2023年6月中旬、今回は生石ヶ峰に登ってきました!
生石ヶ峰は和歌山県紀美野町と有田川町の境に位置する標高870mの山!
長峰山脈の主峰で、ススキの名所として有名な『生石高原』の最高峰となります!
山頂部は東西2kmにおよぶ広大な高原となり、山頂や笠岩・火上げ岩からの絶景が楽しめる山となります!
そして何と言っても、毎年秋になると黄金色に輝くススキ原!
その他の季節も、青々とした夏や雪原となる冬など、四季折々の素晴らしい景観が魅力のスポットです!
今回はそんな生石ヶ峰を目指して、北麓にある小川八幡神社を起点に周回ルートで登りました!
生石ヶ峰・生石高原の登山コース
代表的なルート
生石ヶ峰・生石高原の登山コースは、
- 直登コース:小川八幡神社→大観寺→立岩不動→生石高原
- 桜の小径(一本松)コース:小川八幡神社→旧札立峠→生石神社
- 名寄松コース:小川八幡神社→名寄松峠→生石高原
- 北尾根コース:旧札立峠or大観寺→生石高原
などがあります!
基本的に北麓にある『小川八幡神社』を起点とするコースとなります!
どのコースも片道5km/3時間以上のやや長めのコースとなりますが、分岐などに順路を示す看板やマップが設置されており、非常によく整備されている印象です!
起点が同じコースなので、組み合わせることで周回プランが立てやすい登山コースだと思います!
『桜の小径コース』は工事中で通行止め!※2023年6月現在
現在、生石高原へ通じる和歌山県道180号(野上清水線)は、大規模な道路拡張工事が行われています!
その影響で、県道を通過する『桜の小径コース』は当面の間、通行止めとなっています!※2023年6月時点
コース上の”旧札立峠”より北側は通行できませんので、その他のコースを選択するようにしましょう!
今回のプラン
今回は小川八幡神社を起点に、直登コース↑桜の小径↓の周回ルートを計画!
ですが桜の小径が通行止めなので、旧札立峠からは札立峠→飯盛峠へ迂回するプランで巡りました!
小川八幡神社からスタート!登りは直登コースを登ります!しばらく車道を進んで南忠橋から山道に入る。一旦、集落に出て大観寺にお参り!押し上げ岩の先で県道を横断すると不動辻。
不動辻から立岩不動に寄り道して、そこから生石高原まで直登します!
生石高原に入り、笠岩・火上げ岩の展望ポイントを巡り、ススキの草原を進んで生石ヶ峰に登ります!
生石神社から旧札立峠までは桜の小径コースを辿る!
通行止めを迂回するため札立峠→飯盛峠へと進み、車道沿いを下って小川八幡神社に戻りました!
このプランでの総距離は約13.5km!
標準コースタイムは約6時間です!
※本来の直登↑桜の小径↓の周回プランの場合は、約9.6km/4時間50分
【今回のプラン】
- 直登↑:P・小川八幡神社(5:44)→大観寺(6:17)→立岩不動(6:37)→生石高原(7:31)
- 高原散策:笠岩(7:35)→山頂(7:49-8:31)→生石神社(8:39)
- 桜の小径↓:生石神社→旧札立峠(9:05)
- 迂回して下山:札立峠(9:11)→飯盛峠(9:41)→小川八幡神社・P(9:59)
登山口の駐車場とアクセス
登山者用駐車場あり
起点の小川八幡神社から北手前100mほどのところに「生石山登山者駐車場」があります!
県道180号沿いの『小川の郷直売所』という農産物直売所がある駐車場です!
駐車場にはトイレや自動販売機も設置されています!
また少し先に数台駐車できる第二駐車場も設けられていました!
アクセス
〈マイカーの場合〉
- 阪和自動車道『海南IC』から約30分
- 国道424号→県道180号経由
〈公共交通機関の場合〉
- 紀美野町コミュニティバス「小川線」
- 「小川八幡」バス停下車
生石ヶ峰に登山!
直登コース↑:小川八幡神社→大観寺→立岩不動→生石高原
〈5:44〉それでは駐車場から登山スタート!
まずは県道180号を進んで小川八幡神社へ向かいましょう!
駐車場から少し進むと、T字路があります!
180号線は道路拡張工事が行われているので、この左の道が生石高原へのメインとなる車道ルートとなっています!
札立峠へと続いている道なので、帰りは迂回してここへ下ってくる計画となります!
〈5:48〉T字路の角に、今回の起点である小川八幡神社があります!
小川八幡神社は、京都にある石清水八幡宮の別宮にあたる神社のようです!
登山前に道中安全のお詣りをしました!
小川八幡神社を過ぎるとT字があります!
ここで右へ進むと「名寄松コース」!
「桜の小径コース」「直登コース」をそのまま正面へ進みます!
民家の先にすぐに「桜の小径コース」の登山口!
本来の周回プランの場合はここに下ってこれる。
〈5:55〉そのまま通りすぎて180号線をしばらく進むと、道路標識があるY字路があります!
ここで左手へ進むと直登コースです!
ちなみにこのまま180号線をしばらく進んでいくと、中田地区に『中田の棚田』という広大な棚田があります!
1425年に記された『天野社一切経会段米納日記』に名前が登場する歴史ある棚田!
『天野社一切経会段米納日記』は高野山金剛峯寺が、鎮守である天野社(丹生都比売神社)で行われる”一切経会”という法要を行うための費用を、寺領の村に割り当てた記録です!
中田村には2斗1升の米の徴収が割り当てられたとあり、その米の量は約14町(東京ドーム3個分)の水田が必要だったため、その当時から広大な棚田が広がっていたと考えられています!!
徒歩だとここから少し距離があるので、下山後に時間があれば車で180号線を登って見に行くのがオススメです!
『中田の棚田』再生プロジェクトの公式サイト↓
『高野山への参詣道』についてはこちら↓
今回のコース上には、生石高原までこのような道案内が各分岐などに設置されています!
道順がかなりわかりやすく整備されているので非常に歩きやすかったです♪
山並みを眺めながら暫く進む!
直登コースって名前のとおり、正面から山へ向かって登っていきます!
道沿いに流れる梅本川!雨の翌日だから流れ強めですが、透明度が高い美しい川でした♪
〈6:04〉しばらく進むと右手に「南忠橋」という小さな橋があります!
渡ってすぐ脇にある道が直登コース!
実質、ここが登山口!
祠の脇の階段を登って行きます!
しばらくは舗装された道ですが、
少し登ると次第に山道になります!
道沿いには消防署が設置されているレスキューポイントの看板が並んでいます!
看板にちょっとしたクイズ(゚∀゚)!
答えは次の看板!
問題を見て、次の答えを見逃すと、もやもやするから注意!笑
〈6:17〉どんどん山道を登っていくと、集落内の道に合流!
合流地点の正面に見えるお寺が、
大観寺です!
大観寺は、高野山真言宗のお寺で、「高野長峰霊場」の第4番札所となります!
境内に大きなイチョウの木があるので、秋に色づく時期のお立ち寄りがオススメ!
コースは大観寺の右手にある道を登っていきます!
紫陽花に彩られた集落の道(゚∀゚)!!
〈6:23〉大観寺から5分ほど登っていくと、右手に「押し上げ岩」の看板があります!
看板の脇道へ入ると、押し上げ岩があります!
弘法大師空海さまが若い修行僧の時代に、生石山へ登ったときに通行の障害となっていた、この岩を押し上げたという伝説が残る岩です!
いつも思うけど、弘法大師さまって絶対マッチョだよね!
押し上げ岩の少し先に分岐!左へ入ります。
ここはすぐに頭上の道へ出ます!この道が県道180号。
県道を横断して正面へ!
紫陽花や畑を横目に登っていきます!
この畑周辺は展望もいい!!
〈6:33〉畑を抜けて山へ入ると分岐「不動辻」があります!
ここを左折して生石高原へと向かいますが、
正面へ進むと、300m先に「立岩不動」があるので寄り道します!
林道を少し進むと右手に看板!
橋を渡って登っていくと、
〈6:37〉目の前に現れる巨大な岩!!
祠が祀られる『立岩不動』!
立岩不動周辺はちょっとした広場にもなっているので休憩にオススメ!
〈6:48〉不動辻に戻って、生石高原へ向かいましょう!
不動辻からしばらくは緩やかな山道ですが、
途中から丸太階段のキツめの登りになります!
不動辻の標高が450mほどで、山頂が870mなのでここから高低差400mの登りが始まります!!
「直登コース」の所以ですね!
しばらく登ると未舗装の林道と交差!
〈7:00〉交差点には「竜王水」の水場があります!※飲めません
竜王水は生石ヶ峰が水源の谷水で、「中田の棚田」やその隣の梅本地区の水田へと引かれている用水路!
竜王水の水場からも急登が続く!
このあたりは水の通り道となっているので、スリップに注意!
全力で威嚇してくるサワガニさん(゚∀゚)!
樹林帯を一気に登って高度を稼ぐ!
するとポツポツと建物が見えてきて、
舗装路に出合います!
このあたりはもともと別荘地だったようですね!
宿舎やロッジ風の建物が並んでいました!
舗装路の脇から再び山道へ!
別荘地を過ぎると生石高原はもうすぐ!
この階段を登っていくと、
生石高原の駐車場すぐ近くの道路に出ました!
正面を階段を登れば、
〈7:31〉生石高原に到着です!!
生石高原の玄関口にある「山の家おいし」!
山上にあるレストハウスです!!
今回は早朝スタートだったのでまだ営業時間前ですが、お昼ごろに到着するように計画して、こちらでランチもオススメ!
近隣で平飼いされた鶏の卵をつかった『卵かけご飯』や、サイフォンで淹れるコーヒーが人気です!!
山の家おいしの前には「生石高原キャンプ場」があります!
ブログ主も以前、ススキの季節にキャンプさせていただきました♪
美しいススキと夜景!絶景のキャンプ場でした!
たしか現在は休業中?だとか。もしかしたらススキの季節限定で営業されているのかも?
『生石高原キャンプ場』のキャンプレポ↓
生石高原を散策:笠岩→山頂→生石神社
それでは生石高原の山頂部を散策していきましょう!
ですがご覧のように、前日の雨の影響でこの時間帯はガスに覆われていました^^;
以前、キャンプの際にススキ原を散策してきたので、そちらの記事をご覧いただけると、より詳しく展望や道順がわかると思います!!
ススキの時期に散策した生石高原↓
〈7:35〉山頂へ向かう前に展望ポイントを巡りました!
まずは、山の家おいしからすぐの『笠岩』!
弘法大師さまが若い頃に、この岩へ17日間通って護摩修行をされたと伝わっています!岩の間に祠があります!
笠岩から眺める『火上げ岩』!!
あちらの岩に登って眺める大展望が、よく生石高原の紹介パンフなどにも掲載されていますね!
ではでは山頂へ向かいましょう!
ススキの季節はもちろんですが、夏の青々とした草原も牧歌的でいいですね~(*´ω`*)♪
のっぺりとしたピーク!!
〈7:49〉ここが生石ヶ峰の山頂です!!
三角点にタッチ!!!
予定では麓から3時間ぐらいでコース設定していましたが、予想に反して2時間ジャストでの到着でした!
天候が回復するのを願って朝ごはんタイム!
天気予報は晴れマークだったので、前日の雨によるガスがもしかしたら晴れるかもと、少し長めに休憩することにしました!
30分ぐらい待っていると、時たま風でガスが流されて晴れ間が出るようになってきました!
生石ヶ峰はススキが広がる高原なので、晴れていれば展望は抜群です!!!
南西側の街並みも、少しだけ眺めることができました!
おそらく長峰山脈の南側なので有田~湯浅?あたりだと思う。
熊野古道「紀伊路」を歩いている際に、「藤白坂」から長峰山脈にある「拝の峠」を越えて有田川へ降ったからたぶんそのあたり。
山頂から見渡す高原全体!
まだガスが流れきってないけど、こういう風景もまた一味違っていい!!もののけ姫みたい!
アップで火上げ岩!!ちょうど登りに向かわれるハイカーさん発見!
バッチリ晴れてくれるのは、おそらくお昼を過ぎた頃になるかな~。
まぁ以前ススキの時期に訪れたときは、よく晴れてくれたので今回はこのあたりで良しとしましょ♪
〈8:31〉ではザックを背負い直して行動再開です!
まずは生石神社へ向かいましょう!
山頂から東へ下っていくと分岐があります!生石神社は右ですが、
左手すぐに旧札立峠への分岐があります!
このコースがおそらく「北尾根コース」!
ブログ主が参考にしている登山ガイドブックでは、この道もサブコースとして紹介されていました!
でも麓や高原内にあったコースマップにはなかったので、道の状態は不明です!
分岐から生石神社方面へ進んでいきます!
ススキ原から森の中へ!足元に白い花が散って雪道みたい(゚∀゚)!
おそらく「リョウブ」っていう花だと思う。
森の中へ入ると生石神社まではこのような下り坂。前日の雨で少し滑りやすかったです!
〈8:39〉10分ほど下ると目の前に鳥居が見えてきます!
こちらが生石神社です!
お社の背後に迫力満点の巨岩!!!
生石神社の読みは生石高原と同じで”おいし”神社だと思ってたけど、”しょうせき”神社って読むみたいですね!
この社殿裏の大きな岩が一夜にして出現したとの伝説が由来。
生石高原の由来もこの大岩が起源となります!!
桜の小径コース↓:旧札立峠まで
では生石神社から下山開始!!
帰りは『桜の小径コース』を辿りますが、通行止めのため、途中の「旧札立峠」まで下ります!
社務所?の建物横にある階段を下って、
こんな感じの道をトラバースします!
この道は若干、細めで足場が悪め。生石神社から正面鳥居へ下って林道に出ることで迂回することが可能です!
少し下ると林道に合流!
そのまましばらくは林道を進んでいきます!
10分ほど進むと、右手に登山道が現れます!
樹林帯を緩やかに下って、
細い沢に架かる木橋を渡ると、
道路に出合います!札立峠~青山高原に通じる道路!
そのまま右手に進んでいく!
写真を撮り忘れたのですが、少し手前の右手に『旧札立峠』の石地蔵を祀る祠がありました!
〈9:05〉その祠の少し先に再び登山道の入り口があります!
現在は工事中のため、このようにロープが張られていました!
道路の拡張工事はいつぐらいまで続くのかな?
結構、大規模な工事だったので年単位で工事が続くかもですね!
札立峠・飯盛峠へ迂回して下山!
〈9:11〉ということで「桜の小径コース」を見送り、札立峠へ迂回してきました!
県道180号と合流!
峠にはトイレと駐車場があります!
県道180号の工事箇所!工事期間の看板に令和5年や令和6年の文字が並んでいたので、当面は通れないっぽいですね~。
札立峠から飯盛峠方面へ迂回していきましょう!
この道は180号線が工事中のため、北側から生石高原へのメイン道路となっているので、そこそこ車が通ります。
見通しの悪いカーブに注意しましょう!
くねくねの細い道!
ブログ主もキャンプで訪れたときにこの道を通ったのですが、対向車が確認しにくくて、運転がかなり大変だった記憶があります。
〈9:41〉札立峠から30分ほど下ると、Y字路があります!
ここが飯盛峠!
このまま真っすぐ道路沿いを下っていきましょう!
飯盛峠を過ぎると、麓の集落が見えてきます!このあたりは展望もバッチリ!
振り返ると、生石高原も見上げることができます!
まだ若干曇ってる!天候的には晴れだけど、やっぱり山は雲が残りやすいですねー。
集落内をくねくね下っていく!
田植えの時期で、水がはられた棚田!!良い風景ですね~(*´ω`*)イヤサレル
集落を過ぎると、歩道が現れ道幅も広くなってきました!
〈9:56〉のんびり下って、小川八幡神社の隣のT字路に戻ってきました!
あー泳ぎてー!!!この日は、まだ6月なのに天気予報では30℃の真夏日!
湿度もかなり高く、ムシムシとした一日でした!
〈9:59〉ということで、登山者駐車場にゴールです!!
後半の道路を半分ランニングしていたのもあり、予想よりもかなり早い時間帯でのゴールでした!
まとめ
ということで今回は生石ヶ峰・生石高原への登山でした!
高原内ではガスに覆われた天候で、展望としてはちょっぴり残念な一日でしたが、爽やかな風が高原内には流れていたので、気持ちの良い山行でした♪
メインコースである『直登コース』は道標が多く設置されているため、道順が明瞭で、登山道の状態も非常に良好!高低差・距離はありますが予想以上に体力的にも余力がある状態で登れました!
県道の工事中のため、車道へ迂回する少し変則的な周回プランでしたが、全体的にスムーズに行動できたと思います!
今回途中までしか利用できなかった『桜の小径コース』や、ロングの『名寄松コース』もあるので、工事が終われば、また周回プランで歩いてみたいです♪
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