候:くもり→はれ→くもり
距離:8.1km
活動時間:4:39
みさき公園駅へのアクセスと駐車場
みさき公園駅周辺にコインパーキングあり
みさき公園駅周辺にはコインパーキングがたくさんあります。
孝子駅周辺には駐車場が無いため、マイカーでアクセスする場合は、みさき公園駅周辺に車を停めて電車で移動するのがオススメです!
今回ブログ主は「タイムズみさき公園前」を利用しました。
こちらの駐車場のフェンス横の道が、飯盛山登山口まで1本道になっているので、非常に利用しやすい立地でした♪
今回は飯盛山→みさき公園駅へ下るプランなので、下山後はそのまま駐車場へ戻れます!
みさき公園駅・孝子駅へのアクセス
〈みさき公園駅へのアクセス〉
マイカーの場合
- ナビの設定は「みさき公園駅」
- 大阪:阪和自動車道「泉南IC」から国道26号で約20分
- 和歌山:国道26号→府道752号経由で約25分
公共交通機関の場合
- 大阪:南海本線「なんば駅」→みさき公園駅
- 和歌山:南海本線「和歌山市駅」→みさき公園駅
〈みさき公園駅に駐車する場合〉
- みさき公園駅→孝子駅:運賃210円
紀泉アルプス縦走!孝子駅→みさき公園駅
孝子駅→高仙寺(高野山)→札立山分岐→飯盛山
ということで駐車場から行動開始!
まずは電車移動します。「みさき公園駅」からスタート地点の「孝子駅」へは、南海本線「和歌山市駅」方面の電車で1駅です!乗車時間約5分。
この路線は約15~20分間隔で運行されています。ちょうど駅に到着した時刻に電車が発車しちゃいました^^;
15分待って次の電車に乗りました。
〈7:11〉孝子駅に到着!乗車時間より待ち時間のほうが長かった!笑
孝子駅から登山口の「高仙寺」に向かいましょう!駅前を南に進む。
ちなみに駅前の道を正面へ渡ると葛城修験の『孝子越え』!!
八王子峠から『甲山』や、和泉山脈の西端に並ぶ『四国山・高森山』へ縦走できます!
駅から数十メートル先で踏切を渡り、国道26号線の高架を潜ります。
高架からはまっすぐ山へ向かって進みます。
きれいな紫陽花(゚∀゚)!梅雨の中休みだから、ちょうど見頃ですね♪
この紫陽花の横にある橋が高仙寺の参道入口。「孝子観音」の道標に飯盛山・高仙寺への案内もあります。
橋の上から。なんか温泉みたいな色。
畑の脇道を進む。
畑付近から国道26号線の高架。今日は天気良さそう♪
石碑。孝子観音で知られる高仙寺は、山岳修験の祖「役の行者」にゆかりがあるお寺です。
和泉山脈には、役の行者が法華経二十八品になぞらえて設置した二十八の行場があり、高仙寺はその内の1つとされています。
高仙寺の参道。石段を登って山門へ。
写真に残し忘れましたが、この石碑前はT字路になっており、反対側に集落方面へ降りると、奥山谷の登山道へ合流できます。
高仙寺の山門。右におられる仏像のお方が少し恐い顔をされてました((((;゚Д゚))))
山門左の仏像の裏側に、トカゲ?ワニ?のおそらく木彫りのなにか…。
なんだろう…?山門の仏像さまの顔つきに比べると、ニヤけているような、ひょうきんな表情(゚∀゚)!もしかしてマスコット?
山門を潜り、さらに石段の参道を登っていく、
〈7:38〉高仙寺の境内に到着!本堂はさらに奥の階段を登る。
本堂の裏手に見える山が高野山です。今回のコースの最初に登るピーク。
こちらが高仙寺の本堂。
本堂の横には「役の行者」の母の墓所と伝わる石碑があります。
今回のコースは高仙寺の本堂が登山口となります。本堂横にある赤い鳥居の脇から山道に取り付きます。
まずは高野山に向けて登っていきましょう!登り始めは少し急。
10分ほど登ると勾配が緩やかになり、展望も開け始めます。アンテナと紀泉アルプスの山並み。
大阪湾方面。まだまだ頭上は曇っているけど、海岸側からだんだん青空が広がってきました♪
アンテナのある展望ポイントからさらに10分ほど登ると、
〈8:04〉三角点のある高野山の山頂に到着です!
285m!飯盛山の山頂が385mだから、ここからの高低差はあまり大きくないようですね♪
高野山の周辺は城跡でもあるみたいですね。ぽつんと看板だけ立っていました。
高野山からは札立山分岐まで尾根道をまっすぐ辿っていきます。
小さなアップダウンを繰り返しながら進む。
途中にフェンスに囲われた反射板。
フェンスの脇を通り過ぎて、
鉄塔の足元を通過。
鉄塔からしばらくは林道のような広い道を進む。すると分岐があります。
こちらの分岐は右側の細い道が順路となります。こういった分岐・枝道がけっこう多くて迷ってしまいそうですが、道標・赤テープがきっちり設置されているので辿っていけば間違いなさそうです!
その先でも分岐。こちらは左の広い道をそのまま辿ります。
地図ではここを右へ登ると312mのピークがあるようだったので、一応確認のために登ってみました。でも名前の付いていないピークに三角点があるだけだったので割愛。
再び戻ってきました。
広い林道を進んでいくと交差点。ここは正面の道へ進みます。左の林道は麓までつながっているようです。登山コースなのかな?
ん~なんとも通りづらそうな倒木^^;
跨ぎたい高さだけど塞がっちゃってるし、くぐるとザックが引っかかる絶妙な高さ。
通り過ぎるとまたまた分岐。こちらはどちらに進んでも後に合流できます。
右側を登っていくと”藤戸山”のピークがあるのでブログ主が右側を選択しました!
すぐ隣を並走するのでどちらでもあまり違いはなさそうです。
分岐から急登を終えると藤戸山のピークに到着!
ピークの先でコースが合流します。この合流点から藤戸山はすぐ近くなのでどっちでもピークに立ち寄れたみたいです。
立派なシダに覆われた登山道脇。前回、紀泉アルプスを山中渓駅~六十谷駅へ縦走した際も、シダが生い茂る箇所が多かったので、このあたりの山域の特徴なのかな?
藤戸山から軽快に尾根を辿っていくと奥山谷からのコースが合流。
そこからピークを巻くように進むと、
〈9:10〉札立山分岐に到着です!札立山を経由して大福山方面へ縦走する場合は右へ。
飯盛山は正面の道へ進みます。こちらの分岐から飯盛山まではあと20分ほど。山頂までのラストスパートです!
札立山分岐から一旦下り、
下ったところで西谷寺からのコースが合流。
登り返し。
山頂付近には登山道脇に鳥居がありました。飯盛山の山頂付近にはかつて”千間寺”というお寺があったそうです。寺跡の石碑がありました。
千間寺の開基は「役の行者」とされ、修験道葛城二十八宿の第4番の行場でした。
飯盛山・千間寺の説明板。文字がかすれて読みづらい。
千間寺跡から山頂まで少し急登があり、
鉄塔をくぐると、
〈9:21〉飯盛山の山頂に到着です!!
飯盛山!385mなりー!!
飯盛山の景色
飯盛山の山頂には展望デッキがあり、北西方面の展望が抜群です♪北から順番に見ていきましょう!
まずは関西国際空港!
関西国際空港の向こう側、大阪湾の対岸には六甲山の山並みがうっすら見えました!
神戸から淡路島につながる明石海峡大橋方面。気温が高くて少し霞んでいましたが、肉眼ではうっっっすら橋が確認できました。
岬町と淡路島。大阪湾を眺めるならこのあたりの山域でもピカイチの展望だと思います♪
西側。写真では分かりづらいですが、岬町の海岸と対岸の淡路島の間に、海の中にぽっかり浮かぶ小さな島がありました。おそらく”友ヶ島”だと思います!
友ヶ島は旧日本軍の要塞施設となっていた島。
まるでラピュタの世界に入り込んだようなレンガ造りの砲台や防備衛所などの施設跡が残されていて、現在はハイキングやキャンプなどのレジャーが楽しめる無人島として人気があります!
ブログ主も、友ヶ島でキャンプがしたいなー(*´ω`*)
東側に木々の隙間から見える、紀泉アルプスの稜線。
それにしても写真がかなり赤っぽくなっちゃってる…。実は前回の「白猪山」に登った際に、知らずにカメラの色調設定が変わってしまっていたようで、気付かずに撮影していたみたいです。おそらく行動中にやらかしたっぽい。
この日の下山後にようやく気づいて、設定は元に戻せましたが、全部の写真を補正するには手間がかかっちゃうので今回はこのままで。次回から確認しながら撮影します…。
展望デッキから見た山頂広場。ベンチに座ってゆっくり休憩しよっと♪
朝ごはんは肉味噌おにぎり!ノリ忘れちゃったぜ!!
飯盛山→提灯講山→みさき公園駅(駐車場)
〈10:21〉山頂でおにぎりを食べたり、お菓子を食べたり、景色を楽しみながら1時間ほどのんびり休憩しました♪
そろそろ下山開始です!!
飯盛山からの下りは少し急。
傾斜がきつい箇所にはロープが張られています。
このあたりは赤松が多く、秋には松茸山になるようですね!10月~11月末までは登山道以外の立ち入りは禁止となります。
ぐんぐん下っていく。一旦、平坦になるあたりが鞍部の最低点。
ここから提灯講山までは登り返しとなります。
しばらく登っていると、少しザレザレとした岩場のようなコースに変化します。
このあたりで振り返ると、美しく飯盛山が一望できます!!天気も良くなったし絶好のハイキング日和ですね~(*´∀`*)
見晴らしの良い岩場をすぎると、道がなだらかになり、
再び林の中に入ったところで大きな倒木があります。
〈11:00〉この倒木があるピークが提灯講山です!!読み方は”ちょうちんこうやま”で合ってるかな?
提灯講山は今回のプランで最後のピークとなります。
提灯講山からみさき公園駅方面へ下っていきましょう。
下り始めてしばらくすると、ラストの展望ポイントがあります。ベンチがある辺り。
みさき公園の観覧車も確認できました。でも、みさき公園は今年(2020年)の3月末をもって閉園になっちゃったんですよね…(´・ω・`)
63年間も愛されてきた、みさき公園。ブログ主も子供の頃、家族で遊びに訪れた想い出があります。小学校の遠足でも訪れたので、想い出のスポットがなくなっちゃうとやっぱり寂しくなります。
麓に近づいてくると、紫陽花がたくさん咲いていました。
住宅地が見えてくるとここから急な階段を一気にくだり、
国道26号線の高架を潜ります。
高架から登り返すと、
住宅地に抜けてきました!
〈11:38〉ここが飯盛山の登山口。
あとは住宅街の道を真っ直ぐ下っていくとみさき公園駅です!
10分ほどでみさき公園駅が見えてきました!
〈11:50〉府道752号線の突き当りで、車をデポした「タイムズみさき公園前」に戻ってきました!
駅は突き当りを左へ3分ほどです。
下山後は、岬町の海岸線をお散歩しようかと考えていましたが、下山したお昼ごろには少し曇り空が広がり始めていたので、駐車場横のコンビニに立ち寄った後はそのまま自宅に帰りました。
まとめ
ということで紀泉アルプス「飯盛山」への登山でした!
飯盛山を含め、紀泉アルプス周辺は標高が500mにも満たない山域ですが、展望にも恵まれ、標高は低いながら歩きごたえは十分という印象です!
特に山頂の展望デッキからは大阪湾や淡路島、海に浮かぶ島々や空港など、絶好の展望スポットとなっています♪
コースは枝道・分岐がやや多いものの、道標はしっかり設置され赤テープも豊富!交通面のアクセスも良く、親しみやすいハイキングコースだと思います!
紀泉アルプスにはまだまだ多くのコースバリエーションがあるので、またプランを考えて登りに訪れたいと思います♪