2020年7月下旬、今回は明神山に登ってきました!
明神山は奈良県北葛城郡王寺町にある標高274mの山。金剛山地の北端に位置する小さな里山です。生駒山地の南端?かも。
住宅地から近い低山ではありますが、山頂からの景色は「奈良県景観遺産」にも登録されており、山頂に設けられた展望デッキからは大阪側・奈良側ともに広く見渡すことができます!
それでいて、麓から1時間足らずで気軽に登れるのも魅力!自然公園内にハイキングコース整備され、お散歩感覚で気軽に登ることができます!
今年の梅雨は7月後半に入ってもまだまだ終わりが見えずに長引いていますが、この日は朝起きてみると突然の晴れ!天気予報は傘マークだったのに…^^;
せっかくのいい天気だから山へ行こう!と朝から情報を集めて、短時間で登れる明神山へ出かけました♪
標高:273.6m
場所:奈良県北葛城郡王寺町・大阪府柏原市
山地:金剛山地
2万5000分の1図:大和高田
『生駒山地』の登山コースについてまとめました↓
明神山の登山・ハイキングコース
代表的なコース
- 明神山参道コース:畠田駅→登山口→山頂 メイン!
- お塚道:畠田駅→瀧不動院→山頂
- へんろ道:畠田駅→瀧不動院→山頂
- 三郷駅→西蓮寺(藤井)→山頂
- 三室山経由:〈三郷駅〉→三室山→山頂
- 河内堅上駅→山頂
などなど多くのハイキングコースがあります。
畠田駅・三郷駅・河内堅上駅と周辺に3つも駅があり、非常にアクセスも良い山だという印象です!麓は住宅地ですので、バスでのアクセスも良い!
メインコースである明神山参道コースは、山頂まで舗装されたコースとなり、コースタイムも登りで約40分ほど!ハイキングというよりはウォーキングに近いようなコースです♪
今回のプラン
今回は登り「明神山参道コース」下り「へんろ道」で周回する計画を立てました!
東麓にある明神山の専用駐車場を出発しメインである参道コース登ります。なだらかな舗装路をのんびり進み、明神山の山頂へ!
山頂の展望デッキから周辺の景色を楽しみながらのんびり休憩♪
下山は少し変化が欲しかったので、役行者ゆかりの”瀧不動院”へ下る「へんろ道」を選択。麓に降りると「尼寺廃寺跡」へ少し寄り道し、スタート地点の駐車場へ戻りました!
このプランでの標準コースタイムは約3時間!
休憩時間を考慮して、3時間30分で計画しました!
今回のプラン!
- 参道コース:駐車場(9:34)→山頂(10:05)
- 山頂で休憩:(~10:37)
- へんろ道:山頂→瀧不動院(11:04)→尼寺廃寺跡(11:33)→駐車場(11:47)
天候:晴れ
距離:6km
活動時間:2:13
登山口の駐車場とアクセス
麓に「明神山自然の森」専用駐車場あり
王寺町側(東麓・畠田側)には、明神山の専用駐車場があります!こちらの駐車場は住宅地にあるスーパーの駐車場でもあります。
駐車料金は無料!19時まで利用できるのでマイカーでのアクセスに便利です!
注意点としては、利用時間が9:00~なので早朝スタートの場合は利用できません。ですが明神山はコースタイムが短い為、特に問題ないかな~と思います♪
アクセス
マイカーの場合
- 「明神山駐車場」にナビをセット
- 西名阪自動車道「香芝IC」から約5分!
- 「王寺ニュータウン入口」交差点を左折
公共交通機関の場合
- JR「王寺駅」から奈良交通バス「明神四丁目」下車
- 王寺町側:JR畠田駅
- 三郷町側:JR三郷駅
- 柏原市側:JR河内堅上駅
明神山に登山
明神山参道コース:駐車所→山頂
〈9:34〉それでは駐車場から登山スタート!
住宅地を進み「スーパーヤオヒコ」の前でT字の交差点を左へ曲がります。
すると明神山登山口の鳥居があります。住宅街のど真ん中に大きな鳥居があるって珍しい!
道路の反対側からなら、鳥居を撮影しやすかっただろうけど、スーパーの前で渡っちゃった^^;
ここから山頂までは”1.87km”しかないようですね。山頂までの標高差もあまり大きくないので、かなりなだらかなコースになります。
住宅街を登っていく。生活道なのでお静かに!
鳥居を振り返る。
”明神山参道”の石碑。
鉄塔を目指してまっすぐ登っていくと、
突き当りが登山口となります。
ハイキング用の杖。
それにしても、今年は外出自粛後から長引く梅雨で、なかなか思うような外出ができないシーズンですね。
かなり蒸し暑い日でしたが、久しぶりに晴れてくれて日差しが気持ちいい♪はやく梅雨明けしてくれないかな~。
車止めゲートを通過。
ひまわりの小さいやつ。夏やな~(^O^)
山頂まで1.4km。
美しい柄のチョウチョ。紺色っぽい青の羽に白い斑点。なんて名前のチョウチョだろう?
今回は山頂まで舗装路なのでランニングシューズで登りました。
あと1km!
1kmの看板を過ぎたあたりで、右側からコースが合流します。
このコースが三郷駅からのハイキングコース。
三郷駅からスタートする場合、明神山の北にある三室山に寄り道してから登るのも楽しそう。どちらもコースタイムが短いから、単体だと物足りないかもだけど、短時間で二山登れるならより充実しそうですね♪
ほんと歩きやすいコース♪
地元の方々も軽装のウォーキング装備で歩いておられました!麓の方々のお散歩コースなのかもですね!
山頂まであと500mほどのところで、左手に山道があります。この道が今回下山ルートに計画した”へんろ道”の分岐になります。
へんろ道の分岐すぐ、山頂の手前には展望台。
こちらからは北側の展望が開けます!目の前に見える山の斜面が”亀の瀬地区”。
展望台にある看板には亀の瀬地区の”地すべり対策”についての説明がされていました!
またここからは信貴山や生駒山も眺められますが、山頂の展望デッキからの方がきれいに眺められるので後ほどご紹介します。
山頂まであと200m!ラストスパート!
この参道コースは登山口から山頂まで急な箇所は全くありませんでした!!ほぼ一定のなだらかな登り坂で、息が切れるようなこともなくのんびり歩けます♪
ほんとウォーキングの延長のようなコースでした!!
ということで山頂が見えてきました!!
金のプレート「永遠の愛を誓う 明神山」
明神山は昨年(2019)に「恋人の聖地プロジェクト」により、”プロポーズにふさわしいロマンティックな場所”として認定されました!
昨年の山の日に近い8月7日に銘板除幕式を執り行うイベントが開催されたみたいです!
明神山の山頂にある水神社の鳥居。
〈10:05〉鳥居を潜って山頂に到着です!登山口から30分ほどでした!
明神山の山名板。
”西山の明神さん”ともいわれる山頂の水神社。
明神山の山中には古くから大和と河内を結ぶ道があり送迎越といわれていました。
山頂の展望デッキ!!若干霞がかっているものの、久しぶりにスッキリ晴れたいいお天気♪
恋人たちが永遠の愛を誓う場所として、『誓いのテラス SORANI』という名のデッキに、「悠久の鐘」が設置されています。
この展望デッキからは東大寺・興福寺・法隆寺をはじめ5つの世界遺産を眺めることができます!
ブラタモリのロケでタモリさんが来られていたみたいです(゚∀゚)!!
山頂の展望デッキからの景観
それでは明神山からの景色を眺めていきましょう!
明神山の山頂は「十国国見台」と呼ばれるほど展望の優れた場所。
河内国や大和国をはじめ、明神山から眺められる範囲は旧国名で十カ国にもおよびます!
まずは北側の展望デッキからの展望!!
デッキには展望台から眺められる周辺の山や史跡などなど、写真の看板で解説されています!
まずは大阪側から。
大阪の市街地。この日はやや霞んでいますが、運が良ければさらに神戸市街から明石海峡大橋、淡路島まで望むことができます!
あべのハルカスも見えました!天候次第でその奥に六甲山も眺めることができます。
北側の生駒山地。
この明神山が金剛山地と生駒山地の境でもあります。
高安山から信貴山、一番奥に生駒山まで眺望できました!
生駒山地から奈良盆地方面。盆地内に浮かぶ丘陵地は、麓に法隆寺、山内に松尾寺や矢田寺がある”矢田丘陵”です。
法隆寺はうっすらと建物が見えました。この日は見えませんでしたが、その奥には東大寺や興福寺も眺めることができます。
デッキにある望遠鏡を覗いてみましょう♪
次は南側の展望デッキからの展望!
南にまっすぐ続く金剛山地!この角度から眺めるのは初めてでした♪
目の前に二上山。その奥に大和葛城山。少し右にずれて主峰の金剛山が並んでいます。ダイトレの稜線を一直線に眺められます!
南西側にうっすらシルエットだけみえる岩湧山。
奈良盆地の南側。盆地内にみえる3つの山が大和三山(耳成山・香久山・畝傍山)です!
奥には多武峰の音羽三山から龍門岳まで眺められました!
気温が高くなりすぎて、天気の割に遠くまで眺められませんでしたが、南側には大峰山脈の山々から、大台ケ原まで眺められるそうですよ!
展望デッキの下はテラス席になっています!日陰でゆっくり休憩することにしました。
テラス席には手動で広げられる屋根(写真の緑色の屋根)もあり、のんびり休憩するのにうってつけ!
久々の陽気に30分ほど休憩している間にも多くの方が登ってこられました。
マッチョなおじいさんが筋トレしてた!おそらく毎日のように歩きに来られている方も多いんじゃないかな~。
へんろ道:山頂→瀧不動院→尼寺廃寺跡→駐車所
〈10:37〉それでは景色を見納めして下山スタート!
一旦、へんろ道の分岐まで下ってきました。
ここから瀧不動院まで”へんろ道”を辿っていきます。
コースに入ってしばらくは穏やかな登山道。
テープを辿りながら進んでいきます。
なんだろうコレ?中身が見えちゃってるよー!
しばらくは穏やかな道でしたが、次第に倒木が目立つようになってきました…。
しかも蜘蛛の巣が顔に引っかかる(´・ω・`)
枝を拾って蜘蛛の巣を払いながら進んでいきます。
途中で急勾配の下り。ロープが張られていました。
デビルにゃん(=^・^=)
さっきの中身が見えちゃってるヤツもデビルマンのキャラなのかな?
デビルマンってラストがかなり怖かった記憶があります。個人的にトラウマ級のラストシーン。
たしか数年前にアニメのリメイク版を観たけれど、最後は怖くて観れませんでした…。原作の漫画版も、永井豪先生の劇画調の絵柄も相まってめちゃめちゃ怖かった。
デビルマンの看板からは、さらに道が荒れてきます。
崩れかけの細い道だったり、
もう道が完全に草薮で埋まってしまっている道だったりでかなり荒れた道になってきました。
おそらくこの”へんろ道”はかなり利用者が少ない道なんだと思います。
草薮をかき分けて道を進むと沢沿いに出てきました。ここから沢沿いを進み何度か渡渉しながら下っていきます。
ここを対岸に渡って沢を離れる。
すると石碑がある場所に抜けてきました!
石碑。この石碑の場所で”お塚道”と合流します。
お塚道と合流してからはしっかり整備された道になりました。このあたりに設置されている道標などを見るに、たぶんお塚道の方が歩きやすい道なんじゃないかな?
石碑から下ってくるとお地蔵さん。
〈11:04〉ということで、ここが瀧不動院です!
道標などには”雲門寺瀧不動院”と書かれていましたが、雲門寺はすでに廃寺となっているそうです。調べてみましたがあまり情報がなく、どういったお寺なのかはよくわかりませんでした。
”役行者旧跡”とも書かれていたので、和泉山脈~金剛山地にかけての葛城修験の史跡とかと関係があるのかな?
こちらがご本堂。
帰ってから調べてわかったのですが、こちらの瀧不動院には落差10m級の滝があったようです。見逃したー^^;
瀧不動院からさらに下り、
参道を進むと、
麓へ降り、民家が見えてきました!
そのまま辿っていくと大きな道へ。この道をそのまま東へ進み国道168号線に出るのが畠田駅への道順ではわかりやすいですが、
今回は駐車場に戻るので途中の脇道から集落内へ進みます。
道順は集落内なので少し複雑ですが、「尼寺厨神社」を目印にするとわかりやすいと思います!
尼寺厨神社の境内。
神社すぐにある分岐。ここを左へ進んだほうが駐車場には近道ですが、右へ下ると「尼寺廃寺跡」の史跡があるようだったので少し寄り道。
〈11:33〉尼寺廃寺跡。現在は公園となっています。
古くから尼寺の集落内では古瓦が表採されることが知られており、北は尼寺北廃寺、南は尼寺南廃寺と呼ばれていました。このうち、尼寺北廃寺は発掘調査によって7世紀後半に造営された、北に金堂、南に塔を配置し、それらを回廊で囲んだ東に中門を設けた、東面する法隆寺式伽藍配置であったことがわかりました。現存するものとしては全国最大の塔心礎とともに、耳環などの舎利荘厳具(市指定文化財)もみつかりました。周辺には平野古墳群や平野窯跡群もあり、7世紀代の古墳と寺院、窯跡が近接して存在する数少ない地域です。そのため、古代における葛城地域の様相を考える上で重要な寺院として位置づけられています。
出典:香芝市ホームページ
尼寺廃寺跡から駐車場へは、公園横のこの道を戻ればまっすぐ!
炎天下の中、途中の自動販売機で買った冷たいスポーツドリンクを飲みつつ戻りました。
〈11:47〉ということで無事駐車場へ戻ってきました!
短い山行でしたが、久しぶりによく晴れた気持ちのいい山歩きが楽しめました♪
まとめ
ということで今回は明神山への登山でした!
明神山は低山ながら、大阪・奈良を一望する展望台で予想以上に魅力的なハイキングが楽しめました!
メインコースである「明神山参道コース」は山頂までしっかり整備された舗装路となり、またコースタイムも短めなので、誰でも安心してハイキングを楽しむことができます!
下山路に設定した「へんろ道」も本来なら問題ないハイキングコースだと思いますが、倒木や草で道が塞がれている箇所もあり、荒れたハイキングコース特有の歩きづらさがありました。現状ではあまりオススメできるコースではないという印象です。
単純に参道コースをピストンするなら、普段のウォーキングやお散歩の延長として親しみやすい山だと思います♪
今回は、予報ハズレの急な計画・山行でしたが、久しぶりに気持ちの良い晴れ間の中、景色を存分に楽しむことができました!!