2020年4月中旬に、熊野古道中辺路「那智大社→本宮大社」を1泊2日で歩いてきました!
この記事は、熊野古道旅2日目後半の「那智駅(補陀洛山寺)~大門坂入口」の様子です!
今回、那智~本宮まで熊野古道を歩くにあたって、1日目の行程・駐車場の関係でスタート地点を「大門坂駐車場」としました!
本来なら、「那智駅」をスタート地点に設定して、熊野古道を熊野本宮大社まで歩くのがベストな計画だったのですが、体力面も考慮して1日目「大門坂・大雲取越」2日目前半「小雲取越」で本宮を目指しました!
ここからは、本宮到達後にバスで那智駅へ向かい、そこからデポしていた車を回収に向かう、今回の旅の補完記事になります!
熊野古道旅1日目の記事はこちら↓
2日目前半はこちら↓
中辺路のおすすめコースについてまとめました↓
熊野古道中辺路「那智駅→大門坂入口」のマップ
本宮大社に到着後、バスで那智駅へ戻りました!
那智駅~大門坂入口への道のりは、熊野三山詣の最終目的地「熊野那智大社」へ向かう仕上げのコースとなります!
那智駅からスタートし、道路を横断すると真正面に九十九王子の1つ「浜の宮王子」があります。浜の宮王子のお社のすぐ横にはこのコース最大の見所となる世界遺産「補陀洛山寺」。
補陀洛山寺へ参拝後は、熊野川沿いを遡り熊野那智大社を目指します。コースは殆どが道路沿いの歩道や集落内の舗装路ですが、北条政子を祀る「尼将軍供養塔」付近は地道のコースとなり、熊野古道らしい石畳も少しだけ垣間見ることができます!
尼将軍供養塔から”ふだらく霊園”を抜けて集落に降りると、大門坂へ続く一本道になります。途中に「市野々王子」へ参り、大門坂入口(駐車場)へ!
目的地が熊野那智大社・那智大滝の場合は、そのまま「大門坂」の記事へ続けて読んでいただければと思います。
「那智駅~大門坂~那智大社」で1つのコースと考えれば、日帰りで熊野古道を歩くに非常に魅力的なコースとなります♪
- 那智駅→大門坂入口までの標準コースタイムは約2時間30分!
- 大門坂・那智大滝を組み合わせると約4時間20分のコースです!
山行データ
- 那智駅(15:13)→補陀洛山寺(15:19)→尼将軍供養塔(16:08)
- 市野々王子(16:24)→大門坂入口・駐車場(16:44)
天候:晴れ
距離:5.3km
活動時間:1時間31分
那智駅(補陀洛山寺)→大門坂入口(駐車場)
那智駅→補陀洛山寺→尼将軍供養塔
〈15:00〉バスで本宮→新宮→那智と移動して那智駅に到着しました!
バスを1本逃しちゃって、本宮で1時間30分ほど足止めをくらいましたが、幸いバスの乗換えがスムーズにできたので、予想よりも早めの時間帯に那智駅へ戻ることができました♪
JR那智駅の駅前は「世界遺産情報センター」や「産地直売所」がある道の駅になっています!お風呂もあるよ(*´∀`*)!
世界遺産情報センターに少し立ち寄る♪
2日間で歩いたコースやこれから向かう補陀洛山寺の情報収集♪
情報満載の無料パンフレットなども配布されているので熊野古道を歩く前に立ち寄るといいですよ!
駅前の農産物直売所。
JR那智駅の前には「中村覚之助」さんの石碑。那智勝浦町は日本の現代サッカーの起原とされる中村覚之助さんの出生地です!
これから向かう大門坂駐車場には、なでしこJAPANがW杯で優勝した際の記念モニュメントもあります。
日本サッカー協会のシンボルマークも「ヤタガラス」だし、和歌山県熊野エリアと日本サッカーには深い結び付きがあるんですね(*´ω`*)
那智駅から海水浴に出られるみたいなのでちょっと寄り道♪
海と砂浜だー(゚∀゚)!
駅の裏側がそのまま海水浴場と公園になっているんですね!いいな~泳ぎ放題やん。
〈15:13〉では那智駅からスタートしましょう!那智駅から真正面に進みます!
押しボタン信号の横断歩道を渡る。道路を横断して奥に見える鳥居へ。
ここが九十九王子の1つ「浜の宮王子」です!鳥居横の大きな木は「浜ノ宮の大楠」。樹齢約800年の巨樹です。
ちなみに、見切れていますが写真右側の道が新宮から続く中辺路のコースです。
追記:新宮・速玉大社から那智駅まで歩きました!
浜の宮王子の石碑と説明板。
石碑にはヤタガラスが刻まれています。
〈15:19〉浜の宮王子の境内と繋がる隣には世界遺産「補陀洛山寺」
補陀落渡海の拠点となったことで知られる古寺です。
補陀落渡海とは、南海の彼方にあると信じられた観音浄土・補陀落を目指し、那智の浜から小舟で船出した捨身行の一種。
補陀洛山寺の境内には渡海船の復元模型が展示されています。屋形の四方に鳥居が付けられている船。
補陀洛山寺にお参りをして、境内から道路へ出て先へ進みましょう!
基本的には那智山へ繋がる県道46号線沿いを進みますが、たまに集落内の道へ逸れて進みます。ここは右側の道へ。熊野古道の道標が設置されているので、道順はわかりやすいと思います。
すぐに県道46号線へ合流。
麓から見る那智山と麓の集落。
また集落内の道へ。
”熊野古道”の標識が豊富です♪
まっすぐ抜けてまたまた県道46号線へ。
那智川沿いの歩道を進みます。
お!無人販売所!野菜が売ってる♪
スナップえんどう買っちゃった(*´ω`*)
那智山まで7kmの表示!大門坂入口まではあと4kmぐらいです。
県道46号線進んでいると、”井関”の集落あたりに「尼将軍供養塔」への道案内がされています。横断歩道を渡って正面の小道へ。
熊野古道「曼荼羅(まんだら)のみち」の石碑が目印です!
中世に”熊野詣”が庶民に広まったのは、熊野三山の本願所(修道寺院)に属する「熊野比丘尼」と呼ばれる女性の布教活動が大きく影響しました。
その女性が布教活動に用いたのが「那智参詣曼荼羅」という泥絵具でカラフルに描かれた那智山の案内図です。
絵画には熊野の信仰にまつわる伝承がたくさん盛り込まれていて、それを絵解きして伝えることで、人々の関心が集まり熊野詣が広く知られるようになりました。
県道を渡って集落内の道を進み、
足元に書かれた熊野古道の案内に従ってここを左へ。
すると小さな川と橋があります。この川の石垣に沿って進みます。
川の縁を歩く♪これがコースってちょっとおもしろい(*´∀`*)
ツツジもきれいに咲いてる♪春やな~。
ここは階段じゃなくて左の小さな道へ入ります。
すると木橋が続く山道へ。この木橋は意外にも滑りにくく、濡れいてる箇所も安心して歩くことができました。
今回のコースだとここから尼将軍供養塔付近までが唯一の地道コースとなります。そろそろ夕方だから日が差し込んで美しく古道を照らしていました♪
このあたりは足元が濡れているので、サンダルとかだと少し滑りやすいと思います。履きなれたスニーカーなどであれば問題ないかな?
竹やぶを抜けていく。結構竹が倒れてる。
倒れた竹をかわすように木橋を渡っていく。
細い道。
でも石畳になってる(゚∀゚)!熊野古道らしい!!
軽く登ったり、下ったりしながらしばらく進むと、広場のような場所に出てきました!
〈16:08〉ここが荷坂峠の「尼将軍供養塔」です!
”尼将軍”って北条政子のことですよね。
尼将軍供養塔の説明板。
青岸渡寺の古文書には、ここ以外にも、佐野・浜の宮・那智山の計4箇所に建てられているみたいですね。
市野々王子→大門坂入口(駐車場)
尼将軍供養塔から先へ進んでいきましょう!
石畳が日に照らされて綺麗だ(*´∀`*)
尼将軍供養塔から数分で開けた場所に出てきました!
ここは”ふだらく霊園”というお墓です。霊園内にコースが続くのも珍しい(゚∀゚)
霊園から麓の街並み♪
霊園から道沿いに下ってくると、集落内の道に突き当たります。ここを右へ。
こっち側には”尼将軍参道碑入口”の大きな石碑が建てられていました。
あとはこの道をまっすぐ進めば大門坂入口に繋がっています。
石垣の畑。のどかな風景~。
お!自動販売機!熊野古道を歩く方にとっての回復ポイント!なんかRPGゲームみたい。
〈16:24〉小学校の手前に九十九王子の1つ「市野々王子」。
大門坂内に最後の「多富気王子」があるからここは98番目かな?
市野々王子の石碑と説明板。
市野々王子神社の境内。貢米を保管した郷倉跡があります。境内にはおそらく”カエデ”の木もあったので秋の紅葉が綺麗なスポットだと思います♪
市野々王子のすぐ先にある石垣に囲まれた「お杉社」
このお社には天照大神が姿を表したという「影向石」があります。
お杉社の説明板。
この石が「影向石」。しめ縄が巻かれていました。
大門坂入口までラストスパート!
こんなところにポツンと自動販売機。
民家の軒先に白いツツジ♪
この橋を渡ると大門坂入口はもうすぐ!
左手に大門坂駐車場が見えてきました!
〈16:24〉ということで県道と交差する大門坂入口に到着です!左が駐車場。
県道を渡って向かい側に大門坂の石碑が見えます!
那智駅→熊野那智大社へ歩く場合は、引き続き「大門坂」の記事へ進んでいただければと思います↓
ということで大門坂駐車場に到着!2日間の熊野古道旅はここでゴールです!!!
楽しかったけど、疲れたー!!!
まとめ
ということで熊野古道中辺路「那智→本宮」の補完用記事、2日目後半「那智駅→大門坂入口」編でした!
那智駅(補陀洛山寺)→那智山→小口→熊野本宮大社をつなぐ中辺路が完走できました!
本宮大社に到着したときも達成感がありましたが、特にスタート地点の大門坂駐車場にたどり着いた時は、やりきった感がこみ上げてきて、今回の旅の楽しさ・充実感が蘇り、改めて熊野古道の魅力に感動しました!
現在は、新型コロナの影響でなかなか外出はできない情勢ですが、また時間をおいて熊野古道を歩いてみたいと思います♪
1泊2日の熊野古道旅はこれで完結!最後まで読んでいただきありがとうございました!
中辺路のおすすめコースについてまとめました↓