2020年10月下旬、今回は高野参詣道「有田・龍神道」を歩いてきました!
前回の「三谷坂」に続いて今回も高野山関連のコース!有田・龍神道は高野参詣道のメインコース”高野七口”の1つとなります!今回で高野七口は6つ目!
10月も後半となり、関西地方の山でもちらほら「紅葉」の情報を目にすることも増えてきました♪
まだ紅葉のベストシーズンには少し早いかもですが、高野山ならひょっとするとこの時期でも紅葉が楽しめるかも!と今回の計画を立てました!!
「高野参詣道・高野七口」についてまとめました↓
高野参詣道「有田・龍神道」とは?
「有田・龍神道」は高野七口の1つ「龍神口」に至る高野山の参詣道です!かつては護摩壇山・龍神温泉を経て熊野古道”中辺路”と通じていたことから「熊野道」とも呼ばれていた街道です。
「龍神道」は、熊野古道「中辺路」から北へ分岐し、龍神温泉を経て南から高野山に至る街道。
同じく南の有田川町清水町からの「有田街道」と”辻の茶屋”で合流し、高野山の玄関門”大門”付近にある龍神口に至ります!
かつては龍神温泉の入浴客や大峰山参りの参詣者で賑わっていた街道でしたが、現在はコースの大半が林道となり、民家や宿屋など往時の姿はほとんど残っていません。
ですが、その反面、高野山周辺の深い山中で豊かな自然に触れながら、静かな散策を楽しめるコースとなります♪
起点:はなぞの温泉「花圃の里」 終点:大門・龍神口
総距離:12.7km
標準コースタイム:約5時間
「有田・龍神道」のマップ
現代の「有田・龍神道」は”はなぞの温泉「花圃の里」”が起点となります!
はなぞの温泉の駐車場にある登山口からスタート!
山中に入るといきなりの急登が始まります。林道と合流するまでは地道の山歩き。地道区間約2.7kmの前半部分は急登となり、それ以降は緩やかな登山道となります。
林道に合流すると、ゴールの大門・龍神口までは約10kmの舗装路歩き。
途中、龍神道・有田道が合流する辻の茶屋交差点を経て、大門までひたすら林道を歩きます。
単調な林道歩きのコースとなりますが、林道からは時折、展望が開けており景色を楽しみながら高野山を目指すことができます!
今回のプラン・山行データ
- はなぞの温泉(6:33)→林道合流(7:34)
- 辻の茶屋交差点(8:07)→湯川辻(9:13)→大門(9:51)
天候:晴れ
行動時間:3:18
距離:12.8km
アクセス・駐車場
はなぞの温泉「花圃の里」へはバスでアクセス
有田・龍神道の登山口は、はなぞの温泉「花圃(かほ)の里」の駐車場にあります!
場所:和歌山県伊都郡かつらぎ町花園梁瀬779-1
TEL:0737-26-0171
日帰り入浴:利用時間12:00~17:00
利用料金:大人600円/小人500円
かつらぎ町コミュニティバス「花園バス停」
はなぞの温泉「花圃の里」へのアクセスは、JR笠田駅から「かつらぎ町コミュニティバス」が運行しています!
こちらはワンマンバスとなりますので、笠田駅から終点の花園バス停まで乗っても150円!コース内どのバス停で降りても運賃は一律です♪
〈アクセス〉
- かつらぎ町コミュニティバス
- 新城・花園コース
- JR笠田駅前→花圃:運賃150円
こちらがバスの時刻表。
バスの本数はあまり多くなく、午前中に到着するバスは「6:28」・「9:25」着の2本しかありません!※6:28着のバスは笠田駅前ではなく「笠田駅筋」バス停から運行
JRのダイヤを考えると、笠田駅8:20→花園9:25のバスが現実的!
事前にしっかりダイヤを確認して計画を立てましょう!
駐車場あり※注意点
マイカーでのアクセスする場合の注意点!!
はなぞの温泉には駐車場がありますが、高野山から「花圃の里」方面へはバスが運行していません!!
せっかく温泉スタートなのに、ゴールした後に温泉を利用できないもどかしさ…。
こちらに車を駐車する場合は、グループで車を2台用意して高野山・花圃の里のそれぞれに車をデポするか、体力や時間に余裕があれば同じコースをピストンすることとなります!
どちらかといえば、アクセスはバスの方が容易かもしれません。
また高野山をスタート地点とすれば、ゴール後に温泉を利用できるので、逆順プランも魅力的だと思います♪
高野参詣道「有田・龍神道」
はなぞの温泉「花圃の里」→林道合流
早朝、はなぞの温泉に到着!
今回はバスではなく、ここまで家族に送ってもらいました。自宅から電車・バスを利用してこのコースを歩くには日帰りだと厳しかった…。
明け方はガスが出ていてましたが上空は青空♪天気予報でもスッキリ晴れたいいお天気になるようです!
有田川沿いの山間にあるこの地域なので明け方はガスが発生しやすいんでしょうね~。
〈6:33〉それでは有田龍神道で高野山を目指しましょう!
登山口は温泉の駐車場内にあるこちらの階段!
登山口を出発するとすぐに右手に階段があります。
このコースは温泉からいきなり急登が始まります。
林道に合流するまでの約2.7kmの区間は地道の登山道となり、コース全体を通して登りが厳しい場面はこの区間のみ。
地道区間の特に前半部分は傾斜が急な一定の登りとなります。
倒木に生えるキノコ発見(゚∀゚)!
朝一からなかなかつらい登り!この日は明け方の気温が7℃ぐらいで山中はさらにヒンヤリとした寒さでした。
登りで息が上がるからこの寒さはむしろ助かる!
しばらく登っていくと標高634mの看板がありました!東京スカイツリーと同じ高さ(゚∀゚)!
確か高野山へ向かう国道480号線にも道路沿いに同じような看板があったような気がする。
林道までの距離を示す標識。カブトムシとミツバチが可愛い(*´ω`*)
地道区間のちょうど1/3ですね。
先程の看板を過ぎても500mほどはキツイ登りが続きましたが、地道区間の約半分を過ぎたあたりから道がなだらかになってきました。
地形図ではこのあたり(右手の稜線上の)ピークに”796m”の三角点があるっぽい。
はなぞの温泉の標高が約450m、林道合流点の標高が約900mなので、ここから林道合流まで高低差があと約100mほどとなります。
ここまで350mほど短い区間で登ってきたから、残りはアップダウンが少ない♪
のんびりした山道を散策♪木々の隙間からの日差しもポカポカ温かい(*´ω`*)
残り900m!こっちの標識はカマキリとトンボ(゚∀゚)!
林道合流まで稜線上のピークを巻くように緩やかな道が続きます。
このあたりの木々も少し色づき始めていました!これは高野山も紅葉始まってるかも!
林道合流手前で最後の登り!
〈7:34〉登りきれば林道と合流です!
ここが合流地点!
温泉からここまでのコースタイムが約2時間弱と紹介されていたのですが、スタートからここまで約1時間でした。
これは高野山到着もかなり早くなっちゃうかも。
合流地点には周辺マップがあります!
マップに「恐竜ランド」がある!かなり昔になりますが、ブログ主がまだ小さかった頃に家族で恐竜ランドに遊びに行った記憶があります。
洞窟の中に恐竜がいて、怖かった…(´・ω・`)
辻の茶屋交差点→湯川辻→大門
それでは合流点から高野山を目指しましょう!
林道と合流してからは高野山(大門)までずーーーっと舗装路歩きとなります!約10km!
林道にたくさん落ちていたイガイガの栗!
林道歩きは少し単調ですが、時たま展望が開けます!林道から高野山方面。おそらくこの稜線に沿って林道が続いているんですね。
林道脇に木彫りのワン…ちゃん…?
犬だよね…?ブルドックっぽい?
林道にはたまに分岐が現れますが、分岐にはしっかりとした道標が設置されているので高野山まで道迷いは心配なさそうですね♪
〈8:07〉ひたすら歩いていくと別の林道と合流しました!
ここが「辻の茶屋交差点」です!この地点が「龍神道」と「有田街道」が合流した場所だと思います。
かつてはここに茶屋があり、高野詣の休憩所として利用されていたようです。昭和28年に水害にあうまでは茶屋があったんだそう!
辻の茶屋交差点から高野町に入ります!
それにしてもいいお天気♪一番奥に見える山並みはおそらく和泉山脈だと思います!
日に当たるとポカポカした秋らしい陽気♪辻の茶屋交差点からしばらくはこのように道幅の広い林道ですが、
しばらく進むと、次第に道幅が狭くなります。こんなとこ運転したくない…^^;
歩いている途中に車とすれ違うことは一度もありませんでした。おそらく山仕事の方以外は利用してないコースっぽい。
この日は天気は良いですが気温はかなり低めだったので、日陰に入るとすごく寒い。
フリースの手袋なしじゃ、指先がかじかむほどの冷え込みでした。
ちなみにこのあたりの林道をGoogle Mapで確認すると雪で真っ白な林道になっています!
しばらく黙々と林道を歩いていると、湯川辻の手前のカーブのところに、
〈8:57〉ちょっとした芝生のスペースがありました!日当たりも良かったのでここで少し休憩しよっと♪
ザックを下ろして朝ごはん!
コース全体を通してですが、大半が林道となるので休憩スポットは少なかった印象です。
林道自体にアップダウンがほとんどないので黙々と進めるコースですが、距離は長いのでそこそこ足は疲れる。
〈9:13〉20分ほど休憩して、行動を再会するとすぐに道路と合流。ここが「湯川辻」です。
お!紅葉してる(゚∀゚)!高野山内も紅葉してるかな?
林道から北側の展望!多分、真正面に見えるピークが高野山の弁天岳だと思う。
湯川辻から15分ほど進むと大きな広場がありました。マップでは”防災ヘリポート”と書かれています。
このヘリポート付近からはコース1番の展望!!特に西側の景色が望めます!
南西方面にみえるあの山がおそらく”天狗岳”!
天狗岳には、その昔、天狗が山の岩穴に住んでいて高野山の弁天岳と往来していたという伝説があります。
あの山も登れるのかな?
ヘリポート全体。
防災ヘリポートから暫く進むと鉄塔?のところで国道480号線と合流します。高野山は突き当りを左。
ここは以前、高野七口の1つ「相ノ浦道」を歩いた際に、高野山への帰りにここまで歩きました!
その時に、国道480号線沿いをひたすら歩いていると「カモシカ」に遭遇したことがありました!!
国道480号線に合流して高野山方面へ。
すぐ先で今度は国道371号線が合流。合流点にある駐車場が「お助け地蔵尊前駐車場」。
おーススキだー(*´∀`*)!秋やな~。
駐車場の向かいにある階段を登ります。
階段を登るとお助け地蔵尊。
このお地蔵さまはお願い事を一生に一度だけ叶えてくれるんだとか。お礼参りには丸い物をお供えすると良いんだそうです!!
お助け地蔵尊横のこの道が、高野七口・女人堂を巡る「女人道」です。
以前、高野三山を含めて高野山をぐるっと一周した際に歩きました♪
お助け地蔵尊の参道を進むと、
ゴールの大門についに到着!!
〈9:51〉その手前に”龍神口”の看板がありました!
ということで高野七口の1つ「有田龍神道」はここでゴールとなります!!
休憩込みで5時間30分で計画していましたが、予想以上に早く3時間20分ほどでの到着でした。
ブログ主は決して体力に自信がある健脚というわけではありませんが、スタートすぐの急登以外はスイスイ進めるコースだったので、コースタイムはかなり余裕を持って設定されているんだと思います!
紅葉が始まった高野山を散策♪
画角に収まりきらないほど大きな大門!潜って高野山内を散策してきましょう!!
この大門前で高野山の表参道「町石道」が合流します!
お!まだまだ紅葉の見頃は先なのかなーと思っていたけれど、めっちゃ紅いやん(゚∀゚)!!
やっぱり高野山は標高が高めの寒冷な地域だから、平地よりも紅葉の始まる時期が早いんですね!これはかなりラッキー(*´∀`*)♪
まだ紅葉しきっている様子ではないから、おそらく見頃のベストシーズンは11月上旬~になりそうですね!
高野山のど真ん中にある中門!
いつもの流れで壇上伽藍の根本大塔に参拝!
壇上伽藍周辺も紅葉が美しい(゚∀゚)!この日は天気もよかったから観光の方々もすごく多かったです!
ブログ主は、赤、オレンジ、緑のまだ紅葉しきっていないまだらなモミジが個人的には1番綺麗だと思う。
予想に反してきれいな紅葉が眺められて大満足です♪
壇上伽藍への参道は紅葉並木になっていました!
金剛峯寺にもお参り!
お参りしたら、今度は買い食い!金剛峯寺前の駐車場にあるお店で、鯛焼きを買いました!
疲れた体に甘いアンコがしみる~(・∀・)
1時間半ほど紅葉を楽しみながら山内を散策して、公園で少し休憩♪
前回高野山を訪れたのは、相ノ浦道を歩いた春頃が以来となりますが、特有の雰囲気というか、空気感はやっぱり別格だと思います。
現存する唯一の女人堂「不動坂口女人堂」
ここからバスに乗ってケーブル駅に向かってもいいのですが、
いつものようにバス・ケーブル代を節約するために京大坂道「不動坂」を下っていきます。高野山到着が予定より早かったので時間が余っていたのもある。
コースは京大坂道の記事をご覧ください↓
40分ほどで極楽橋駅に下ってきました。
下っている間、すれ違いで登っていくハイカーさんがとっても多かったです!この天気だもんなー!
極楽橋のホームに入ると、ちょうど特別列車「天空」が到着!!
その隣には難波駅への特急列車「こうや」!
高野線の人気列車が揃い踏みだー(゚∀゚)!!
でも、貧乏なブログ主は各駅列車でのんびり帰ります!
車窓から高野山方面の山並み!ガラスに手が写っちゃう残念な写真…orz
まとめ
ということで今回は高野七口の1つ「有田・龍神道」でした!
ひさしぶりに高野山へ向かうコースを歩きましたが、やっぱり日本仏教の聖地「高野山」へ向かう参詣道は歴史を感じる素晴らしいコースでした!
大半は林道となりますが、時折景色が眺められ、また天候にも恵まれたので秋を感じながら自然を満喫できた一日でした!
まだ早いかな~と予想していた紅葉も、ベストシーズンには少し早いものの、色づきが深まっていて秋晴れと相まって高野山内を美しく彩っていました♪
今回で高野七口は6本制覇!残すところはあと「大峰道」のみとなります!
大峰道も少し交通に不便なコースなので、いつになるかはわかりませんが、派生ルートも含めてこれからも高野山のコースを歩いていきたいと思います!!
「高野参詣道・高野七口」についてまとめました↓