2023年8月下旬、今回は『岩湧山』へ登ってきました!
岩湧山は大阪府河内長野市にある標高897mの山!金剛山地・和泉山脈に通じる長距離縦走路『ダイヤモンドトレール』の一角を担う山となります!!
岩湧山の魅力はなんといっても抜群の展望!「ススキの名所」である山頂部の草原からは、大阪市街から大阪港まで広く見渡せる絶景が広がります!
マイカー・公共交通機関ともにアクセスが容易で、ダイトレの山々の中でも特に人気の登山スポットです!
また日本遺産にも登録された『葛城修験(葛城二十八宿)』の経塚が付近にいくつも並んでおり、”経塚巡り”も楽しめる魅力的な山となります!
今回はそんな岩湧山へ、天見駅・岩湧の森から葛城修験の経塚を巡る周回ルートで登ってきました!
- 標高:897.2m
- 場所:大阪府河内長野市(和泉山脈・金剛山地)
- 2万5000分の1図:岩湧山
- その他:関西百名山
岩湧山の登山コース!
代表的なルート!

『岩湧山』の代表的なルートは、
〈ダイヤモンドトレール〉
- 紀見峠→岩湧山
- 滝畑ダム→岩湧山
- 紀見峠駅→三合目→岩湧山
- 天見駅→〈砥石谷〉→三合目→岩湧山
〈「岩湧の森」の遊歩道〉※通行止めは2023年8月時点
- きゅうざかの道
- いわわきの道
- ぎょうじゃの道
- みはらしの道
- すぎこだちの道 ←通行止め
- いにしえの道 ←通行止め
- おちばの小道
などがあります!
岩湧山はダイトレ上にある山なので、縦走路に合流するルートのバリエーションが非常に豊富です!!
マイカーの場合は、比較的距離が短い『岩湧の森』からの登山コースが人気!自然公園内に7つのハイキングコースが整備されています!
公共交通機関の場合は、南海高野線の『紀見峠駅』『天見駅』からスタートするのが一般的です!
『滝畑ダム』からの山行記事↓

『ダイヤモンドトレール』についてはこちら↓

今回のプラン!

今回は『天見駅』を起点に、葛城修験の3つの経塚を巡る周回ルートで登ってきました!
天見駅をスタート!流谷林道を辿り、八幡神社にお参りして棚田が美しい集落内を進みます!途中、第十六経塚に立ち寄り、竹ノタワという峠を越えて行司河原分岐へ!
分岐から『岩湧の森』へ入ります!駐車場を見送り「おちばの小道」で四季彩館・岩湧寺へ!第十五経塚に寄り道し、「いわわきの道」を登ってダイトレに合流!岩湧山の山頂に到着です!
岩湧山からはダイトレを辿って東へ進む!三合目の分岐を見送ると第十七番経塚があります!
下りは「砥石谷林道」を進み、流谷林道に合流!来た道を戻って天見駅にゴール!

このプランの総距離は約17.9km!
標準コースタイムは約8時間です!
〈今回のプラン〉
- 天見駅(5:20)→16経塚(5:49)→行司河原分岐(6:28)
- 岩湧の森・岩湧寺(7:00)→ダイトレ出合(7:51)→岩湧山(8:09)
- ダイトレ:五ツ辻(8:43)→三合目(9:17)→17経塚(9:45)
- 砥石谷:分岐→登山口(10:16)→天見駅(10:27)
- 天候:くもり→晴れ
- 距離:18.5km
- 活動時間:5:07
登山口の駐車場とアクセス
マイカーでの駐車場
今回のプランのスタート&ゴールである『天見駅』周辺にはパーキングがありません!!
ですが同じ”南海高野線”の駅である、
- 河内長野駅
- 橋本駅
- 林間田園都市駅
などの駅前にコインパーキングがあります!
『天見駅』からスタートする場合は、電車移動がオススメです!


また今回のような”経塚巡り”ではなく、『岩湧山』への単体登山の場合は「岩湧の森」に複数の駐車場が整備されています!
公園入口~岩湧寺までの間に①~⑥までの駐車場があります!
- 場所:大阪府河内長野市加賀田3822-1
- 第1駐車場:Google Mapへ!
- 駐車料金:無料
- 河内長野市HP『岩湧の森 四季彩館』:https://www.city.kawachinagano.lg.jp/site/shiki/
アクセス
〈公共交通機関でのアクセス〉:南海高野線
- 河内長野駅→天見駅:210円
- 橋本駅→天見駅:260円
岩湧山に登山!
天見駅→第十六経塚→行司河原分岐

〈5:20〉早朝の天見駅!!
今回はそこそこのロングコースなので、始発に乗ってやってきました!!

それでは天見駅からスタート!!
駅正面の下り坂を進みます!

すると国道371号の交差点があるので、そのまま正面へ横断!

住宅地に入り、突き当りで左へ曲がります!
T字路に「←流谷」の道標があります!

ここから「岩湧の森」の入口手前にある行司河原分岐までは流谷林道をひたすら辿っていきます!
林道沿いには棚田が美しい集落♪
のどかな風景を楽しみながらのんびり進んでいきましょう!

〈5:32〉しばらく進むと沢に架かる赤い橋と、大きなイチョウの木が見えてきます!

ここが流谷八幡神社です!
こちらの神社は京都の石清水八幡宮の別宮!
石清水八幡宮の根本神領であったこの地に、八幡神が勧請されたことを起源とする神社となります!
大阪府指定の重要文化財「鉄製湯釜」が伝わっています!南北朝時代の神事で使われていた湯釜!
境内の「大イチョウ」は樹齢400年ともいわれ、こちらも大阪府の天然記念物に指定されています!

〈5:37〉八幡神社から林道に復帰!少し登ったところで左手から林道が合流してきます!

この林道が下山ルートに設定した『砥石谷林道』です!
「第十七経塚」への道案内があります!
ここを起点にぐるっと一周するプラン!

林道をどんどん進む!

美しい段々田!!
今回のコースは、八幡神社のイチョウに、林道沿いの棚田、岩湧山のススキと、『秋』にピッタリのコースですね!!
じゃあなんで夏の終わりに歩いてるんや…^^;
最近、葛城修験の経塚巡りにハマってるから、秋を待てませんでした。

棚田を眺めながら歩いてると、電話ボックスがあります!

この電話ボックスの脇にある小道を進めば、『第十六番経塚』があります!

順路はこんな感じで少し複雑!
たくさん道標が設置されているので、辿りながら沢向いの竹林へ入っていきましょう!

〈5:49〉こちらが第十六経塚『流谷金剛童子』です!
細い斜面に祠がありました!

林道に復帰すると、

左手に「流谷観音堂」があるので、こちらにも立ち寄りました!
「蠟梅の里」…。「山茱萸の里」…。アカン!!どっちも読めへん^^;

棚田の中にポツリと佇む観音堂!
田んぼの畦を進む際、電気柵を跨ぐので足元に注意しましょう!

最奥の集落を過ぎると、ここから「the林道」というような道になります!!

〈6:09〉しばらく黙々と登っていくと、対向ポイントで傾斜が緩みます!
ここがおそらく『竹ノタワ』という峠だと思います!

峠から下り始めるとトンネルがあります!
ぐるっと一周するように下っていくトンネル!
そのことから『カタツムリトンネル』と呼ばれています!

トンネルを抜けて、沢沿いの林道を下っていけば、

〈6:28〉行司河原分岐に到着です!!
岩湧の森・岩湧寺→『いわわきの道』→岩湧山

分岐から「岩湧の森」へ向かいましょう!

しばらく登っていくと、道脇に「岩湧の森」のモニュメントがあります!
ここが公園の入口!

第6駐車場を過ぎると右手にハイキングコースの入口が現れます!

この道は「すぎこだちの道」!現在は倒木などのため当面の間は通行止めになっていました!
この道は「第十五経塚」付近に繋がっているので、復旧すればこちらから登るのもあり!

さらに林道を登っていく!
道脇には「縁結び地蔵」さまの祠があります!

第3駐車場には「みはらしの道」の登り口!
このように林道沿いにそれぞれの登山口があります!

〈6:47〉第2駐車場の先にあるカーブにコースマップあり!

そのカーブのところに「ぎょうじゃの道・いにしえの道・おちばの小道」の登山口があります!
今回はここから遊歩道に入ります!

シャクナゲなどの季節の花々が遊歩道を彩る!!

登山口から少し入ると分岐があります!

今回は「おちばの小道」を通って、四季彩館・岩湧寺へ向かいます!
「いにしえの道」は、この先の「ぎょうじゃの道」との分岐付近で倒木があり通行止めになっていました!
「ぎょうじゃの道」は、この後登る「いわわきの道」とコース途中の展望台で合流するので、岩湧寺や経塚に立ち寄らない場合は、そちらに進むとショートカットできます!

「おちばの小道」を登っていきましょう!
四季彩館までの短い遊歩道ですが、けっこう階段の多い道でした!!

階段を登り、そのまま四季彩館のデッキテラスへ登る!

正面に周ってこちらが四季彩館です!

〈7:00〉四季彩館からさらに奥へ進むと「岩湧寺」があります!
岩湧山の中腹に位置する「岩湧寺」は、文武天皇の勅願寺で、山岳修験の祖”役行者”が開基したと伝わっています!
役行者は大峯修験や、今回巡っている「葛城修験(葛城二十八宿)」の祖!!
岩湧寺の多宝塔とご本尊の大日如来坐像は、国の重要文化財に指定されています!
巨大な杉林(樹齢400年以上)に囲まれた美しい境内ですね!!

岩湧寺の前で林道に復帰すると登山口があります!
ここから岩湧山へ登りますが、林道をそのまま少し進むと「第十五経塚」があるので立ち寄ります!

林道を登っていくとカーブミラーがあり、その脇に入れば、

〈7:08〉葛城第十五経塚がありました!!

正面から!第十五経塚「岩湧山」!!

経塚から登山口に戻りました!
「きゅうざかの道」「いわわきの道」と、ダイトレに直接合流するメインの2ルートの登山口となります!
「岩湧の森」からの単体登山では、この2ルートの周回プランが一番人気!!
最短ルートは右手の階段を登っていく「きゅうざかの道」!!
ですが以前歩いたことがあるルートなので、今回は少し遠回りして「いわわきの道」を選択しました!

「いわわきの道」は、このように山腹をトラバースして、徐々に標高を稼いでいくコースとなります!

山腹の道なので、少し道が細い場所もあるものの、このように木橋などが整備されていてとっても歩きやすいコースです♪

岩を覆う苔に癒やされながら、谷沿いを登っていくと、

〈7:28〉展望デッキがコースの中間地点にあります!

展望デッキからの景色!!
この日は生憎の曇り空(´・ω・`)
ブログ主は岩湧山に今まで何回も登っているのですが、かなりの高確率で曇っちゃうんですよね~。
景色がいい山なのにな~。
正面奥に連なる山々は生駒山を主峰とした『生駒山地』です!


この展望デッキで「ぎょうじゃの道」が合流!

合流地点に水場があるので、補充しました♪

展望台から山腹を進んでいきましょう!

少し進むとコースマップのところで、「みはらしの道」が合流します!

なおもトラバース道が続きますが、

ダイトレへの最後の登りは、九十九折の急登!!
稜線へ向けて一気に登っていきます!

〈7:51〉登りきればダイトレに合流!!
ここが岩湧山の八合目となります!

進路を西へ折れて、山頂へ向かいましょう!

ダイトレは関西屈指の長距離縦走路!!
道幅が広く、初心者から挑戦しやすいコースです!!
やっぱりダイトレは歩きやすいな~♪

小さなアップダウンを繰り返して進んでいきます!
写真の右に見える建物は展望台跡!!

ダイトレ名物の長ーい丸太階段!!

〈8:02〉階段を登りきれば岩湧山の東峰に到着です!
ここで「きゅうざかの道」とも合流!

東峰から少し下るとトイレがあり、

そこから山頂へのススキ原!!

夏も終わりに近づき、穂先が少し開き始めていました(*´ω`*)!
秋の岩湧山は本当に美しいですよ!!

〈8:09〉と、いうことで岩湧山の山頂に到着です!!

ダイトレの石碑!!!

山頂の少し先の広場が展望台!休憩にぴったりの広場です♪

山頂広場から西に続く山々!
右がダイトレの起点「施福寺」がある槇尾山!
その左側が三国山です!

大阪湾も見渡せる岩湧山!!湾の向こう側には六甲山!
肉眼では淡路島のシルエットも確認できました!
運が良ければ明石海峡大橋も見えるよ!!

足元には滝畑ダム!!

北側は大阪の市街地が一望できます!!
大阪のビル群や、PLの塔も眺められました!
正面奥に北摂の山並みが見えます!ポンポン山や天王寺があるあたりですね!
肉眼ではその奥にうっすらと、京都の愛宕山も見えました!




そして金剛山地!!ダイヤモンドトレールの稜線がバッチリ眺められます!!
曇り空で少し残念な日でしたが、この日は心地よく風が山頂を抜けていたので、とっても涼しかったです♪
お盆の台風が過ぎてから、暑さも若干マシになってきたかな?


ダイトレ:五ツ辻→三合目→第十七経塚

それでは、山頂からダイトレを東へ進んで「第十七経塚」へ向かいましょう!

〈8:39〉「いわわきの道」との分岐に戻り、そのままダイトレを進みます!

少し下ると「五ツ辻」の分岐!

〈8:43〉金剛生駒紀泉国定公園の看板!

さらに下るとまた分岐があります!

ここは「南葛城山」との分岐である、阿弥陀山分岐!

分岐から一旦、舗装路に出ますが、

またすぐに登山道に入ります!

ダイトレは本当に歩きやすいなー!!
登山道というより未舗装の林道みたいな道ですね!
ハイクだけでなくランにもぴったりな道♪
トレランの方々に人気なのも納得の縦走路です!

アップダウンが緩やかな道をどんどん進んでいく!
というか晴れてきてない?
なんでいつも展望ポイントを過ぎると晴れてくるのか…。また下山したらバッチリ晴れるパターンのやつか!!!

〈9:08〉しばらくのんびり進んでいくとダイトレ上のピーク「根古峰」に到着!
ピークは看板裏の高台にありますが、特に展望のない山なので今回はスルー!

根古峰からはしっかりとした下り道が続きます!

〈9:17〉丸太階段を黙々と下ると、ベンチがたくさん並ぶ「岩湧山三合目」に到着です!
紀見峠駅へ向かう場合は、ここから下ったほうが、紀見峠を経由するよりも近道となります!
この紀見峠駅から三合目に合流するルートは、以前「ダイヤモンドトレール」に挑戦していたときに歩いているので、詳しくはこちらを御覧ください↓


ベンチで10分ほど休憩して行動再開!
紀見峠方面へ向かいます!

三合目からは急な下り坂が続きます!
階段や、木の根っこが露出した箇所もある下り坂なので足元に気をつけて下りましょう!

しばらく下ると鉄塔が見えてきます!

この鉄塔の脇にも紀見峠駅へ向かう下り道があります!
先程の三合目への道と合流できるルートです!

さらに階段を下っていくと、

T字の分岐があります!
ここが今回の下山ルート「砥石谷林道」との分岐となります!
分岐から右手に紀見峠方面へ少し下れば、

〈9:45〉道沿いに第十七経塚『天見不動』の祠があります!!
今回予定していた3つ目!最後の経塚となります!!
目的達成!!!!
砥石谷:分岐→登山口→天見駅

〈9:48〉それでは分岐に戻って「砥石谷林道」を下っていきましょう!

砥石谷コースは、多少の倒木はあるものの、日本遺産に選ばれた葛城修験の経塚につながるルートなので、非常に良く整備されています!

木橋や鉄橋がいくつも設置されており、沢を行ったり来たりしながら進んでいきます!

真夏ならかなり蒸し暑い谷筋コースですが、8月も終わりの時期となると、ひんやり涼しい♪

ダイトレの分岐から谷をしばらく下ると、足元が舗装路に変わります!
ここから麓までは沢に沿って林道を下るだけ!

きれいな沢の流れを眺めながらのんびり下っていけば、

〈10:16〉流谷林道に合流です!!

あとは八幡神社の前を通って、来た道を戻り天見駅へ!

めっちゃ晴れてる^^;
大イチョウも気持ちよさそう!!

ちなみに八幡神社から見える美しい三角形の山が『旗尾山』です!
「天見富士」の別名で親しまれるご当地富士!!
今回のコースと同じく天見駅から登れる山で、あちらに次の第十八経塚『岩瀬経塚山』があります!
お隣の「府庁山」と併せてのミニ縦走がオススメの山です♪
『旗尾山・府庁山』へのミニ縦走↓


〈10:27〉ということで天見駅にゴールです!!
予定ではお昼ごろに下山予定でしたが、思った以上にスムーズに行動できたので午前中に下山できました!
ちょうど10分後ぐらいに橋本駅方面への電車があったので、待ち時間も少しだったぜ♪
まとめ
ということで今回は『岩湧山』への山行でした!
今回はどちらかといえば、ピークハントではなく「葛城修験の経塚巡り」が主題の山行となりましたが、非常に多くの見どころがあり、とっても充実した一日でした!
ややロングコースなので、体力はある程度必要なものの、全体を通して舗装路区間も多いので、距離に対しての疲労は少なめに感じました!
「ダイトレ」や「岩湧の森」など、登山道がよく整備されているおかげで、道迷いや危険箇所も少なく全体を通して歩きやすいコースでした!
「経塚巡り」だけでなく、岩湧山のススキや、麓の棚田、岩湧の森の花々など、四季折々の自然も満喫できる魅力的なコースプランだと思います!
あわせて読みたい!


