2021年2月上旬、今回は熊野古道「大辺路」を歩いてきました!
前回のパート⑤では、長井坂を下った見老津駅から田子駅まで歩きました!海を眺めながら国道沿いの旧道を進む舗装路区間でしたが、コース後半では石段・石畳が残る「新田平見道」と古道本来の姿も垣間見れたコースでした!
長かった大辺路も、いよいよ本州最南端の町「串本町」に入り後半戦突入!
パート⑥では「田子駅~串本駅」の区間を歩きます!
この区間には、コース前半に「富山平見道」「飛渡谷道」と往時の面影がある山道が続き、古道らしい山中の景色と海岸の景色が同時に楽しめる区間となります!!
大辺路1回目「紀伊田辺駅~紀伊富田駅」はこちら↓
前回の「見老津駅~田子駅」はこちら↓
次回のパート⑦「串本駅~古座駅」アップしました!
今回の熊野古道「大辺路」プラン!
6回目は「富山平見道・飛渡谷道」田子駅~串本駅
今回は「田子駅~串本駅」の区間を歩きます!
田子駅からスタート!まずは国道へ出て「富山平見道」の入り口へ!
「富山平見道」は往時の姿が残る小さな峠道!距離は短いですが美しい石畳と石段が約200mも残っている山道となります!
峠から下ると田並駅付近までは国道沿いを進みます。
田並駅手前の交差点で集落内を抜けると「飛渡谷道」!こちらは林道と交差しながら短い山道が連続する区間となります!終盤には海を望む”展望所”もあり、山・海の両方の風景が楽しめます♪
下ると紀伊有田駅前。ここから本州最南端の駅「串本駅」まではひたすら国道歩き!途中、海門庵・無量寺に立ち寄り串本駅にゴールです!
このコースの総距離は17.2km!
標準コースタイムは約7時間です!
紀伊有田駅~串本駅の区間には熊野古道の道標がありません!ですが基本的に国道沿いを進むので、道順はわかりやすいです!
今回のプラン・山行データ!
- 富山平見道:田子駅(8:20)→徳大明神社(9:14)→田並交差点(9:50)
- 飛渡谷道:田並交差点→紀伊有田駅前(10:54)
- 海門庵(11:27)→無量寺(12:15)→串本駅(12:29)
天候:晴れ!
距離:16.6km
活動時間:4:09
駐車場・アクセス
今回は串本駅前「橋杭園地駐車場」を利用
今回はゴールの串本駅側にある「橋杭園地駐車場」を利用させていただきました!
串本駅前でコインパーキングを探していたのですが、長時間駐車するに適したパーキングが見つかりませんでした!
ということで駅から少し遠いですが、橋杭園地の駐車場にデポさせていただきました。※駐車場から串本駅まで徒歩15分・約1km
こちらの橋杭園地は、海水浴場を挟んで道の駅「くしもと橋杭岩」につながっています!※約1km!
駐車場からも橋杭岩が見えますよー!!また紀伊大島もすぐ目の前です♪
注意点として、こちらは海水浴場の駐車場でもあるので夏のシーズン中は有料となります!!
アクセス
〈マイカーでのアクセス〉串本駅
- 新宮・那智方面:国道42号経由で約1時間
- 田辺方面:紀勢自動車道「すさみ南」→国道42号で約1時間10分
〈公共交通機関でのアクセス〉
- 串本駅→田子駅:240円
- 紀伊田辺駅→田子駅:990円
熊野古道「大辺路」⑥田子駅~串本駅
富山平見道:田子駅→徳大明神社→田並交差点
〈8:20〉串本駅から電車移動して田子駅に到着です!
「大辺路」の幟がある(゚∀゚)!駅にポスターが貼ってあったけど、大辺路を巡るイベントみたいなのがあるみたいですね!
それでは田子駅から熊野古道スタート!まずは「富山平見道」の入り口へ向かいましょう!
駅を出発するとすぐに国道に合流します。
国道沿いに船(゚∀゚)!
しばらく進むと左手に脇道があります!ちょうどこの日は工事中!
ここを曲がると富山平見道の入り口はすぐ!
曲がり角に道標があります。
国道からそれると川沿いに船置き場。その先に造船所があります。
造船所の脇、橋の手前で左折。
このトンネルを潜ります。ちなみに左にある小屋は公衆トイレです。
トンネルをくぐってこの橋を渡ると、
〈8:33〉富山平見道の入り口に到着!案内板とスタンプ押印所があります。
では富山平見道を歩いていきましょう!
富山平見道は石畳や石段が残る峠道!入り口からいきなり美しい石段の道になります(*´ω`*)
大辺路は開発で古道本来の姿が消失している箇所も多いですが、所々に開発を免れた山道が残されているので熊野古道らしいウォーキングを楽しめるのがいいですね!
古道の調査も盛んに行われているので、近年に発見されて通行可能になった道も多いです♪見どころが増えるのは古道ファンとして嬉しい限りですヽ(^o^)丿
美しい石畳が続いて行きます♪
初めの登りが終わると自然林の道に!
掘割状の道にも石畳が見られます!
敷き詰められた石畳♪
どんどん進んでいくと、
民家のフェンス沿いに出て、
民家の軒先に抜けてきます。
ここからしばらく林道と合流します。
林道沿いにも道標が多数あり!ここは左へ。
林道を進むと途中から地道に変わります。
道なりに進んでいくと線路に突き当たる。左に急な階段があるので下っていくと、
下った先は池。
池の前でトンネルを潜ります。冒険してる感がすごい(゚∀゚)!面白い道ですね!
トンネルを抜けて湿地?の木橋を渡れば、
〈9:01〉建物の敷地内から国道に抜けてきます!
こんなとこに抜けるんだ(゚∀゚)!
この建物は廃墟なのかな?元はおそらく民宿かなにかだと思う。
ここで「富山平見道」は終了です!楽しい山道でした♪
国道をそのまま進んでいきます!このあたりは歩道がないので車両に注意して進みましょう!
山道の後は海!!江田海岸が目の前に広がります!
大辺路は舗装路区間が多いですが、海を眺める国道沿いなので景色は最高!この日もすっごくいいお天気でした♪
海を見渡す電車!
しばらく国道沿いを進んでいくと道沿いに朱い鳥居が見えてきました!
〈9:14〉こちらが徳大明神社。
串本町江田の氏神様です。境内に置かれた丸石は”力石”とも呼ばれ、成人や信仰の証として、石を持ち上げる神事が行われてきたと伝えられています。
徳大明神社のすぐ先で、左へ集落内へ入る道があります。
街道マップではここを左折して「浦氏屋敷跡」に立ち寄っているのでブログ主も向かいました。
ですが、肝心の屋敷跡がどれを指しているのかわかりませんでした…orz
この石垣かな?少し集落内をウロウロしましたが、説明板とかが見当たらずでした。
あきらめて国道に戻りました。
国道に戻り進んでいると山肌から動物のにぎやかな鳴き声が聴こえてきました。
鳴き声の方を向くと、お猿さんたちでした(゚∀゚)!
どんどん国道を進んでいくと田並の港に到着!
この田並は”ケンケン漁”発祥の地!いわゆる「ケンケン鰹」などで有名な漁法です!
すさみ町や串本町ではシーズンになるとケンケン鰹が楽しめるお店がたくさんあります♪旅の途中に立ち寄って新鮮な鰹を食べるのもオツですね!
田並の町中に入りました!
〈9:50〉旧道から国道に合流すると田並交差点!
この交差点を正面に200mほど進むと田並駅。ここで横断歩道を渡り「飛渡谷道」へ向かいましょう!
飛渡谷道:田並交差点→紀伊有田駅前
交差点から小さな橋を渡ります。
交差点から飛渡谷道の入り口までは500m!
橋を渡るとすぐ右手に熊野古道の道案内があります。集落内の小道を抜けていきます!
集落を過ぎると山道へ!
しばらく登り、
林道と合流。
合流してすぐのカーブのところに飛渡谷道の入り口があります!
飛渡谷道スタート!緩やかに山道を下っていきます!
下って沢沿いに進んでいく!
沢を離れると登り返し!この登りは苔むした石畳の道となります♪
登ると林道が交差。そのまま正面へ!
途中に”有田・田並境界石柱”があります!
石柱の上に謎の物体Σ(゚Д゚)
これなんだろう?最初は蜂の巣だと思ったけど、よくみたらキノコっぽい。でも硬そうだから石?わからないから触れませんでした…^^;
ん~なんだろう?
実はこの先で串本駅へ向かう途中に、民家の家庭菜園にもこれに似た物体がありました。もしかしたらサンゴ?とかの一種なのかもです。
石柱から下るとすぐに林道に合流。ここから何度も短い山道→林道と行ったり来たりしながら進んでいきます。
林道の脇から山道へ入る。
すぐに林道に合流。
またまた山道へ。
山腹を進んで、
椿?と畑の細い道を抜けると、
舗装路の階段に突き当たりました!
突き当たって左折するとすぐ右手に”展望所”への案内があります!ちょうど休憩もしたかったので、展望所へ立ち寄りましょう♪
展望所までは片道3分ほど。しっかりとロープが張られてよく整備された山道です。
〈10:27〉ということで小さな広場の展望所に到着!ここからは真正面に潮岬が眺められます!!
景色を眺めながら少しゆっくり休憩!パンを食べてカロリー補給しました!
〈10:48〉20分ほど休憩し、展望所から戻り下っていきます!
5分ほど階段を降ると集落内へ。飛渡谷道はここで終わりです!
右折するとすぐに国道に出合います。
〈10:54〉国道に合流すると橋があります。この橋を渡って左へ進むと紀伊有田駅です!
今回の区間はここから串本駅までずーーーーーっと国道沿いを進むコースとなります!スポット巡りで富山平見道・飛渡谷道を歩く場合は紀伊有田駅をゴールに設定するのがオススメです!
ちなみにここ以降、今回のコース内に道標はありません!!国道沿いなので道順は単純です。
海門庵→無量寺→串本駅
駅前の小道を抜けて、
再度国道に合流!
合流すると徳本上人の名号碑があります。
名号碑の少し先にある”逢坂山トンネル”の入り口から左へ登る林道へ進みます。
小さな峠を越えて林道を下ります。
林道を下り再び国道に合流すると”串本海中公園”があります!
ウミガメに餌やり体験ができる水族館!!
ここをゴールにしてもいいですね!水族館を見学した後は串本駅までバスで向かうのもアリ!!
ちなみに海中公園からは潮岬が見え、その左にあるくぼみ・矢印のあたりがゴールの串本駅。
あそこまでずっと国道歩きです…^^;
ここからは単調な国道歩きなので、端折りながら見どころだけハイライトで!
高富のバス停付近から街道マップでは”海門庵”に立ち寄っているのでブログ主も寄り道!
この建物を目印に左へと進む。
これあってるのかな^^;?さっきの浦氏屋敷跡と同じで見つけられなかったらやだな~。
なんか山の中に入ってきたぞ…。大丈夫かな。
〈11:27〉あ!ここかな?
石垣の上にお堂?がありました!!
特に説明板などはありませんでしたが、たぶんあってる!
苔の美しい石垣の雰囲気が良かったです!ここは立ち寄って正解でした♪
再び国道!時たま旧道にはそれますが特に見どころがあるわけではないので割愛!
ようやく袋港が見えてきました!見切れていますが写真右の丸い小山が”御場の鼻”だと思う。
この港が見えてくると左に道が現れます。
この高架をくぐって進むのが次回歩く「串本駅~古座駅」へのコースとなります!今回はここで古道を離れて串本駅へ向かいましょう!
そのまま国道を進み潮浜橋を渡る。
橋からしばらく進み、この横断歩道を渡るとようやく国道を離れます。左の旧道へ!
国道を離れて集落内をジグザグに進み無量寺へ!
びっくりしたΣ(゚Д゚)!!!本物の豚さんが倒れてるのかと思った!
お洗濯したお人形が潮風で落ちたみたいε-(´∀`*)ホッ
〈12:15〉小学校の前を過ぎると無量寺に到着!
無量寺は長沢芦雪の絵寺として知られる古刹。
境内に併設する美術館「串本応挙芦雪館」では、円山応挙と長沢芦雪が描いた55面の障壁画を所蔵・公開しています!※国の重要文化財
天明6年(1786年)、臨済宗の高僧”愚海和尚”が大津波で流されたこのお寺を再興した際に、友人であった応挙が復興祝として障壁画を送りました!
その名代として寺に赴いた芦雪も滞在中に本堂を飾る障壁画を残しています!
今回は美術館には立ち寄らず、境内でお参りだけさせていただきました!
無量寺からは串本駅まで15分ほど。駅前の通りに抜けて、
〈12:29〉本州最南端の駅「串本駅」にゴール!!
後半の国道歩き疲れたー(*_*)
トルコの軍艦が遭難した際に、串本の地元住民達による献身的な救助活動により奇跡的に多くの命が救われた「エルトゥールル号遭難事件」。
このことがきっかけでトルコと串本町(旧 大嶋村樫野)は現在まで友情と友好関係が続いています!
駅前には友好の町の大きな旗とエルトゥールル号の石像がありました!
まとめ
ということで今回は大辺路6回目「田子駅~串本駅」でした!
この区間は前半に「富山平見道」「飛渡谷道」と、往時の美しさが残る山道があり、古道ウォークとして非常に楽しい区間でした!
美しい石畳・石段が残り、古道らしい山の景色と展望所から眺める広大な海の景色のどちらも楽しめるコースで、とっても冒険心を駆り立てるような楽しさがありました!
後半は少し国道歩きの区間が長いのが体力的にも精神的にもキツめでした!笑
でも紀伊有田駅や串本海中公園などをゴールに設定すれば、区間のいいとこ取りをして古道ウォークができると思います♪
次回は「串本駅~古座駅」の区間を歩きます!!
「大辺路」についてまとめました!
今まで歩いた熊野古道はこちら↓