最近、密かにブームになりつつある軍幕テント!
本家のUSパップやドイツ軍テントなどのデットストック品は、人気に伴い価格が高騰していますが、今回はコスパに優れた軍幕風テント「バンドック ソロベース」を紹介します!
軍用の「パップテント」をリアルに再現しつつ、機能性をアップさせてキャンプ用に落とし込んだ、日本のメーカーが作る軍幕!
男前なデザインと痒いところに手が届く本格仕様のパップテントをご紹介します!
フルカスタムTCパップテント!
こちらが「BUNDOK ソロベース(BDK-79TC)」!新潟県のメーカーさんが販売されているテントです!
見た目はまんま”USパップテント”ですね!個人的にはこの男前なカッコよさがとにかく目を引いて、発売当時からずっと気になっていたテントでした!
他のメーカーからもパップテントを意識したテントは数多くリリースされていますが、どうしても現代風にアレンジされていて、デザインを本家にこれほどリアルに合わせたテントは他にありませんでした。
本家USパップテントで定番カスタムの”ファスナー加工”も標準で取り入れられていて、前室を張り出せばタープのように日除けとして活躍し、ソロキャンプでの十分なスペースが確保できます♪
さらにメッシュのインナーテントも標準装備!まさに痒いところに手が届くフルカスタムパップテントです!
製品スペック
サイズ(cm)
- フライ:W360×D190×H110
- インナー:W190×D85×H100
材質
- フライ:TC素材(ポリエステル65%・綿35%)
- インナー:ポリエステル
- ポール:アルミ合金
素材は昨今のキャンプブームを席巻している”TC素材”が採用されています!
割合は標準的なコットン35%・ポリエステル65%。夏は木陰のように涼しく、冬は風をしっかり防いで暖かいコットンの特性と、防水性に優れるポリエステルの特徴を生かしたハイブリット素材。
TC生地は、ポリエステルに比べて火が燃え広がりにくい素材なので”焚き火”との相性も◎!!
さすがに跳ね上げた前室の真下で焚き火すると火の粉で穴あきはあるかもですが、前室から手の届く範囲で焚き火が楽しめます♪
ソロベースの耐水圧は3000mmと安心のスペック!本家パップテントの弱点だった雨濡れもしっかり対策されています。
ブログ主は今までポリエステルの山岳テントを愛用していたので、このテントが初めてのTCテントです。なので、生地の素材感については比較できませんが、実際に触れてみた感想では、かなりしっかりした生地だと感じました。
TC素材のテントに慣れている方の話では、これでも少し薄めなんだそうです。でもソロテントだし、あまり分厚くて収納サイズが大きくなるよりは、コンパクトに収納できる方が持ち運びしやすく、個人的にはうれしかったりします。
今回、テントを新調するにあたって、他に候補にしていたテントはテンマクデザインの「PANDA TC」と「炎幕DX EVO」の2つのテント。
パンダTCは2020年5月以降にリニューアルされてスカートが付くようなので今回は見送り。スカート付いたら絶対欲しい!
「パンダTC+」購入しました↓
軍幕風テントの炎幕とソロベースで散々悩みました。炎幕はコットンとポリエステルのハイブリット素材で魅力的だったし、本体価格ではそれほど差がなかったのも悩む要因でした。
大きな差となったのは、炎幕は標準ではインナーが付属していないこと。標準でフル装備のソロベースの方がコスパが良かった点です!
あと、後ほど紹介しますが、2020年1月入荷分からペグが改良されたことが大きかったです。ソロベースの発売が2019年8月下旬ごろだったので、愛用者の声をしっかり聞き、半年足らずで改良するあたりメーカーさんの本気度が伝わってきました!
追記(2020.4):バンドックの人気「ソロティピー1」にTCバージョンが新登場!!
コスパに優れたワンポールテントとして人気を博していた「ソロティピー」が、ソロベースと同じくカーキカラー軍幕風デザインのTC素材で新登場します!2020年4月上旬発売!
しかも秋冬の寒い時期でも活躍する巻き上げ式の「スカート付き」です!!
寒い季節はスカートでしっかり隙間風を防ぎ、夏は巻き上げて通気性を確保できるワンポールTCテント!メッシュインナーも標準装備です♪
追記(2020.06):「ソロベースEX」が新登場!!スカート付き!サイドウォール付き!!
ついにソロベースも「スカート付き」のEXバージョンが発売されました!!巻き上げ式で一年中活躍できる新型ソロベースに進化!
しかも前室サイドにもTC生地を配置して”サイドウォール化”!換気用の通気口(ベンチレーション)も新たに追加し機能性が格段にアップしました!
デザインも更に本家パップテントに近づいてきましたね♪
収納サイズと重量
こちらは収納した状態です!ソロベースは軍幕なのに収納バックが付いています!
- 収納サイズ:約400×200×200mm
- 重量:約4.4kg
まず、商品を手に入れて最初に感じたのは「収納サイズが想像していたよりコンパクト」ということでした。
TC素材のテントは初なのでもっと嵩張るテントだと思っていました。さすがに山岳テントとは比べられないけど、これならバイクなどでも問題なく持ち運べると思います。
また重量が4.4kgとTCテントの中では軽量なのもソロキャンプでは大きな利点です。
ちなみに収納バックはコンプレッション機能が付いているので、しっかり固定してコンパクトにまとめることができます♪
内容品一覧
収納バックから取り出した状態です。もうこんなきれいに畳める気がしない^^;
でも収納バックは余裕を持って大きめに作られているので、撤収の際に手間取る事はありませんでした!
フライシートとインナーテント、ポールとペグなどの設営用品がそれぞれスタッフバッグに収まっています。
スタッフバッグから全て取り出して並べてみました。
内容品一覧
- フライシート
- インナーテント
- メインポール(短)115cm×2
- サブポール(長)130cm×2
- ペグ×18
- 張り綱:メイン(二股)×2、サブ×4
- エンドキャップ×2
ポールは4分割できる軽量のアルミ合金。ゴムコードで繋がっているタイプです!
設営時もパチパチはめるだけで素早く組めるし、撤収時もバラバラにならないから紛失防止になり利便性が高いと思います。
ソロベースの場合は、メインポールと前室跳ね上げ用のサブポールで長さが違うので、ゴムコードで繋がっていれば間違える心配もないですね。
追記(2020.7):オプションで「フタマタポール(BD-79)」が発売されました!!
ソロベースのような2ポールタイプのテントは、テント内にポールを立てなければならないので、居住スペースにムダができてしまうという弱点があります!
自作でポールをフタマタ化するカスタムをされる方も多いですが、この度、公式のオプションパーツとして「フタマタポール」が発売されました♪
フタマタポールに変更することで、居住空間にムダがなくなり、よりテント内のスペースを有効に活用することができます!!
2本セットではなく、1本ずつでの販売ですが、フルクローズした状態での出入り口側だけでもフタマタポールに変更しておくと、快適性が格段にアップすると思いますよ♪
ペグが改良されたが…
2020年1月の入荷分から、ピンペグがアルミのVペグに改良されました!
発売から半年足らずで、愛用者の声をフィードバックして改良してくるあたり、BUNDOKさんの心意気を感じます。
で、早速使用してみましたが、1度でこんな状態に…。ペグハンマー1発でグニャッといきました^^;
もともと標準のペグを使用するつもりじゃなかったから、愛用している他のペグに交換することにします。
また張り綱も標準の物はやや細めで頼りないかな~と感じます。
実際に使用した感じでは問題なさそうでしたが、少し気になったので、今後のことも考えて少し太めの張り綱を購入して交換する予定です。
設営用品に少し不安がありますが、ペグも張り綱もすぐに交換できる物なので自分で工夫してカスタマイズしていくのが良いかもですね。
設営してみる
それでは実際に設営してみます!設営方法は収納バックに縫い付けてあり、紛失の心配はありません。
ここではメーカーさん推奨の手順で設営していきます!
フライ設営
まずはフライシートを広げます。ジップがある方が入口側になります。
片側ずつメインポールを立ち上げて二股の張り綱をペグダウンします。タープの張り方と同じですね。
ポールは短いほうがメインポールです!間違えないように注意!
メインポールが両方立ち上がったら両サイドをペグダウン。
続いて背面2箇所→前面2箇所の順にペグダウン。
結局、付属のペグが折れちゃったので、ブログ主は愛用しているsnowpeakの「ソリステ」を使いました。
ペグダウンしたら張り綱の自在を微調整。
あとは雨水が入らないようにメインポールにエンドキャップをはめ込むだけです!これは本家パップテントにもある機能。こんな細部まで忠実に再現するとは…。
でもすぐにキャップを無くしてしまいそう^^;
これでフライの設営完了!初張りでも10分かからず設営できました。
この張り方がメーカーさんが推奨している張り方です。ですが個人的には先に軽くペグダウンしたほうが張りやすいかな~と感じました。
その方がメインポールが立ちやすいし、仮でペグダウンしておいて、ポールが立ってからペグ位置を微調整する方がきれいに張れると思います。
このあたりは自分なりに張りやすい方法を模索しながら使っていこうと思います。
インナーテント設営
続いてインナーテントを取り付けていきます。
インナーテントはいわゆる”吊り下げ式”となっていて、フライシートとバックルで連結するだけなのでとっても簡単!
バックルはポール付近の前面2コとフライシートの背面側2コ。
前面の中央は引っ掛けるだけです。
前面の足元はペグダウンもしくはメインポールに通して固定します。
ペグダウンする方法とメインポールに通す方法、どちらも試しましたが、手間が省ける分、メインポールに通すほうが楽だと思います。
暗い中でペグに足を引っかける心配もないですしね。
これでインナーテントも取り付け完了です!
インナーテントの入口ファスナーを開けた後はロールアップして固定できます。
小物用のポケットもあります♪ちょっとした工夫がうれしいですね。
多様な張り方ができる!
ソロベースの魅力はアイデア次第で様々な張り方ができ、フィールドの条件に合わせて対応できるテントであることだと思います!
林間サイトなどの日除けが必要ない場合は前室をロールアップ!
ちなみにグランドシートは安定の「ODグリーン(1.8×2.7m)」がちょうどいいサイズ感でした!
ODグリーンのはみ出た部分にオールウェザーブランケットとマットを敷いてお座敷スタイル!
ODグリーンがやや長く見えますが、インナーテント+前室を両方1枚でカバーできるので、お座敷スタイルの方にはオススメです!前室を跳ね上げた状態でもきっちりカバーされます。
フルクローズにして就寝する際は、余ったシートが前面と背面の隙間を塞いでくれるので、スカートがなくても隙間風を防げます!
サイドの隙間は他の荷物で塞げばOK♪もしくは養生シートなどで簡易スカートを自作しても良いかもしれません。
サイドにもファスナーが付いていて夏は通気性がアップし、フルクローズにした夜間は出入り口になります。
ファスナーはYKK製ではありませんが、使用した感じでは動きはしっかりスムーズ。品質に全く問題なさそうです。
止水ジッパーではありませんが、マジックテープでしっかり閉じることができるので雨水の侵入も大丈夫そう。
ファスナー付近にロゴがあるのですが、うっすらで目立たない。
色補正してようやく分かる程度のロゴ。もうちょっと主張してもいいんだよ?笑
スタンダードな前室の跳ね上げ!
一方向からの日差しが強い場合は、サイドパネルを前室に連結♪
ソロベースには側面2+前面3箇所にハトメがついているので、季節や天候、スタイルに合わせて様々な張り方ができます!
こんな変則的な張り方も可能!
雨の日に前室をスタンダードに上げて雨除けにすると、中央にたるみができて雨水が溜まってしまいます。こういうサイドにズラす張り方にすると、溜まった雨水を誘導して逃してあげることができると思います♪
ここで紹介した張り方以外にもまだまだ多くの張り方ができるテントですので、フィールドの条件に合わせて工夫するのもソロベースの楽しみ方だと思います!
コットとの相性もいい!
ソロベースはコットとの相性も抜群です!
ポールからポールの間が190cmなので、レギュラーサイズのコットだと十分インストールできると思います!
ちなみにこのコットはソロキャンプでの定番中の定番「DOD バックインベット」です!
このコットは幅が72cmあり、幅60cm前後が一般的なシングルサイズのコットより少し広めになります。それでも問題なくインストールできるので、他のメーカーさんのコットでも問題ないと思います!
コットを置いてインナーテントなしのスタイルもいい感じ♪インナーテントを持ってこなくてもOKだから、軽量化にも繋がりますね。
通気性や断熱性の高いポリコットンの特性を感じるには、やはりインナーなしのスタイルが過ごしやすいと思います。
寝室からすぐリビングになるので、ちょっとしたキャンプ用品の取り出しも、コットから手を伸ばせば届く範囲にあり、かなり相性がいいです!
今回はお座敷スタイルにしていますが、ロースタイルのチェアやテーブルを前室に並べても使いやすそうですね!!
インナーテントにもバックインベットがピッタリ!!インナーテントにも一般的なレギュラーサイズのコットなら問題なくインストールできると思います!虫の多い時期は蚊帳とコットで快適に過ごせそうです♪
インナーありでもなしでもコットとの相性はいい感じですが、やはりコット分の高さが上がるので、寝そべってみるとフライが近づき圧迫感はあります。
フルクローズにした状態で、テント内でちょっとした作業をするには少し狭く感じました。
バックインベットのようなローコットならそれでも問題ないですが、高さがあるコットの場合はかなり狭く感じると思います。
使用感と気になった点
最後にブログ主が実際に使用した感想。
まずは見た目。色味がまさに”ミリタリー”というような落ち着いたカーキで、とにかくカッコいい!!
購入前から気になっていた生地の耐久性。特にメインポール付近はファスナーが2箇所も付けられていて、一番負荷がかかる部分となるので生地の強度がすごく気になっていました!
実際に触れてみると、この部分は何枚もの生地で補強されていてかなりの厚みがありました!
内側から見てみるとしっかり補強されているのがわかると思います。これだけ厚みがあれば強度は問題なさそうですね♪
前室だけでなくサイドもロールアップして固定できます。
インナーテントの入口は逆さのT字にファスナーが配置されています。こちらのファスナーも動きはスムーズ。
でもかなり気になったのが、インナーテントのバスタブ部分の浅さでした。バックル部分の長さを調整しても、ファスナーをオープンしていると、どうしてもペタンとなり立ち上がらない。
雨が振っているとインナーテントまで雨水が侵入してしまいそうなので、悪天候の場合は注意が必要だと感じました。
サイドから。フライの遮光性は非常に高く、前室をクローズしてみると室内はこんな暗さ。しっかり日差しを遮ってくれます。
夜間はこんな感じでいい雰囲気。焚き火を楽しみながら夜を過ごすのに適したテントだと思います♪
ランタンは前室をロールアップする際の固定ひもに引っ掛けることができるし、インナーテントにもフックが付けられています。
夜間は秘密基地のようなシェルターに。ソロキャンプぐらいの荷物ならクローズした室内に全て収まりました。
荷物がある状態でも、1人なら快適に眠るには十分なスペースがあります。
この日は2月の冬キャンプだったのですが、寒さが辛く感じることもなく快適に過ごせました。湯たんぽと小型のガスストーブだけで十分なほど。
インナーテントを取り外してコットスタイルなら、石油ストーブなどもインストールできると思います。
サイドがダブルジッパーではないので、薪ストーブは厳しいかな?マジックテーブがあるからジッパーを開けた状態ならできないこともないのかな?それかクリップで留めればできるかも。
ペグの改良もされたし、今後ますます期待できるテントだと思います!
個人的には今後オプションパーツなどが販売されるのを期待してたりします。たとえばメッシュじゃなくスタンダートなインナーだったり、取り付けできるスカートだったり。
あとはエンドキャップなどは紛失時に予備が手に入ればかなりうれしいです♪
こちらもオススメ↓
まとめ
ということで今回は最近新調した「バンドック ソロベース」のレビューでした。
新調したばかりなので、まだまだ見えていない部分もたくさんあると思いますが、今後使用して気付いた点などがあれば、どんどん追加してお伝えできればと思います。
現時点でかなり気に入っているテントなので、とにかく早く次のキャンプに出かけたくてウズウズしています!笑
バンドックさんの開発努力が感じられる素晴らしいテント。オススメです!!