2022年4月上旬、今回は日高富士『真妻山』に登ってきました!
『真妻山』は和歌山県の中部にある標高523mの山!日高郡の日高町と印南町の境、御坊市のすぐ東にそびえる山です!
伊都の丹生に降臨した”丹生都比売大神”が遷座の地を探し求めて、再び降臨したのが真妻山と伝えられ、この地の産土神として崇められていた山です!
日高川の河口付近から望むと、均衡のとれた美しい山容が眺められ、そのことから別名『日高富士』とも呼ばれています!!
富士型の山は展望に優れていることが多く、今回の真妻山も山頂は360度の大パノラマ!低山ながら、紀伊山地の山々や太平洋の大海原などの絶景を見渡すことができます!!
また景色だけでなく、コース内には複数の『滝』があるのも特徴!「涼みの滝」や通称「25mの滝」のほか、麓の御滝神社が御神体とする大滝など、「滝巡り」も楽しめるコースです♪
今回はそんな見どころの多い真妻山を、麓の『大滝川森林公園』を起点に周回コースで散策しました!!
和歌山県の『〇〇富士』↓
真妻山の登山コース
『真妻山』の代表的なルート
真妻山への代表的なルートは、
- 『上人道』:大滝川森林公園→徳本上人初行洞窟→山頂
- 『観音堂経由』:大滝川出合→観音堂跡→山頂
- 『松原道』:松原集落→山頂
- 『山野道』:山野集落→林道終点→山頂
などの登山コースがあります!
メインとなるのは、北側の麓にある『大滝川森林公園』を起点としたルート!
徳本上人ゆかりの『上人道』で山頂へ登り、『観音堂跡』を経由して大滝川へ下る周回プランが真妻山のモデルコースとなります!!
『大滝川森林公園』は、春はサクラ・初夏は新緑・秋は”もみじ谷”の紅葉など四季折々の自然を楽しめる人気スポットとなります!見頃の時期に合わせての山行がオススメです!
その他のルートでは、松原道・山野道と麓の集落からの登山コースがあります。
また古いガイドブックなどでは、北側からの谷筋に「フセ谷道」というコースが紹介されていました。ですが、フセ谷の登山口も、上人道との合流点も不明瞭だったので、もしかしたら廃道なのかも?
今回のプラン:「大滝川森林公園」から周回!
今回は真妻山の最もポピュラーな『大滝川森林公園』を起点とする周回ルートで散策しました!
登りはメインルートの『上人道』!
大滝川森林公園の駐車場から公園内を進み「もみじ谷」方面へ!登山口から谷筋を進むと「涼みの滝」があり、さらに展望デッキと徳本上人初行洞窟があります。
洞窟からしばらくはクサリが張られた険しい道!それを過ぎると山頂までは急登の尾根道となり、登りきれば山頂に到着です!
山頂で景色を眺めながら休憩♪
下山は東へ進み『観音堂跡』を経由します!観音堂跡から植林の樹林帯をひたすら下る!下山口の少し手前に通称「25mの滝」と呼ばれる立派な滝があります!
コースに復帰するとすぐ大滝川出合に到着!御滝神社に寄り道して駐車場に戻りました!
このプランの総距離は約6.5km!
標準コースタイムは約3時間30分です!!
〈今回のプラン!〉
- 『上人道』:駐車場(5:31)→徳本上人洞窟(5:50)→山頂(6:33)
- 『山頂で休憩』:6:33-7:29
- 『観音堂経由』:山頂→観音堂跡(7:39)→大滝川出合(8:09)→駐車場(8:43)
登山口へのアクセス・駐車場
「大滝川森林公園」の駐車場が利用できる
マイカーの場合は『大滝川森林公園』の駐車場が利用できます!!
台数は20~30台ほど駐車可能!
駐車場にはトイレもありました♪
アクセス
〈マイカーの場合〉
- 湯浅御坊道路『御坊IC] から県道25号経由で15分!
〈公共交通機関の場合〉
- JR紀勢本線「和佐駅or御坊駅」からタクシー
日高富士『真妻山』に登山!
『上人道』:大滝川森林公園→徳本上人初行洞窟→山頂
〈5:31〉それでは大滝川森林公園の駐車場から登山スタート!!
今回、かなり早い時間帯からの出発となりました。
真夜中に自宅を出発したのですが、予想よりもかなり早くに到着してしまいました…。節約のために下道で来たのに^^;
駐車場には、真妻山のマップや見どころが紹介されている案内板があります!
駐車場から登山口までは公園内の遊歩道を辿っていきます!
まだ薄暗い公園内。
イノシシの親子(゚∀゚)カワイイ!!
公園内の遊歩道には、しっかりと真妻山への道案内があります!
「もみじ谷」へ向かって進んでいけばOK!
公園内にもトイレあり!
〈5:39〉しばらく遊歩道を進み、このカーブのところで左を見ると、
吊り橋があります!この橋は「上人橋」という橋です。
本来は帰路に上人橋を渡ってここに戻ってくると、公園を起点に周回できるのですが、上人橋は老朽化のためか通行禁止になっていました!
ということで帰りは道路をそのまま駐車場まで戻ることになります!
上人橋から舗装路を進んで、もみじ谷方面へ!
このあたりの木々はサクラ!!
道脇に散った花びら!
あと1週間ほど前に来てたら満開だったかな~。
赤い橋を渡る!このあたりは「もみじ広場」!
名前の通り周辺の木々はモミジばっかり!
大滝川森林公園は紅葉スポットとしても人気!見頃は11月下旬ごろなんだそうです!!
もみじ広場からさらに奥へと進んで、木橋を渡ります!ここから地道に変わるので、ここが実質の登山口となります!
谷を登っていく!この谷が”もみじ谷”です!
この橋を渡ると、
〈5:46〉右手に見えるのが「涼みの滝」です!!
水量は多くないけど、しとしと雫が滴り落ちる美しい滝です♪
名前の通りにマイナスイオンたっぷり系の滝(゚∀゚)!!
涼みの滝からは階段の登りとなります!!
〈5:50〉少し登ると展望デッキが見えてきて、
そのすぐ奥に『徳本上人初行洞窟』があります!
江戸時代に全国を行脚して人々を救った徳本上人!生まれはこの日高町です!
この洞窟は、上人が28才の時に、麓の月照寺で出家後初めての念仏修行を行った際に、しばしば訪れ念仏を唱えた場所と言い伝えられています!!
展望デッキ!
デッキからは周辺の山々が見渡せます!!朝焼けの山(゚∀゚)!!いいお天気になりそうですね♪
初行洞窟から、しばらくの間は道が少し険しくなります!!
クサリが張られた狭い道!!ここは右側が切り立った崖となるので足元注意!!
高所恐怖症のブログ主にはけっこう怖かった((((;゚Д゚))))
このあたりは、ウバメガシやコナラなど紀州備長炭の原木となる木々が生い茂ります!!
そこから先もクサリが張られた道が続きます!!
ここは危険というよりも単純に急!!
ここを登り切ると、
尾根に合流です!!ここから山頂まではずっと尾根道!!
険しい場所は、洞窟からのほんの少しだけでした!
ここ以降は尾根伝いの歩きやすい道となります!
少し登ると、間違いやすそうな場所!
正面へ進んでしまいそうですが、ここは右側へ登る!
真妻山の登山コースは、全体を通して道標がとっても多く設置されていて、道順が明瞭です♪
ここもしっかりとテープと道標がありました!
急な上りの尾根道!!富士型の山は本当に急坂が多いですね^^;
黙々と登ると、次第に道が落ち着いてきました!
ここからしばらくは平坦な道が続きます♪
日が高くなり始め朝日が見えてきました!!朝焼けの日差しが気持ちいい♪
でも山頂の1つ前のピークに近づくと急激な登り坂に(´・ω・`)シンドイ
ピークを過ぎると一瞬だけ平坦に!ここで5分ほど休憩して息を整えました!
山頂への最後の登りもかなりの急登!!
ヒィヒィ息を切らしながら登り切ると、視界がパッと明るくなり、
〈6:33〉山頂に到着です!!
532mなりー!!
昨年に大きめの怪我をしてしまい、すっかり運動不足でメタボになってしまったブログ主。
上人道はコースの距離は短めだけど、かなり息が上がる急坂つづきで結構バテちゃいました!!
でも約1時間で登れたので、予定より早めの到着です!
山頂で休憩♪
芝生の開放的な山頂からは360度の大パノラマが広がります!!
でも霞がかってる(´・ω・`)
ということで、霞が少しでもマシになることを願って、長めに休憩することにしました!
山頂は芝生の広場となっています!
斜面にベンチが並べられ、景色を眺めながら休憩するのにピッタリな山頂でした!
西側の石垣には祠があります!こちらでは”千手観音菩薩”様が祀られています!
祠から南へ下るルートが松原道。
西へ尾根伝いに続く道が山野道です!
時間的にかなり余裕があるので、休憩しつつ朝食タイム!!
で、1時間ほど粘ってみましたが、霞がかって白づんだままでした^^;
この日は明け方ですでに10℃を超えるような暖かさで、帰りに見た道路に設置された気温計では、お昼ごろに25℃まで上がってました!
春先なのにもはや夏前の気温!!
これだけ暑かったら、こうなっちゃうか~。
空は青いんだけど、麓は白い!!
諦めて景色を見ていきましょう!
まずは北側の展望!!
これだけうっすらしていると山座の判別は難しい。遠くにうーっすら見えてる山並みが長峰山脈だと思うから、運が良ければ主峰の生石ヶ峰が遠望できそうです!ススキの名所!
続いて東側の展望!
すぐ近くにあるピークの手前に下山で経由する観音堂跡があります。
条件が揃えば、果無山脈の冷水山やその北の牛廻山、さらに南に大塔山系が眺められるほど、紀伊山地の山々を広く見渡せる山頂です!
山頂から続く山並みの奥にうっすらピークだけシルエットが確認できる山は、おそらく関西百名山の矢筈岳だと思います!
南側の展望!!
肉眼では山並みの奥にうっすらと白浜温泉あたりの海が確認できました!
西側は日高港周辺の展望!
御坊市一帯の街並みと太平洋が見渡せます!
運がよければ紀伊水道の向こう側に四国・徳島県阿南市まで遠望できるようです!
御坊市の街並み!残念ながら煙樹ヶ浜までは見えなかった。
あの辺りが日高港ですね!
天気が良すぎて、逆に遠望できないという、ちょっぴり悔しい日でした^^;
でも、久しぶりの山登りで開放的な山頂に立てて本当に気持ちよかったです♪
下山:観音堂跡→大滝川出合・御瀧神社→駐車場
〈7:29〉それではそろそろ下山しましょ!結局、丸1時間休憩してました!
東へ尾根を伝って観音堂跡へ向かいます!
山頂から少し下って、
登り返し!2~3回ほどアップダウンを繰り返して進むと、
次第に植林ゾーンに突入します!
〈7:39〉すると樹林帯の中に石垣が見えてきます!!
ここで左へ折れる道が下山路です!
石垣の中に観音堂跡があります!山頂の祠と同じタイプ!
こちらには薬師如来様が祀られています!
観音堂跡から下っていきましょう!
下山路は麓まで植林の樹林帯の中を進んでいきます!
この下り道は、少し急な箇所もありますが、全体的に一定の傾斜でとっても歩きやすかった!
しかも足元は松などの葉でふっかふか♪足腰に優しい!
しばらくのんびりと下っていくと、
小川に沿った石垣の道になりました!
おそらく植林される前は、畑や田んぼがあったんじゃないかな?
石垣の道から少し離れて一気に降ると、水が流れ落ちる音が聞こえ、右手に木々の隙間から大きな滝が見えてきます!!
その滝が通称「25mの滝」と呼ばれている滝です!
滝を横目に少し下って、ここを右戻り方面へ脇道に入ると、
〈7:59〉「25mの滝」に到着です!!
写真では伝わりづらいですが、しっかりと落差のある見事な滝でした!
これだけ立派なら名前をつけてあげてほしい!!
見上げると段になってる!!さっきの石垣の道の小川が流れ落ちる滝だと思います!
滝からコースに復帰するとすぐに小さな橋があり、
渡る川が大滝川!!
〈8:09〉ということで大滝川出合に到着です!!
すぐ先に車の駐車スペースがあります。ガイドブックでも紹介されていました!3台ほど駐車可能。
下山中にすれ違った方の車かな?
車道脇のここが登山口!
ここから大滝川森林公園へ戻りますが、その前に御滝神社へ寄り道しましょう!
〈8:13〉道路をしばらく進むと道路脇に「御滝神社」の入口があります!
御滝神社まで地味に登り坂でしんどかった^^;
名前のまま「大滝」を御神体とする御滝神社!
滝の側には祠があり不動明王が祀られています!
幅が広く高さが14mの「大滝」!!
滝壺の美しさもステキ!!滝を眺めながら少し休ませていただきました!
それでは駐車場に戻りましょう!
登山口から駐車場までは道路をそのまま歩いてきます!
お!サクラだ(゚∀゚)!
公園内のサクラはもう散っていましたが、山の桜はまだまだ見頃♪
あれが山頂かな?それとも手前のピーク?
日が差し込んで美しい大滝川!
しばらく道路を歩いてると麓の集落!!棚田のいい風景!
お!炭焼き窯だー(゚∀゚)!!
集落の途中に分岐。古くなって読めない道標があります。
ここが「フセ谷」の登山口かな?『上人道』を登っている最中も、注意して合流点を探していたのですが、全くわからなかったので、たぶん廃道になっているんじゃないかな?
登山レポも見つけられなかったです。
〈8:35〉集落を過ぎると、グラウンドが見えてきます!
本来はグラウンドの脇を抜けて、上人橋を渡れば公園内に戻ることができます。
このグラウンドの駐車場もガイドブックで紹介されていました!赤い屋根の建物はトイレです。
上人橋が通行禁止だから、そのまま道路を進むと、
公園が見えてきて、
〈8:44〉駐車場にゴール!
まだ9時前か~。事前の計画ではお昼頃に下山予定だったのに。むしろこれから登り始める時間帯やん。
駐車場に戻る途中に、軽トラのおっちゃんに「もう登ってきたんか?早すぎやろ!」って言われた!笑
御坊市のラーメン屋さんに帰りに寄りたかったのに、まだ開店前や(´・ω・`)
駐車場の案内板に山頂からの景色写真があった!
またこの景色を見に来なきゃですね♪
駐車場にミカンの無人販売所があった(゚∀゚)!!
お土産に1つ買って帰りました!和歌山県と言ったらミカン!!
帰りに日高川の河口付近から眺める真妻山!!きれいな富士型!!!
まとめ
ということで今回は日高富士『真妻山』への登山でした!
富士型の山なので、山頂への登りはややキツめでしたが、距離は短く予想よりも早いタイムで登り切ることができました!
上人洞窟から少しの間だけクサリの険しい箇所がありますが、全体的には道標も豊富でよく整備されている登山道という印象です!
360度パノラマの開放的な山頂で、条件が合えば紀伊山地の山々から太平洋まで広く眺望でき、低山ながら非常に見どころが多い山!!
コース内に美しい滝もあり、四季折々の自然を満喫しながら登れる、とっても魅力的な山でした!!
近畿周辺の「〇〇富士」!!