2023年3月上旬、今回は『繖山(きぬがさやま)』に登ってきました!!
繖山は滋賀県の”東近江エリア”にある標高433mの山!東近江市と近江八幡市の市境に位置する山となります!
山頂の南に西国観音霊場の第三十二札所である『観音正寺』があり、そのことから別名『観音寺山』とも呼ばれています!!「十方嶺」という別名もある。
また近江守護である「六角氏」の居城『観音寺城』があったことでも知られており、すぐお隣には織田信長が築いた『安土城』がある安土山と、歴史ロマンあふれるスポットとなります!!!
今回はそんな見どころの多い繖山を、猪子山からの縦走プランで巡ってきました!!
下山後は、近江商人の発祥の地である『五個荘金堂町』の情緒あふれる街並みも散策します!!
『東近江エリア』の登山スポットについてまとめました↓
『繖山(観音寺山)』の登山コース
代表的なルート
『繖山』への代表的なルートは、
- 観音正寺参道コース:五箇荘駅→結神社→観音正寺→繖山
- 北腰越コース:安土駅→(安土城跡)→北腰越→繖山
- 縦走コース:能登川駅→猪子山→雨宮龍神社・地獄越→繖山
- 北腰越→地獄越→繖山
- 石馬寺→雨宮龍神社・地獄越→繖山
などの登山コースがあります!
色・太文字で示した3つがメインコースになると思います!
人気モデルコースとしては、猪子山から繖山へ縦走して安土城に立ち寄るプラン!「能登川駅」「安土駅」はJRの同一路線となるので、公共交通機関でのプランも立てやすいコースとなります!
観音正寺・観音寺城跡など歴史スポットを巡る場合は、参道コースを歩く方が多い印象です!西国巡礼されている方も!
その他のコースは、縦走コースの分割や登山口から周回する場合に利用しやすいコースとなります!
『安土山・安土城跡』の散策記事はこちら↓
今回のプラン
今回は猪子山から繖山へ『縦走コース』を辿り、観音寺城跡・観音正寺を巡って、『参道コース』を下山するプランで歩いてきました!
下山後は重伝建地区に指定されている『五個荘金堂町』の街並みも散策します!
ということで五個荘観光センターからスタート!まずは猪子山の登山口を目指して山裾を進みます!
登山口から急登を登る!猪子山の山頂付近には『北向岩屋十一面観音』があり、絶景が楽しめます!
猪子山から伊庭山・雨宮龍神社と稜線を辿り、地獄越から一気に登って繖山へ!
繖山から観音寺城跡・観音正寺を巡り、参道を下って結神社へ!観光センターに戻ります!
このプランでの総距離は約12km!
標準コースタイムは約6時間です!
※能登川駅→繖山→五箇荘駅の場合【10.5km/5時間】
〈今回のプラン〉
- 観光センター(7:35)→猪子山登山口(8:26)
- 猪子山(9:06)→伊庭山(9:19)→雨宮龍神社(9:35)
- 地獄越(9:43)→繖山(10:07)→観音寺城跡(10:22-52)
- 観音正寺(10:58-11:22)→結神社(11:47)→観光センター(11:59)
観音寺城跡・観音正寺は「入山志納料」が必要!
西国観音霊場第三十二番札所『観音正寺』の拝観には”入山志納金”が必要です!!
登山コースが境内を通るため、登山と併せての拝観がオススメ!
また『観音寺城跡』についても、お寺の方で環境整備されていますので、ハイキング目的でも必ずご奉納しましょう!!
ちなみに、『観音正寺・観音寺城跡』を通過しない迂回コースもあります!
詳しくは本編で!
〈入山志納金〉:観音正寺・観音寺城跡
大人 | 500円 |
中学生・高校生 | 300円 |
小学生以下 | 無料 |
拝観時間:8:00~17:00
詳しくは『観音正寺』公式HPへ↓
登山口の駐車場とアクセス
『五箇荘観光センター・ぷらざ三方よし(五個荘観光案内所)』
五個荘金堂地区のほど近くに『五個荘観光センター』『ぷらざ三方よし』の2つの施設があります!
2つの施設は道路を挟んで隣接!
どちらも周辺の観光についての案内センターです!その他、お土産品などの物販コーナーや喫茶もあります!
「ぷらざ三方よし」には約100台・観光センターには約30台の駐車場があります!
アクセス
〈マイカーの場合〉
- 名神高速道路『八日市IC』から約20分/『竜王IC』から25分
〈公共交通機関の場合〉
- 猪子山登山口:JR「能登川駅」から徒歩5分
- 観音正寺側『結神社』:観音口バス停から徒歩5分/近江鉄道「五箇荘駅」から約40分
- 近江鉄道バス:能登川駅~金堂~ぷらざ三方よし前~観音口~八日市駅
安土城跡を絡める場合は、「安土駅」「能登川駅」は同一のJR路線となるのでアクセス良好です!
ですが、五個荘金堂町の散策を絡める場合は、近江鉄道「五箇荘駅」となるので徒歩だとそこそこ距離があります。
その場合は、『近江鉄道バス(神崎線)』の利用が便利です!
五個荘金堂町の「金堂」、観光案内所「ぷらざ三方よし前」、結神社すぐの「観音口」はそれぞれ神崎線の同一バス路線となります!!
『近江鉄道グループ』の公式サイトで路線検索できます↓
『繖山(観音寺山)』に登山!
観光センター→能登川駅側・猪子山登山口
「ぷらざ三方よし」から眺める繖山!うっすら曇ってるけど、登ってる間に晴れてくれればいいなー。
〈7:35〉それでは「ぷらざ三方よし」と「観光センター」の前にある交差点から登山スタート!
今回は参道コースを下るので、まずは猪子山の登山口に向かいましょう!
縦走コースを歩く場合、「安土駅」側に下ったほうが計画としてはスムーズだったのですが、安土城跡には以前立ち寄ったことがあったので今回は見送り。
下山後に「五個荘金堂」の街並みを観光したかったというのもあり、少し変則的なプランになってしまいました。
ここから猪子山の登山口までは、約4.4km/1時間ほどの道のりとなります!
正面に見える尖った山を目指して「きぬがさ街道」を進みます!
尖った山は、後ほど登る縦走コース上の『雨宮龍神社』があるピーク!
しばらく進んで川沿いにある繖公園の手前にある交差点を右折!
川沿いの道を進みます!
川沿いには桜並木の遊歩道が整備されていました!
しばらく遊歩道を進むと、左手に『石馬寺』の石柱があります!
ここから石馬寺を経由して、雨宮龍神社へ登ることができます!縦走コースを分割する場合に便利なコース!
五個荘観光センターから周回するショートプランにオススメ!
〈7:55〉石馬寺の石柱をすぎると、石馬寺バス停前にT字路があります!
右手から合流してきた道は、県道202号。観光センターの前の通りと同じ道です。
金堂地区を経由する場合は、県道沿いを歩いてきても良かったのですが、この時間帯に立ち寄ってもまだ施設がオープンしてない。
合流してそのまま県道202号沿いを進んでいきます!左手に見える山並みの端っこまで!
工業地帯を抜けたところで山並みが途切れる!
すると左手の川沿いに遊歩道が現れます!
この遊歩道を辿っていくと、猪子山の登山口です!
15分ほどのんびり川沿いをお散歩して、「能登川病院」を過ぎたところで左手を見ると、
〈8:26〉「上山天満天神社」の鳥居があります!!
ここが猪子山の登山口です!!
猪子山→伊庭山→雨宮龍神社
鳥居を潜って、車道の右脇にある階段を登っていきましょう!
ちなみに猪子山内にある「上山天満天神社」「北向岩屋十一面観音」までは車でも付近まで登ることができます。
車道側に少し入ると「岩船」という、船の形をした大きな岩が」あります!そちらを経由するコースもいいですね!
猪子山には何本かコースがあるのでこのあたりはお好みで♪
猪子山への登りは、とにかく急な階段!!!この日は先が長いのでのんびり登りました!
〈8:31〉5分ほど登っていくと、「上山天満天神社」が見えてきました!
上山天満天神社の本殿!!
こちらは学問の神様「藤原道長公」を奉る神社です!やっぱり地元の方々は合格祈願に登ったりするのかな?
上山天満天神社から猪子山へ登るコースは2本あります!
本殿奥から稜線に合流するルートと、舗装路の参道脇にあるこちらから北向岩屋十一面観音を経由するルートがあります!
北向岩屋十一面観音は、今回のプランの中でも一番の絶景ポイントなので、ブログ主はこちらを選択!!
この北向岩屋十一面観音への登りもとにかくキツかった^^;
木の階段道がひたすら続きます!
10分ほど登ると車道に合流!すぐ先にまた階段が見えます!
大きな岩の下を登っていくと、
〈8:45〉北向岩屋十一面観音の境内に到着!!初っ端からしんどい登りだったぜ…。
北向岩屋十一面観音は、麓にある”善勝寺”の奥の院とされています。
お堂の奥に岩屋があり、その中に北向観音と呼ばれる観世音菩薩石像がおられます!
奈良時代に安置されたといわれ、坂上田村麻呂が鈴鹿の鬼賊”大獄丸”を討伐の際、石像を安置して祈願したと伝えられています。
近隣の方々が、毎日登ってこられているようで、顔見知りの人たちでお喋りに花が咲いていました!
この北向岩屋十一面観音の舞台からは周囲を見渡す大絶景が広がります!!
でも、天候が…(´・ω・`)
前日みたとき晴れマークやったのになんで…。
気を取り直して景色を眺めてきましょう!まずは北西側!!
正面に広がる琵琶湖!!その対岸には琵琶湖バレイを中心とした比良山地の山々!!
結構、雪積もってますね(゚∀゚)!!今年のスキー場はどうだったかな?
足元にみえる湖は”伊庭内湖”!水車やカヌーランドがあるとこ!
ここより西側は、木々がカブって眺められませんでしたが、安土山や西の湖はこの後の縦走コースから眺められるのでOK!!
北側には奥琵琶湖の山々!!
雄大な高島トレイルの稜線が眺められます!この天候なので、ピークの同定は出ませんでした!
眼下には能登川駅周辺の街並みも眺められます!
北東側!こちらには伊吹山から北へ続く山脈が眺められます!
おそらく正面の雪がしっかり積もってる山は、金糞岳だと思う。
伊吹山には残念ながら雲がかかっていて、ピークが確認できませんでした…。
続いて南側!!
南側に広がるビシッと整列した田んぼ!!琵琶湖から少し外れた、のどかな東近江エリアらしい景観ですね♪
右手側を見ると、すぐお隣に”太郎坊宮”で有名な箕作山!!
箕作山と繖山はすぐで隣接しているので、『東近江トレイル』として1本道の縦走路となっているみたい!!
今回のコース上にはこの「東近江トレイル」のマップが分岐ごとに設置されているので、コースがかなりわかりやすかったです♪
南西側をみていきましょう!東海地方の登山者に絶大な人気を誇る鈴鹿山脈の山々!!
猪子山からは特に、綿向山~雨乞岳・御在所岳あたりの主要山岳が眺められます!!
最近、鈴鹿の山に登ってないなー!久しぶりに登りたい!!
山脈の北側には最高峰の御池岳も眺められます!
さらに北にある霊仙山や高室山などは、尾根がカブって見えませんでした!
天気は微妙だったけど、この展望なら大満足!
では、猪子山の山頂へ向かいましょう!といっても山頂はすぐで、
〈9:06〉30秒ほど進めば三角点がありました!!
山頂からさらに奥へ進むと、上山天満天神社からのもう1つのコースが合流!!
ここからはずーーーーっと稜線歩きです!!
ではでは繖山を目指して縦走していきましょう!!
縦走コース上には、小さなピークがいくつも連続します。
各ピークにはこのように番号が割り振れれています!
びしーっと整備された縦走路!
かなり整備されている印象で、しかも整備された時期も最近っぽい!階段には設置された日付や整備に尽力された方のサインが書かれていました。
2020年あたりに整備されたようです!
各ピークへ緩やかなアップダウンを繰り返しながら進みます!
めっちゃ歩きやすい!!
〈9:19〉猪子山から30分ほど歩いたところにある少し広めのピーク!たしか「P6」だったと思います。
ここが地形図上の336mのピーク!一応「伊庭山」という山名となっていますが、山名を示す看板などはありませんでした!
どんどん進んでいきましょう!
先行のパーティさんと遭遇!丸太担いで歩いてるΣ(゚Д゚)
さっき、最近整備されたっぽいって言っちゃったけど、現在進行系でした!!
ありがたやー!!!
P11あたりを過ぎたところで大きな岩!「祈りは…」
あかん!漢字読めへん!!
先程の大岩から少し登ると左手から道が合流!
この石段の道が「石馬寺」からの登山コースです!というより参道ですね!
〈9:35〉ということでそのすぐ先に雨宮龍神社があります!!
鳥居の奥の石段を登ってお参り!!
”龍神”という名前からも、おそらく雨乞いの神様として奉られているのだと思います!
それにしても東近江エリアに”竜王山”とか”龍王”という名前の山や神社がたくさんありますね!
先月登った「鏡山」にもあったし、金勝アルプスにもありますよねー。
そもそも東近江市のお隣が”竜王町”だもんなー。
農業が盛んな地域にあるイメージです。
地獄越→繖山→観音寺城跡
鳥居の脇から縦走路に復帰!
ここから地獄越に向かって急激な下り坂となります!
下っていると正面に繖山が見えてきます!!もう少し!!
〈9:43〉下りきると道が交差する峠!ここが地獄越です!!
なんと不穏な名前…。
地獄越からは東西どちらにも下れるようです!
繖公園は、スタートすぐに通った”きぬがさ街道”の川沿いの遊歩道へ入ったところですね!
で、地獄越からはまさに地獄のような急登が始まります!!
こんなにげんなりするほど急で長い階段道は、金剛山地のダイトレ以来!!!笑
鉄塔の下を通過して、どんどん登っていく!!
この鉄塔付近も景色が良い!!でも、もう少し先にもっといいポイントがあります!
ヒィヒィと息を切らしながら登ると一旦ゆるやかに!
山頂はもう目の前なのになかなか到着しない!!!
緩やかになったところで「須田不動の滝」への分岐があります。
片道700mもあるので、今回は見送ることにしました!
そしてまた始まる急登!!結構、バテてきたー(´・ω・`)
登りながら足を止め、息を整えつつ右手を見ると、疲れが吹っ飛ぶような景観!!
お隣の「安土山・安土城跡」にその奥に「西の湖」!!
さらに左奥には八幡城址がある「八幡山」、右奥には琵琶湖の湖岸にそびえる「長命寺山」!!
そして遠くに比良山系!!
滋賀県の名所のいいとこ取りみたいな景色ですねー(゚∀゚)!!
階段道の間にちょっとした鎖場!
ここをすぎると、
展望の良い広場があります!先程と同じく安土山側の展望があります!
岩のベンチもあるので小休止におすすめ!
また広場から少し登っていくと、右手に大岩の展望ポイントがあります!
こちらも同じく西側の展望!
展望ポイントをすぎるといよいよ山頂も目前!!
同じく階段道を登っていくと、
山頂手前の分岐に到着!
分岐で右手を見れば、
〈10:07〉繖山の山頂に到着です!!433mなり!!
かなりしんどい急登でした!!
繖山の山頂は木々に阻まれて展望はありませんでした!!まぁここまでの道中にたくさん展望ポイントがあったので良しとしましょう!
繖山から奥の下っていく道が「北腰越コース」です!
安土山・安土城跡へ向かう方はこちらから下山しましょう!
山頂では休憩せずにそのまま観音寺城跡へ向かいます!
分岐へ戻って進んでいくと、
すぐに分岐があります!
ここは、左「観音正寺の駐車場」・右「観音寺城跡・観音正寺」方面です!
冒頭でお伝えしましたが観音正寺や観音寺城跡の散策には入山料が必要となります!
単純に、”登山・ハイキング”が目的の方は左へ進むと、迂回することができます!
東近江トレイルのマップです!
観音正寺の駐車場方面へそのまま迂回できます!
ブログ主はもちろん右へ!!
観音寺城跡へ向かいます。
そしてまたまた分岐!!
ここは、左「観音正寺」・右「観音寺城跡」です!
まずは観音寺城跡へ!
右へ曲がるとまたまたまた分岐!!ここはどっちでもOK!
左へ行くと、
本丸へのメインの入口である、石の階段道!!
苔むした石段に癒やされる~!!ここを登れば本丸です!
ちなみに石段を登らず15分ほど進むと「大石垣」があります!
この日は下山後の予定もびっしりだから今回は立ち寄りませんでした!
〈10:22〉ということで観音寺城の本丸に到着しました!!
本丸は広々とした森!!
その中に見事な石垣が残されています!!
観音寺城は、近江の守護「佐々木六角氏」の本城であり、中世を代表する山城です!佐々木氏城跡ともいう。
築城の年代は明らかではありませんが、鎌倉・室町時代には、33の塔堂を擁し隆盛を極めたといいます。
戦国時代に六角高頼が家臣である伊庭行隆・山内政綱らに命じて築城したとも伝えられています。
そのご永禄11年(1568年)に織田信長により六角氏が滅ぼされると、織田氏は観音寺城を佐々木氏に守らせましたが、天正10年(1582年)に安土城と時を同じくして終焉を向かえたようです!
本丸の広場でおやつタイム!!
あまーいオヤツと紅茶で糖分補給♪
荷物を置いて、しばらくゆっくり休憩!
その間、お城の石垣を眺めながら本丸の広場を散策しました♪
というか、休憩してる間にちょこちょこ日差しが…。
これはもしかしたら、いつものパターンか…。
観音正寺→結神社→観光センター
〈10:55〉分岐へ戻って、次は観音正寺へ!
分岐からすぐに観音正寺の建物が見えてきて、石垣にそって進むと、
〈10:08〉そのまま境内に繋がっていました!
大仏さんの脇に抜けてきた!
あまり境内の中を見ないようにして、入り口へ抜けて入山志納金を支払う!!
奉納すると、拝観券と「毘沙門天 記念散華」を頂きました。
では改めてご参拝していきましょう!!
観音正寺は、約1400年前に聖徳太子さまが繖山の山上にて千手観音を彫み寺を開かれたとされています!
以来、観世音菩薩の聖地として現在まで法灯が受け継がれています。
日本の巡礼信仰の基礎となった「西国三十三所観音霊場」の札所寺院として現在でも多くの巡礼者がお参りされる非常に歴史深いお寺となります!
また『人魚伝説』のお寺としても知られています!
こんな山の中なのに人魚?
となりますが、聖徳太子さまが寺を開く前、近江国を遍歴していたところ、琵琶湖畔で出会った人魚が救いを求めてすがってきたといいます。
「私は前世漁師であり、殺生を業としていたため、このような姿になりました。繖山にお寺を建て、どうか私を成仏させてください」
太子さまはその願いを聞き入れ、人魚のために祈りを捧げ、みずから千手観音の像を刻み、堂塔を建立してお救いになった!という伝説が語り継がれています!
ご本堂に参拝させていただきました!
実は本堂は、1993年に火事があり焼失してしまうという事態に陥りました。
その後、2004年に現在の本堂が建てられ、新たに開帳された御本尊は、仏教の国”インド”より特別に輸入した白檀で彫刻されました!
非常に美しく荘厳な御本尊様!!
白檀の原木も展示されていました!
山の上のお寺!となると景色も抜群!!
東近江エリアの街並みから山々まで一望できる絶景が広がります!!
南西側には竜王町のシンボル『雪野山』!!
未盗掘の古墳が発見されたことで知られる山です!今回の繖山と同じく、稜線上の縦走コースが楽しい山♪
東側の展望!ひときわキレイな三角形の山が近江富士『三上山』!!
その手前ののっぺりした山が『鏡山』です!竜王アウトレットのすぐ裏手にある山ですね!
見切れていますが、鏡山の左奥にシルエットだけ見える山が『飯道山』だと思う。
足元を走る東海道新幹線!!はやーーーー(゚∀゚)!!
〈11:22〉参拝を終えたので、そろそろ下山しましょう!
トイレの脇にある林道のような参道を下って結神社へ向かいます!
ちなみに反対側にも下山口があります!
こちらを下ると麓の石寺地区へ下山できます!
中腹に駐車場があるから、こちら側から登ってこられる方も多かった!
ちなみに石寺地区への参道はこんな感じ!なんで写真があるかというと、間違えて少し下ってしまったからです!笑
登り返すのがしんどい急登でした!
ということで結神社へ下っていきましょう!
林道のような広々とした参道をのんびり進む!
観音正寺の駐車場の手前に下山路の分岐があります!
しばらくは緩やかな山道♪
少し下ると「もみじ公園」への分岐がありますが、そのまま正面へ。
参道だから、道脇には”丁石”が並んでいます!
分岐を過ぎると、石の階段道!このあたりから少しだけ急坂になります!
どんどん下っていくと、途中に展望台がありました!
ここからは縦走してきた山並みを振り返ることができます!
というか……完全に晴れとるやないかーーーーーい!!!!!
なんでいつも下山し始めたら晴れるん(´・ω・`)
まぁでも、今日は下ってからも「五個荘金堂」を散策するし!!まだ終わりじゃないから!!!
展望台から下ってくると、広場の分岐があります!
正面は、もみじ公園。
左へ曲がって結神社へ!
広場のすぐ先で、ここを戻り側に下って、
獣避けのフェンスを通過すると、
〈11:47〉結神社の境内にそのまま下ってきました!
境内脇のここが参道コースの登山口!
ひろーい境内の結神社!!
こんな言い回しは失礼かもですが、かなりブログ主の好みのタイプの神社でした!こういう屋根のごっつい木造建築物が好きです!
神社へお参りして観光センターに戻りましょう!
観光センターへは鳥居前を左へ!
正面へ進むと、県道202号の出合いに「観音口バス停」があります!
左へ曲がって旧道を進む!
民家の軒先に梅が咲いていました(*´ω`*)キレイ!!
県道に出合ったところで正面へ横断!
県道沿いを進んでも観光センターへは直ぐなのでどちらでもOKですが、旧道のほうが車が少ない!!
で、カーブミラーがあるところを左へ曲がるとゴールです!
そのまま正面へ行けば、五個荘金堂地区→五箇荘駅へと進めるので、電車の方はそちらへ!
〈11:59〉ということで観光センター・ぷらざ三方よしの間の道路に到着!
スタート地点の交差点にゴールです!!
近江商人の発祥地『五個荘金堂地区』を散策!
下山後は、まず観光案内所である「ぷらざ三方よし」にお立ち寄りして、五個荘金堂地区のマップが記載されたパンフレットを頂いてきました!
物販コーナーには地元のお土産品も並んでいましたー!
では先程の旧道に戻って近江商人の発祥地を散策していきましょう!
ぷらざ三方よしの駐車場には五個荘金堂地区の大きな散策マップが掲示されています!
五個荘金堂町は、近代の日本経済の基礎を築いた”近江商人”の発祥地です!
現在も、商人たちの本宅と伝統的な農家住宅が保存され、非常に美しい街並みが残されています!
1998年には、その美しい街並みが国の『重要伝統的建造物群保存地区』いわゆる”重伝建地区”に選定されました!
五個荘金堂地区の主な見どころとしては、
〈近江商人屋敷〉
- ①中江準五郎邸
- ②外村繁邸
- ③藤井彦四郎邸
〈その他の施設〉
- 近江商人博物館
- 金堂まちなみ保存交流館
などがあります!
近江商人屋敷や博物館の見学には、入館料が必要です!!
それぞれの”単館券”の他、”共通券”もあります!
また金堂地区の入り口に無料駐車場も整備されています!
それでは散策していきましょう!!
寺前・鯉通りを進んでいく!!水路が美しい通りですね♪
”鯉通り”という名前のごとく、水路にはカラフルな錦鯉が泳いでいました!
近づくとパクパクと口を開いてオヤツをねだってきます(*´ω`*)
この美しい街並み!!タイムスリップしたみたい(゚∀゚)!!
今回、この時期に立ち寄った目的ですが、五個荘金堂地区では2月中旬~3月中旬までの間、『ひな人形めぐり』という、ひな祭りの特別な飾り付けを商人たちの本邸で行っておられます!!
情報収集の際に見た、ひな人形の飾りがとっても美しかったので、一目見ようと今回の山行を計画しました!!
この日はひな祭りの本番、3月初旬だったので、子供連れのご家族で大賑わいでした!!
『外村繁邸』に到着!
外村繁氏は、湖国が生んだ文豪!!
昭和10年に「草筏」が第1回芥川賞の候補に選ばれると、14年には池田賞を受賞!
31年には「筏」が野間文学賞を受賞しました!
近江商人の生き方を通して人間の根源を赤裸々に探った私小説作は、文学界において高い評価を受けました!
そのすぐ先の角には、『外村宇兵衛邸』!
外村宇兵衛氏は、呉服類の販売を中心に全国まで商圏を広げた豪商!!明治時代には全国長者番付にも名を連ねる、まさに”近江商人”!!
実は現在は、本邸の見学はできません!!
というのも外村宇兵衛邸は、一棟貸しのホテルといて運営されているからです!!
いつかこんなお家に泊まってみたい(*´ω`*)
詳しくは『NIPPONIA 五個荘 近江商人の町』の公式サイトへ↓
そして今回の目的であった『中江準五郎邸』!!
今回の散策では他の邸宅は見学していません!
というのも、町外れにある「スキー毛糸」創業者の藤井彦四郎邸や博物館も含め、かなりボリュームのある観光地なので、また雛祭り以外の時期に、じっくり散策してみたいからです!
登山の後のお立ち寄りであることもあり、疲れが溜まってたのもある!!!
中江準五郎氏は、三中井呉服店(後の三中井百貨店)を興した中江勝治郎氏の末弟です!
中江四兄弟は、戦前に朝鮮半島と中国大陸へ事業を展開し、「朝鮮・大陸の百貨店王」と呼ばれるほどになりました!
こちらの邸宅は、事業拡大中の1933年に建てられてものなんだそうです!!
そして、今回のブログ主が見たかった雛飾りがこちら!!!
近江五個荘『清湖雛』!!
他の商人屋敷では、江戸時代の雛人形の展示が多いのですが、こちらは人形師『東之湖』氏の創作人形の展示がメインとなります!
この清湖雛は、”琵琶湖”をモチーフに滋賀県の豊かな自然を表現した雛人形です!
白い敷石は”琵琶湖”、ピンクの十人囃子はサクラ(おそらく海津大崎の桜)と、それぞれをモチーフにして四季の美しさを表現しておられます!
雛人形の衣装は湖東地区の特産品である「近江の麻」を使用しているんだそう!
間違いなく、今まで見た雛人形の中で一番感動しました!!
邸宅内には、その他にも「小幡人形」と全国の土人形が常設展示されていました!
「小幡人形」は五個荘小幡町で生まれた人形!
雛人形の土人形バージョンも展示されていました(゚∀゚)!
小幡人形の制作過程も解説されていました!
鮮やかな色彩が特徴の、滋賀県を代表する郷土玩具です!地元では古くから「小幡でこ」として人々に愛されてきました!
邸宅の2階にもお邪魔しました!
二階では中江四兄弟の歴史や写真も展示されていました!
庭園もとーっても美しい!!
庭園ごしに眺める中江準五郎邸!!
目的のひな人形が一目見れて大満足!!
最後に『金堂まちなみ保存交流館』(見学無料)に立ち寄りました!
こちらもびっしりと飾られた雛人形(゚∀゚)!!
2階には金堂地区のジオラマがありました!!
ジオラマを見ると、ムスカ感に浸れるからいいよね!
「はっはっは!!人がゴ○のようだー!!」
ということで大満足の散策でした!!
また時期を変えてじっくり散策してみたいです!!次回は、今回立ち寄れなかった商人屋敷や博物館も見学します!
完全なる快晴となった繖山!!
なんか悔しいけど、五個荘金堂町の散策でプラマイ+!!
見どころいっぱいの本当に楽しい一日でした!
まとめ
ということで今回は『繖山』の縦走と『五個荘金堂地区』の散策でした!!
『観音正寺』に『観音寺城跡』、北向岩屋十一面観音を始めとした絶景スポットも多数あり非常に見どころの多い一日でした!
縦走コースは、各分岐にマップや道案内も設置されており、登山道もかなり入念に整備されている印象で、道迷いや危険箇所もなく非常に歩きやすかったです!
今回は五個荘の散策も計画に組み込んだので、スタート地点から登山口までの区間が長めではありましたが、時間帯を上手く調整すれば、バスを利用してよりスムーズな山行になると思います!
展望だけでなく、歴史スポットや情緒ある街並みの散策、素敵な『ひな人形』にも出会えて大満足の山旅でした!
あわせて読みたい!