鈴鹿山脈「三池岳」に登山!八風キャンプ場から周回!

登山・トレッキング

2019年9月下旬、今回は鈴鹿山脈の三池岳に登ってきました!

三池岳は三重県と滋賀県の県境に位置する山。”三池”という名前から、3つの池がある山なのかな~と連想しますが、山中にある雨乞いの”御池(お菊池)”に由来する山名です。その昔、日照りによる干ばつ時に雨乞いの神事を行った「御池」が「三池」に転じてその名が付いたそうです。「御池岳」だと鈴鹿山脈に他にあるもんね。

登山道の1つで八風峠のある「八風街道」は、かつて伊勢・近江商人などの多くの人々が行き交った、三重と滋賀を繋ぐ交通の要衝。現在も当時の名残に触れることができ、御池にまつわる伝説も含めて、土地の歴史を感じるスポットがたくさんあります。

また北に竜ヶ岳、南に釈迦ヶ岳と鈴鹿山脈の県境稜線上にある山なので、それぞれへの縦走も人気があります!

今回はそんな三池岳へ、八風キャンプ場を起点とした周回ルートを歩いてきました!

三池岳の基本データ!

 

標高:971.8m

山域:鈴鹿山脈

場所:三重県菰野町、いなべ市、滋賀県東近江市

2万5000分の1地図:竜ヶ岳、御在所山

鈴鹿セブンマウンテンについてはこちら

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三池岳の登山ルート!

代表的なルート

三池岳の代表的な登山ルートは、

  • 南東尾根:八風キャンプ場→射撃場跡→お菊池→三池岳
  • 八風街道:八風キャンプ場→栗木谷→八風峠→三池岳
  • 段木尾根:八風キャンプ場→仙香山・中峠→八風峠→三池岳
  • 県境稜線北:石榑峠→三池岳
  • 県境稜線南:釈迦ヶ岳→三池岳

などのルートがあります! 

三池岳単体でピークハントする場合は、三重県側の麓にある”八風キャンプ場”を起点に登られる方が多い印象。八風キャンプ場からは釈迦ヶ岳へ通じるルートもあるので、三池岳・釈迦ヶ岳の縦走でも利用される登山口です。

竜ヶ岳方面の石榑峠から県境稜線を進むルートもあり、三池岳周辺の山との組み合わせ次第でコースバリエーションが豊富な山だと思います!

今回は八風キャンプ場から反時計回りに周回!

今回は八風キャンプ場を起点に反時計回りに周回するルートを計画

駐車場前の登山マップから八風射撃場跡方面に入り、林道を進んで南東尾根に取り付きます。急登の尾根を登り終えると、三池岳の由来になっている”お菊池”を通り過ぎ三池岳へ。下山は八風峠から八風街道を下り栗木谷方面へ進みます。

三池岳の山頂に到着した時点で予想よりもかなり時間に余裕があったので、少し計画を変更して、中峠・仙香山へも寄り道することにしました!

周回ルートの標準コースタイムは約4時間

休憩込みで5時間で計画しました!

今回のプラン!

  1. 登り:駐車場(7:07)→八風射撃場(7:10)→お菊池(8:21)→三池岳(8:36)
  2. 三池岳(8:36-9:45)→八風峠(9:51)
  3. 寄り道:中峠・仙香山(10:06)→八風峠(10:26)
  4. 八風峠→中峠分岐(10:44)→駐車場(11:30)
山旅データ!

 

天候:ガス→くもり・晴れ

距離:6.5km

行動時間:4時間23分

高低差:564m

三池岳登山口の駐車場とアクセス!

登山口に駐車スペースあり!

田光川沿いの林道を進み、八風キャンプ場の看板をスルーして林道の周辺付近まで行くと、大きな登山マップがあります!

登山マップの前から左の未舗装路へ入ると、

駐車スペースがあります!きれいに詰めれば約10台ほど駐車可能だとおもいます。

駐車スペースの前には小屋があり、中には登山計画書の用紙とポストがあります。

登山口駐車スペースの詳細!

 

台数:10台ほど

GoogleMapコード:35.077879, 136.458821 GoogleMapへ

周辺の目印:八風キャンプ場

住所:〒510-1324 三重県三重郡菰野町大字田光1823

登山口へのアクセス!

マイカーの場合は、ナビの設定を「八風キャンプ場」に設定

  • 国道306号線→八風キャンプ場

公共交通機関利用の場合は国道306号線沿いにバス停がありますが、登山口まで片道5kmほど徒歩になりますので、どちらかといえばマイカー向きだと思います!

三池岳に登山!

尾根を登り三池岳へ!八風射撃場→お菊池→三池岳

〈7:07〉それでは”登山マップ”の前から登山スタート!

左側に続く道は今回のプランの下山ルートに計画した八風街道。この登山マップを起点にぐるっと一周します。

登山マップを正面にみて右側、八風射撃場跡方面へ進みます。

スタートしてすぐに広場があります。看板などはありませんでしたが、おそらくこの広場あたりが八風射撃場の跡地だと思います。そのまま広場を突っ切って林道をしばらく進むと、

道脇に登山道が現れます。ここから山道へ。

出だしから若干きつめの登り。

しばらく登っていると、崩落している箇所がありました。

その崩落箇所を避けるように尾根に向かって登ります。尾根に登ると崩落箇所を迂回する尾根道に。

しばらくは緩やかな傾斜の尾根道ですが、植林から自然林に風景が変わり始めると、

かなり急な登りになります。途中、岩場を通過する箇所ではロープを伝って登る場面もあります。

基本的に尾根通しの一本道で迷うことはない道ですが、お菊池付近までひたすら急な登り。スタートから結構しんどい…^^;

たまにサイドが切れ落ちた道の痩せた箇所もあるので注意しながら登ります。

今回、こちらのルートを登りに選んで正解だったかも。傾斜が急で登るのは体力的にしんどいですが、このルートで下ると膝にきそう…。

見頃の時期はとっくに過ぎていますが、このルートの周りにはシャクナゲがたくさん生えていました。春ならお花も楽しめるルートなのかな~。

シャクナゲの他にも、モミジなどの紅葉がきれいな木々が多かったので、10月中頃からの秋本番にはきれいな登山ルートなんだろうな~(*´ω`*)

急登もラストスパート!短い距離でぐんぐん高度を稼いでいきます!

急登が終わると分岐がありました。この分岐は福王山という山へ抜けるルートのようですね。でも看板には”難路”と書かれているので、もしかしたら利用者の少ない荒廃したルートなのかも。

分岐からは今までの急登とは違い、ほぼ平坦な登山道になります♪

〈8:21〉道の脇には三池岳の名前の由来となっている”御池”。別名、お菊池。

このお菊池には伝説があるそうで、調べてみると”お菊”という女性の可哀想で悲しいお話でした(´・ω・`)

残念ながら池にほとんど水は無く、きれいな御池の姿は見られませんでした。梅雨などの雨が多い季節ならしっかり池に水が貯まるそうです。

お菊池から少し先のガレ。ここは写真で見ると道が細く見えて滑落の危険がありそうですが、実際に歩いてみると想像していたよりも道がしっかり広かったので危険は感じませんでした。

ガレから真正面に三池岳。こっちは三角点がある方ですね。

ガレからの景色。ここから真正面に竜ヶ岳がきれいに見れるスポットなのですが、残念ながらガスでしたorz

三角点へ登りました!一応、三池岳の山頂は県境稜線上にポイントが打たれていますが、三角点は少し外れたここにあるようですね!

山頂へ向かいます。

〈8:36〉三角点から数分で三池岳の山頂に到着です!ここで県境稜線と合流。

三池岳の山頂からは釈迦ヶ岳へ続く稜線がきれいに見えるはず!振り返ってみると…、

まぁガスだよね…(´・ω・`)

この日の天気予報は晴れマークだったのに。念の為、三池岳の麓の天気と、御在所山・藤原岳などの周辺の天気もしっかり調べてきたのになー^^;

山頂に到着するまでもっと時間がかかると思っていましたが、予想よりもかなり早い時間に到着できたので、晴れるまで待ってみることにしました!

三池岳で晴れるのを待つ!三池岳→八風峠

山頂付近にたくさんある岩の上に陣取り、晴れるのを待つ間に朝ごはん♪今回はコンビニでカレーパン。

釈迦ヶ岳方面は濃いガスですが、西側を見ると滋賀県の方は晴れてるっぽい。

遠くに見える山は、地図で見た感じだと”日本コバ”って山だと思う。東近江市が選定した”鈴鹿10座”の1つ。地図では”遠くから頂上は見分けにくい”と書かれていました。登ってみたいなー。

竜ヶ岳方面はどうかな~。と山頂の石碑付近から眺めていると、足元を小さなヘビが通過。ビックリして飛び上がりました!笑

飛び上がったブログ主に、ヘビさんもビックリして木の下に潜りました。

このヘビ、たぶんマムシです。踏まなくてよかった~^^;

たまたまこのヘビがいただけなのか、三池岳付近に多いのかはわかりませんが、休憩される時はマムシがいないか確認してから休憩して下さい!

マムシに注意しながら、景色を眺める。いなべ市方面の景色。だいぶガスもなくなってきました♪

北側、竜ヶ岳。まだ竜ヶ岳の山頂付近はガスが少し残っていました。

1時間経って、ようやく南に続く県境稜線もガスが晴れてきましたー(*´ω`*)

こちらが釈迦ヶ岳。もうすこしでガスも無くなりそうですね♪

〈9:45〉結局、三池岳の山頂で1時間以上晴れるのを待ちました。快晴にはならなかったけど、そろそろ行動再開!

八風峠に向かって県境稜線を南に進みます。下り始めは花崗岩のザレザレした登山道。それにしても滋賀県側は本当にいいお天気♪

鈴鹿の県境稜線は本当に見通しが良くて歩くのが楽しい縦走路だな~。

この尾根が登ってきた南東尾根。ここから見ても、急なところ多いね。

縦走路を小さなアップダウンを繰り返し進んでいくと、

〈9:51〉ここが八風峠。ちょうど男性3人組が休憩しておられました。この方々は滋賀県側の登山道の整備のために登ってこられたそうです!

八風峠に到着した時点でまだ10時前。まだまだかなり時間に余裕があるし、せっかく天気も良くなってきたのだから、このまま下山するのはもったいない。

県境稜線を釈迦ヶ岳方面へこのまま少し進み、中峠とその先の仙香山まで寄り道することにしました♪

仙香山へ寄り道♪八風峠から中峠・仙香山を往復!

八風峠から中峠方面へ進みます!左側に見えるピークが仙香山です!あそこまで行きます。

中峠手前に見通しの良さそうな岩場。真正面奥に見える釈迦ヶ岳にはまだガスが残ってるし、仙香山から戻ってきたらここで景色を楽しもっと♪

先程の岩場から少し下ったところが中峠。

中峠からは下山ルートの八風街道へ合流できる道がありますが、コース状態を調べていなかったので今回は利用しません。

〈10:06〉中峠のすぐ先のピークが仙香山。仙香山の山頂は木々に覆われ展望はありませんでした。

仙香山の標高は982m。今回の目的である三池岳よりほんのちょっと高い山なんですね。

帰ってから調べたのですが、この仙香山のすぐ近くには”仙香池”というきれいな池があるみたい!きちんと調べておけばよかったorz

中峠の手前の岩場からの景色♪

釈迦ヶ岳方面。ようやく釈迦ヶ岳の山頂も顔を出しましたね♪

三池岳方面。右が三角点があるピーク。真ん中のやや白っぽく開けているところが三池岳です!

この開放感のある稜線が鈴鹿山脈の魅力ですよね~♪

竜ヶ岳の山頂もガスがなくなっていました♪そこから左奥に見えるのは藤原岳です!

〈10:26〉八風峠に戻ってきました!

八風大明神の石碑と鳥居がある八風峠。かつては伊勢や近江商人が多く行き交った八風街道の要所だった峠です。

御池のお菊さんの悲劇は麓の切畑村、田光村で言い伝えられ、お菊さんの霊を鎮めるために峠に祠を建てて、毎年4月17日に八風祭りを催して来たそうです。

下山する!八風峠→栗木谷→登山口

八風峠から下山開始!

神の恵!!

栗木谷に下るまではつづら折りの下り坂。

下り途中には”坂中の地蔵”。3体のお地蔵さんが並んでおられました。

坂中の地蔵からもジグザグ下っていくと、

〈10:44〉中峠との分岐。道標には中峠へのコースは”難路”と書かれていました。中峠から適当に下ってこなくてよかったです。

分岐から少し下ると川の流れる音がどんどん大きくなってきました。

谷へ降りると、ここからは渡渉する箇所が何度もあります。

赤いペンキの道標に従って、川を渡ります。

このペンキの雰囲気といい、岩がゴロゴロしている谷の雰囲気といい、なんか御在所岳の裏道に似てる気がする。

ペンキが無い箇所は他の登山者さんが積んでくれたケルンを辿って進みます。

ブログ主もケルンを追加♪

このケルン…おっきいです…。

谷を下っていくと、砂防がある河原に出ました。このあたりは休憩するのに良いポイントだと思います♪夏なら靴を脱いで川遊びできそう(*´ω`*)

砂防の脇から下っていく。

プチ舗装路。

ん~ほんと御在所岳の裏道とそっくりな道。歩きやすさも似てる。距離の短い裏道って感じ。

水もすごい綺麗。泳ぎたい…。

沢を離れて、林道のような幅の広い道になりました。

昔の街道の名残を感じる史跡が並んでいます。

こっちにも石碑。

交通の要衝であった街道なだけあって、道もなだらか歩きやすい。

八風神社の鳥居もありました。

立派な木の足元にも石碑。

沢から離れて街道を20分ほど下るとスタート地点の駐車スペースに到着です。

〈11:30〉ということで無事下山!

まだお昼前か~。山頂で1時間以上晴れるのを待って、仙香山へも寄り道したけどそれでも予定より早い時間の下山でした。

これなら釈迦ヶ岳への縦走も考えておけばよかったかも。でも、何度でも登りに来れるし、縦走はまた次の機会の楽しみとして残しておくことにします(゚∀゚)!

まとめ

ということで今回は三池岳への周回でした!

三池岳は伝説の残る”御池(お菊池)”から、滋賀と三重を繋ぐ交通の要衝であった”八風街道”と、土地の歴史を感じるスポットが豊富。県境稜線に合流すると景色の良いポイントのたくさんあるので歩いていて楽しい山でした♪

個人的には八風キャンプ場から三池岳に登るなら、今回の反時計回りのプランの方が歩きやすいかな~という印象。南東尾根はかなりの急坂で、下山に利用すると足腰に負担が大きかもです。

どちらにしても、コースの長い山が多い鈴鹿山脈の中では、比較的短時間で登れて、しかも難易度が低く、見どころも多い山だと思います!

やっぱり鈴鹿山脈の縦走路は視界良好で歩いていて開放感が感じられていいですね♪次は三池岳から周辺の山を絡めた縦走を計画してみようと思います♪

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