2020年3月上旬、今回は尼ヶ岳に登ってきました!
尼ヶ岳は三重県伊賀市と津市の境にある山。布引山地南端の独立峰で、曽爾高原のすぐ東にある山です。
曽爾高原周辺の倶留尊山・兜岳・鎧岳と続く室生火山群の一座となっており、火山形成後の侵食作用を受けて形成された山で、山の形が美しい富士山型になっていることから別名「伊賀富士」の愛称で親しまれています。
円錐形の山容と伊賀の中心地である上野や名張周辺の山の中で最も標高が高いという特徴があり、山頂からの展望がとっても良い山として人気があります♪
登山としては、特にすぐ南隣の”大洞山”から縦走される方が多いという印象です。
ブログ主も、大洞山と併せて何度か縦走したことがありますが、今回は縦走ではなく、まだ歩いたことのない北側(伊賀市側)の高尾ルートで登ってきました!
標高:957m
山域:布引山地(伊賀市・津市の境)
2万5000分の1図:倶留尊山・阿保
その他:関西百名山
近畿周辺のその他の〇〇富士はこちら↓
布引山地の登山コースをまとめました↓
尼ヶ岳の登山ルート
代表的なルート
- 高尾ルート:高尾登山口→木の小橋→尼ヶ岳
- 高尾ルート(桜峠):高尾登山口→桜峠→尼ヶ岳
- 高尾ルート(富士見峠):高尾登山口→富士見峠→尼ヶ岳
- 太郎生ルート:下太郎生バス停→富士見峠→尼ヶ岳
- 倉骨峠ルート:(大洞山)→倉骨峠→尼ヶ岳
などの登山ルートがあります!
単体での登山の場合は、マイカーでは北側の高尾登山口からの高尾ルート、公共交通機関利用ではバス利用で西側の太郎生地区からのルートが人気があります!
尼ヶ岳は大洞山のすぐ北にある山なので、倉骨峠や三多気から2山を縦走する方が多い印象です!
大洞山にも複数の登山ルートがあり、組み合わせることでバリエーション豊富な山歩きが楽しめる山だと思います♪
今回のプラン
今回は山の北側、高尾登山口から周回ルートで尼ヶ岳を目指します!
高尾登山口から東海自然歩道を進み、木の小橋がある分岐から階段の多いメインルートを登ります。
下山は山頂から西に進み富士見峠へ。林道を下って木の小橋へ戻り、高尾登山口へ下山しました。
このプランでの標準コースタイムは約3時間!
休憩込みで4時間で計画しました!
今回のプラン!
- 高尾登山口(7:44)→木の小橋(7:56)→尼ヶ岳(8:38)
- 山頂で休憩(8:38-9:11)
- 尼ヶ岳→富士見峠(9:39)→高尾登山口(10:08)
天候:くもり
活動時間:2時間26分
距離:5.0km
登山口の駐車場とアクセス
高尾登山口に駐車場あり
山の北側(伊賀市側)の高尾登山口には無料の駐車場があります!
場所は伊賀青山町阿保から県道39号線(青山美杉線)を南に進み、桜峠手前の分岐にある高尾浄水場の横。
高尾ルートは、39号線沿いの「高尾バス停」から少し距離があるので、どちらかと言えばマイカー向きだと思います。バス停から駐車場まで徒歩50分。
駐車場には登山マップの看板とトイレがあります。
Google Mapの場合は「尼ヶ岳 高尾ルート登山口」にナビをセットしてください。
高尾登山口へのアクセス
マイカーの場合
- 伊賀市から:青山町駅→県道39号線
- 名張市から:国道165号線→県道691→39号線
公共交通機関利用の場合
- 近鉄「青山町駅」から青山行政バス「高尾線」
- 終点「高尾」から徒歩50分で登山口
バス利用の場合は、高尾ルートより津市美杉町の”太郎生”地区からのルートがアクセスしやすいと思います。
下太郎生バス停:近鉄「名張駅」から三重交通バス「奥津駅前方面」
尼ヶ岳に登山
高尾登山口→木の小橋→尼ヶ岳
〈7:44〉それでは高尾登山口から登山スタート!
浄水場の前の林道を進みます。
ススキがたくさん生えてる林道脇。秋の見頃の時期は楽しく歩けそうです♪
林道をしばらく進むと分岐がありますが、右は作業林道。
分岐にはしっかりと道標が設置されています。コース内は全体的に道標は豊富だった印象で、作業用の小道は多いけど特に道に迷いそうな箇所はありませんでした。
〈7:56〉林道をどんどん進んでいくと、木の小橋がありました!この橋を渡ると高尾ルートのメインルートになります。
登山地図やガイドブックなどではこの小橋を登山口として紹介されている場合が多いです。
渡らず真っ直ぐ進むと富士見峠経由のルート。今回の計画はこの小橋を起点に周回するプランになります。
メインルートはここから1.4kmと距離は短いみたいですね。でもかなり階段が多いルートらしい…(´・ω・`)
傾斜もキツイ階段だから「階段地獄」って紹介されている方もおられました^^;
ではでは登っていきましょう!登り始めは”ハイキング”って感じののんびりした登山道です。
樹林帯をほぼ平坦な道が続きます。
木漏れ日(*´∀`*)尼ヶ岳はとっても景色のいい山なので、晴れてくれればいいな~♪予報では晴れマークになっていたので期待しましょう!
樹林帯を進んでいると右脇に何やら道標がありました。
”生活環境保全林周遊路”?マップで確認してみましたが、このルートは載っていませんでした。
駐車場にあった登山マップでは尼ヶ岳の中腹あたりは「尼ヶ岳山麓森林公園」となっていたので、公園の遊歩道かな?
でも踏み跡がなく、倒木と笹で埋まっていました。
平坦な道がやや登り始めた頃、左手からルートが合流します。この合流してきた道が”桜峠”を経由するルートです。
一口に高尾ルートと言っても、バリエーションが豊富なんですね。
ここまでは穏やかで歩きやすいコースでしたが、
中腹あたりに差し掛かる頃から、次第に階段が増えてきます。
ん~見るからにキツそうだぞ(;´∀`)やっぱり富士山型の山は山頂に近づくにつれて傾斜が急ですね。
登り終えるとベンチとテーブルがありました。ちょっと休憩♪
再び登り始めると長ーい階段。階段地獄…納得…。
階段脇で息を整えていると、トレランのお兄さんが颯爽と駆け抜けて行かれました。トレーニングにも良いコースなのかな?かなり体力が付きそうです。
ほんとすごい傾斜の階段。春っぽい陽気になってきたので、かなり汗をかき始めました。
山頂の手前にもベンチ。ここから山頂まではあと200m!!
このベンチから山頂の西側に半周の巻道があります。
もうひと踏ん張り!階段の多さもそうだけど、一歩一歩しっかり跨いで登らなくちゃならない階段なので、結構辛い…^^;
山頂直下の階段はやや崩れている箇所も多い印象でした。風が抜けやすいからかな?
登りは良いけど、下りでは足を引っ掛けないように注意が必要だと思います。
ようやく終わりが見えてきた(゚∀゚)!!
登り終えると広々とした草原!!
〈8:38〉ということで尼ヶ岳の山頂に到着です!!
距離は短かったので、コースタイムは早かったですが、階段がかなり辛くて息がめっちゃあがりました。階段を避けるためにこのルートを下山に利用される方が多いのも納得です。※今回の計画の逆プラン
ん~予報では晴れだったけど、ちょっと曇ってる(´・ω・`)気温は高いですが、山頂付近は風が強めだったので少し肌寒い…。
山頂からの景色
では階段地獄から開放されて、ご褒美の展望を楽しみましょう!!
真正面には麓の伊賀市上野や名張周辺の市街地が見渡せます♪
南西方面には曽爾の山々。写真の一番奥(左)が古光山・後古光山の山塊。そこから右の2つのピークが、曽爾高原から登る二本ボソと倶留尊山です。
倶留尊山越しにうっすら見えているのは住塚山・国見山あたりかな?
曽爾村の登山コースについてはこちら↓
すぐ南には大洞山。大洞山もすごく景色の良い山です。景色もいいけど、東海自然歩道の苔むした石畳は必見!
ちなみに大洞山と尼ヶ岳の間にある”倉骨峠”は映画「Wood JOB」のラストシーンのロケ地になりました。倉骨峠には駐車場もあり2山の縦走にも便利な峠です♪
どちらの山も関西百名山に選出されているので、1日で手軽に2コ登れる♪
北側は布引山地の山々。
風車がうっすら見えるからあの辺は青山高原ですね。
ということはその東側のあの山が経ヶ峰かな?
伊勢湾方面の展望。
晴れ予報だったのに、曇ってきた…。天気が良ければかなり景色の良い山だけど、もしかしたら時間帯間違えたかも^^;
天気が良ければ、対岸の名古屋あたりまで見渡せる山です。南側も三峰山や高見山などの高見山地から、条件が揃えば、池木小屋山や大台ケ原まで見渡せるようですよ!
山頂にある展望マップは雨でカピカピになって何が何やら!笑
もっといい天気だと思ってたんだけどな~。ちょっと風が強いけど、晴れてくれるのを期待してしばらく待ってみることにしました。
晴れるのを待っている間に朝ごはんタイム♪
尼ヶ岳→富士見峠→高尾登山口
結局、30分ほど待ってみましたが、一向に晴れる気配はありませんでした。残念。
西の遠くの方は晴れてるっぽいんだけど、このあたりが晴れるにはまだまだ時間がかかるっぽいですね。
〈9:11〉ということで今回は諦めて下山開始です!山頂から西側の真正面にある階段を下っていきます。
下山も高尾登山口へ戻りますが、ピストンだと味気ないので富士見峠を経由して下ります。
山頂から階段を降ると、山腹を半周する登山道が交差します。富士見峠はこのまま真っ直ぐ。
この山腹の道は東京の「高尾国定公園」から大阪の「箕面国定公園」を繋ぐ”東海自然歩道”の一部になります。
階段をどんどん下っていく。こっちのコースも階段多い。
崩れている箇所もあります。傾斜も急だしゆっくり慎重に。
階段ゾーンを抜けると、大きな看板がありました。
この看板は尼ヶ岳山麓森林公園の遊歩道のマップでした。
この道が桜峠分岐の手前にあった道標と繋がってるのかな?踏み跡がはっきりしていなかったので、散策はやめといた方がいいかも。
この富士見峠経由のコースは登山地図などであまり紹介されていないことが多いですが、道標はしっかり設置されているので、全く問題なく歩きやすいルートでした。
国土地理院の地形図に記されているルートを辿っていけば問題ありません。
樹林帯に入ると道はかなり穏やかになります。のんびりお散歩気分♪
途中で山頂からすぐ西に見えていた山。地図で調べてみると”尾高山”という山のようです。地形図では繋がっているし登れるのかな?
ちょっとした崩落箇所。しっかりロープが張られていました。
でも下を見てもそれほど切れ落ちてはいませんでした。
〈9:39〉しばらくのんびり歩いているとベンチが並ぶ富士見峠に到着です!
富士見って言うぐらいだから、ここから尼ヶ岳を眺められるのかな~って想像していたけど、展望はありませんでした。
ここを左(南)のコースを下っていくと”下太郎生バス停”方面です。バスの場合はこのコースがオススメです。
高尾登山口へはこのまま真っ直ぐ。
富士見峠から15分ほどなだらかに下ると林道と合流。
あとは沢沿いの林道を下るだけです。
林道に下ると春のような暖かさ。もう冬も終わりだな~。合流から10分ほど進むと、
木の小橋に到着!
〈10:08〉そして高尾登山口に戻ってきました!
下山予定はお昼前に設定していたけど、かなり早い時間に下山できました。階段はややキツめですが、距離は短いから比較的短時間で歩けるコースという印象です。
帰りに尼ヶ岳の富士山型の山容を眺めようと、車の窓からチラチラ確認しながら帰りましたが、帰路にきれいに眺められる場所はありませんでした。
ちなみに倶留尊山あたりから眺めるとこんな感じです↓
左:尼ヶ岳 右:大洞山
まとめ
ということで今回は伊賀富士「尼ヶ岳」への登山でした!
富士山型の山なだけあって、山頂付近の傾斜はそこそこキツく、階段登りがハードですが、山頂ではご褒美のような素晴らしい展望が待っていました♪
天候は曇り空でしたが、それでも曽爾の山々や布引山地、麓の街並みから伊勢湾まで、広々とした山頂からゆっくり景色を楽しめました!
登山コースはよく整備されていて道標も豊富。単体では物足りないという方は、お隣の大洞山への縦走も絡めることができるので、体力に応じて様々な山行プランで楽しめる山だと思います!!
布引山地の登山コースをまとめました↓